コンビーフ(2)食べもの
20200120
前回の記事を書いてから巷の一部でコンビーフ缶の転売目的の買いだめが起こり、メルカリやamazonで高額で出品された例もあったそうです。アホな。メーカーさんの公式twitterではこう言っておりますよ。
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私より、親愛なるフォロワーさまにお願いです。
枕缶のコンビーフはまだ在庫があります。少なくても、一週間や二週間で売り切れるような量ではありません。悪意のある人が買い占められる量でもありません。それなので、焦ってアプリ等の転売品を買われないようにしてください。お願いします。
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一人暮らしの学生時代は、近所のスーパーでしょっちゅう安売りしていてよく買いました。ノザキでなく明治屋だったかな。100%のコンビーフ(業界用語で、純コン)は198円、馬肉入りの「ニューコンビーフ」(ニューコン、いまは「ニューコンミート」というようです)は98円と大変安かった。今の半値以下、他の店ではあんなに安くなかった筈ですよ。
孤独のグルメの井之頭五郎氏は、夜食を買いにコンビニを訪れ、あれも食べたいこれも食べようと籠に入れながら、とても一人では食べきれそうもない大量の買い物をしてしまいます(私も時々似たようなことを…)。彼は店内で牛の絵の缶を手に取りながら「やっぱり馬肉入りが俺の知っているコンビーフだ」とひとりごちていますが、これはダウト。
純コンでないニューコンミートのパッケージに牛の絵を使うことは、法令で禁じられているのです。五郎チャンが「俺の知っている馬肉入り」を選ぶのならば、隣にある缶でなくてはいけません。
缶詰でなくフレッシュのコンビーフは高級なハムソーセージを製造販売するお店でよく売られています。好物なので見かけるとついつい購入してしまいますが、私のお気に入りは「千駄木腰塚」さんのコンビーフ。これは塩っぱくて脂ギトギトで、もう最高です。JR日暮里エキナカに直売コーナーがあるほか、いくつかのデパ地下、通販でも購入できます。ぜひお試しください、箸が止まらないので食べ過ぎにはご用心。
関連リンク: 千駄木腰塚
コンビーフ(1)食べもの
20200116
コンビーフの缶詰。昔からお馴染みの独特の形状が変わるという大ニュースが。(大ニュースか?)
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(読売新聞)「ノザキのコンビーフ」を販売する川商フーズは15日、70年ぶりにパッケージを刷新すると発表した。現在の巻き取り鍵で缶を一周させて開ける方式から、底部のシールをはがす方式に改める。3月16日に発売する。(中略)缶の製造設備が老朽化したのに加え、一部で「開けづらい」との声があったことを踏まえ、刷新を決めた。
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記事によると1948年に国産初のコンビーフとして発売された頃は、瓶詰だったようですね。形が枕に似ているので「枕缶」と呼ばれているそうですが、私、業界にいるのに聞いたことなかったな。缶にへばりついている鍵で側面をくるくると巻いて開缶することをご存知ない人も、今では多いと思います。
戦前から食べられていたもので、北杜夫の名作「楡家の人びと」に登場します。戦時中、来たるべき食糧不足に備えて主人公(作者の父である歌人、斎藤茂吉がモデル)が缶詰を何十個も買い込み、床下に備蓄します。将来食べるとき、脂がまつわりつく美味しさを想像して舌なめずりする、みたいな描写だったと思います。たぶん茂吉の実際のエピソードでしょうね。
「開けづらい」というご意見はごもっとも、私だって何度も失敗したことがありますよ。巻き始めでプチッと切れてしまうこともあるし、真っ直ぐに巻いていかないと変なことになってしまいます。開けるのに失敗したときのショックは大きいです。
茂吉ならぬ私も大好物で、高校生の頃はお弁当に時々入っているのが楽しみでした。5ミリくらいにスライスして溶いた小麦粉をつけて軽く両面を焼いて。ああ思い出したら食べたくなってきた。学生一人暮らしの頃はよく買って食べました。
そのまま掴んでかじる場面をTVやコミックで目にしますが、コンビーフのうまさは脂のうまさ、加熱して肉の脂が溶けた方がはるかにうまいです。熱いご飯の中に埋め込んで(乗せて、ではなく)食べるのが一番いいですね。チャーハンにするよりも、白いご飯の方がいいな。あとオムレツの具にするとか。
もうちょっと書きます。
高級ワインは美味いのか 飲みもの、お酒
20200114
元日夜の人気番組といえば「芸能人格付けチェック」。当家では通して観ることはしませんが(飲み食いする座敷からTVがちょいと遠くにあるので)ところどころつまみ食い的にチャンネルを回します。高級ワイン鑑定は最初の方で放送されるので、今回も観ました。
ワイン、今年は59年のシャトー・ラトゥールと76年の銘柄不明ボルドーを飲み分けるという問題。59年ラトゥールは当社でも一応仕入れできますがカタログ価格は前後のヴィンテージよりもだいぶ高価です。番組では(レストラン価格で)100万円といってましたが、ちょっと盛ってませんかね?
出題側は古いワインが飲み頃かどうかも含め、わざと紛らわしい引っかけ問題を出して意地悪をするらしいです。今回も半分位の回答者がはずしました。76年ボルドー、なかなかの掘り出し物だったのでしょう。リリース時で2、3千円程度?のものを40年以上も保管しておくことは珍しいと思います。
その後twitterで「あの格付けチェックの番組、いつも見ながら思うのですけど、相対的に多数の人々が数十万のワインよりも数千円のワインのほうを選ぶ場合、本当に客観的に「美味」なのはどちらなんでしょうね」という呟きがあり、多くの人が反応しています。なかなか興味深い意見もあります。
この番組は「高級品とそうでないものを見分けられるか」を問うているのであって、どちらが美味しいかを訊いているのではありません。回答者の嗜好とは本来無関係のはず。そこで終わりにしてはつまらないので、もう少し踏み込んでみましょうか。
「このワイン、飲みやすい!」という感想をお聞きすることは、しばしばあります。誰にもわかりやすい美味しさ、日常のワインはもちろんこれでいいのです。当社も安い価格帯の品揃えは、こうした尺度で選んでいます。
高級品はどうでしょう。タンニンの中に潜む複雑かつ濃潤な香りを楽しむには、やはりある程度の経験が必要だと思います。飲んで即座に感じられる美味しさではないが、安いものとは別次元の凄みは絶対にあるはず。美術品とか文学作品とか音楽とかと同様に、本物の真価を知るにはやはり受け手の資質も問われます。でも楽しむだけだったらそんな堅苦しいことはいりません。
「高級ワインは美味い、ただし誰もがわかる美味さではない」というのが正解か。私だってソムリエを名乗ってはいますが、超高級品の50年代古酒なぞ飲んだことないので偉そうなことは言えませんけどね。お前だったら今回の出題、正解できるのかって?それは…まあ、わかるでしょう、わからにゃマズいです。誰かご馳走してくれませんか。
関連リンク: togetterまとめより
餅つき異聞日々雑記
20200107
年末に聞いた話。
…ある会社で毎年、暮れに餅つき大会を行っていた。社員がお餅をついて、関係者に振舞ったりみんなでおいしく食べていた。ところが今年は上司の命令で、餅つき大会は開くものの、出来上がったお餅は食べずに捨てることにした。ついたお餅とは別に、市販のお餅を買ってきてそれを食べた。
何でそんなことになったのか。理由は「人の手で触ったお餅は、衛生上の問題があるから」なんですって。
最初聞いたとき、そんなアホな、何かの冗談かと思いました。本当の事だと知って、大変なショックでした。特に食に携わる人間として、信じがたい思いです。農家が天地の恵みを受けながら、一所懸命に作ったもち米を食べずに捨てることに、心の痛みを感じないもんですか。
餅つき大会でノロウイルスによる食中毒が起こることは、実際にあります。手でお餅に触る人が事前にしっかり手洗いをし、きちんと用具を殺菌消毒して臨むことが大事です。体調の悪い人が参加を控えることはもちろんです。
餅つき大会での食中毒について検索してみたら、東京都福祉保健局のページにすごいことが書いてありました。【「杵でつく」餅つき用の餅とは別に、みんなでその場で食べる餅(市販やもちつき機でついたもの)を用意するなどして、ノロウイルス食中毒を避けるようにしましょう。】
いやはや、お役所がこんなことを言ってるのです。「杵でつく」餅つき用の餅は、そのあとでどうせよと言うのかな?
こんなくらいなら、真似事の餅つき大会なんぞやる必要はないでしょう。最初から市販のお餅だけを使って食べればいいさ。捨てるためのお餅だなんて、天罰が下りますぞ。
関連リンク: こうしておこった食中毒(東京都福祉保健局)
楽器ケースで逃亡日々雑記
20200102
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年末年始にふさわしいニュース?カルロスゴーン被告のレバノン逃亡事件。もちろん笑いごとではなく、我が国の主権と司法を愚弄した由々しく腹立たしい事件ですし、外交問題になるかもしれないのですが、どことなく笑いを誘う新春ネタではありませんか。
ゴーンは「楽器ケースに入って逃亡した」と言われております。私たちオケマンにとっては楽器ケースはごく身近なものでありますから、さて何のケースにどうやって身を隠したのか、たいへん興味があります。
人間が入れるような大型の楽器ケース、身近なところでは、中高の吹奏楽部にもたくさんあるチューバ。ふだん自分で楽器を持ち歩く大人のチューバ吹きはもっと軽くコンパクトなソフトケースを使う人が多いですが、中高生たちの部活ではトラックで楽器を運ぶことが多いです。写真のようなハードケースが多いようです。
これはケースの重さが結構あり、手で長時間持ち歩くようにはできていません。中学生の頃、中に入って遊んだことがあります(良い子は真似しないでね)。ほとんど身動きはできず、大男では入ること自体苦しいと思われます。
大太鼓のハードケース。いろいろなタイプがあると思いますが、私のよく見かけるものはハードとは名ばかりで薄いペラペラのプラスチックでできており、体重をかければ潰れてしまうと思います。ケースというより「カバー」と言った方がいいかも。中のスペースはかなり広く、大人が入っても身動き可能です。体は伸ばせません。
コントラバスのケース。実際に使われたのはこれだとネットで言われております。私の周囲ではやはり、布でできたソフトケースを使っている人が圧倒的に多いですね。自家用車で自分の手で運ぶ場合はそれでじゅうぶん。(わりと普通の乗用車にも積めるようです)今回使ったとすれば、もちろん樹脂のハードケースでしょう。
楽器の形が人体と似ていますから、一見入りやすそうにも見えますが、胴体部分はともかく首回りはずいぶん狭いと思いますよ。かなり小柄な人でないと難しいのでは。
私の一押しは、ハープのケース。これを手で持って運ぶ人はいませんので、かなり頑丈に出来ていて、中のスペースも余裕です。枕と毛布、軽食、酸素ボンベを一緒に入れてもきっとOKです。これなら飛行機の荷物室でもいけますね。
冗談はさておき、goneしてしまったゴーン、日本に戻ることなど二度とないでしょう。ここはひとつ見せしめということで、ゴルゴ13か夜神月に依頼してはどうでしょうか。
仙波清彦とはにわオールスターズ(3)音楽ばなし
20191228
続いて登場したデーモン小暮閣下。彼は91年のライブにも出演しシューベルトの「セレナーデ」をハンドマイクで歌っていますが、この日は同じシューベルトの「魔王」。さすがはデーモン、独特のオーラが凄い。この日のステージ衣装は91年同様、男性は病院患者を意識したパジャマ、女性はナース服となっていました。ゲストはその限りにあらずなのですが、閣下は急きょパジャマをアレンジしまことにカッコ良いスタイルでした。
会場客席にはモーリー・ロバートソン氏や、内田春菊さんの姿も。
ずっと以前から仙波清彦の代名詞ともいえる名曲「オレカマ」。これは打楽器だけで延々と演奏される複雑かつ超ハイスピードのナンバーで、タイトルはあまりの難しさに脱落して叩けなくなった仲間が「オレにカマわず行け!」と叫んだところから。
そしてこの夜の白眉は、未唯。あのピンクレディーのミーちゃんですよ!初めてナマでお姿拝観しました。黒いあでやかな着物に巨大なかんざし、還暦過ぎて昔と変わらぬ美貌。民謡調の「サウスポー」に続いて、ミッションインポッシブルのスタイル、5/8拍子で歌われた「ペッパー警部」。これが素晴らしかった!スリリングで、チャーミングで、ノリノリで。歌手もバンドも凄いリズム感です。
ABEDON(阿部義晴)と奥田民生の「大都会」「大迷惑」に続いて、トリの曲は前回と同じく、小川美潮メインの「水」。参加者ほぼ全員のアドリブソロをちりばめながら、ポトリポトリと空から降ってきた水滴が集まって流れとなり、生き物をうるおし、温泉となって人々を癒し、お豆腐やお酒を作り、やがて大河となって海に至る。小川美潮の熱唱は27年前と変わりません。というかバケモノだねこの人。
大宴会のような目くるめくライブに、会場も大いに沸きました。いやぁ20年以上待ち焦がれた甲斐がありましたなあ、こんな楽しいライブ、一生に二度とないかもしれません。本当に行ってよかった。仙波夫人のヴァイオリニスト高橋香織さんは「今やらないとみんな死んじゃうよ」と仙波氏の背中を押したのだとか。
映像、いや音だけでも、発売してもらえませんかね?会場にいたすべての人が熱望していると思います。これだけのメンバーが揃えば、大人の事情もあるとは思いますが…幸いに当日の動画が一部だけyoutubeにアップされています。一応公式のものと思われますが、いつまで観られるのかわかりません。ぜひご覧ください。
「オレカマ」
https://www.youtube.com/watch?v=TQ4ch5DfVL4
「水」
https://www.youtube.com/watch?v=hklZ4wn7hbw
仙波清彦とはにわオールスターズ(2)音楽ばなし
20191227
(1)を書いてから実に9か月。今さらではありますが、今年3月に行ったコンサートのご報告と感想を冒頭だけ書いてそのままになっておりました。これでは年が越せませんので、備忘も兼ね、思い出しつつ書きとどめておきます。前置きは3月28日の記事に書きましたので、お暇な方、そちらをご覧ください。
登場したアーティスト。
指揮、パーカッション 仙波清彦
ドラムス SATOKO / 長谷部 徹 / 本田珠也
/ 村上“ポン太”秀一
ベース 須藤 滿 / バカボン鈴木 / 渡辺 等
キーボード 久米大作 / 近藤達郎 / 沼井雅之
ギター 安藤正容 / 白井良明 / 三好“3吉”功郎
/ 渡辺香津美
サックス 伊東たけし / 梅津和時 / 坂田 明
ホーン 河合わかば tb /辰巳小五郎 tp /十亀正司 cl
/村田陽一 tb
パーカッション ASA-CHANG / 岡部洋一 / whacho / 八尋知洋 / Latyr Sy
ヴァイオリン 太田恵資 / 斎藤ネコ / 高橋香織
アコーディオン coba
邦楽囃子 安倍真結 / 梅屋 巴 / 田中傳一郎 / 望月秀幸 / 望月正浩
邦楽笛 竹井 誠 / 福原 寛 / 福原徹彦
三味線 杵屋五吉郎 / 杵家七三 / 杵屋弥四郎 / 木乃下真市
ヴォーカル 上野洋子 / 小川美潮 / 木津かおり / 三橋美香子
ゲスト ABEDON / 池田有希子 / 伊藤多喜雄、めぐ留 / 奥田民生 / デーモン閣下
/ 未唯 / ローホー / カルガモーズ
ドラムとパーカッションを極端に強調したビッグ・ビッグバンド。いったい何人いるのか数える気にもなりませんが、この私でさえ知っているビッグネームがずらり。サックスの3人、何ですかこの面子。アレンジの多くは久米大作によるものみたいです。
当日演奏された曲目は、画像をご覧ください。ジャンルを説明しにくい、というか説明のしようがないです。基調はフュージョン、てことになりますかね。和洋折衷、民謡、邦楽からクラシックまで、まさしくごちゃまぜのプログラム。
仙波師匠の軽妙な語り、ゲストとのやりとりで客席を爆笑に誘いながら、バンドメンバーの歌、ゲストの歌、インストゥルメンタル、テンポよく小気味よく進んでいきます。
特に印象に残ったナンバー。まず伊藤多喜雄による「南中ソーラン節」。この人は民謡の歌手・作編曲家・プロデューサーという人で、ド迫力でノリノリのソーラン節を歌ってくれました。滅茶苦茶カッコいい。今あちこちで「よさこいソーラン」をやっていますよね、そこで耳にするソーラン節とはけた違いのパワーとリズム感でした。
駄目だ、書ききれない。もう一回お付き合いください。(画像は出演者のtwitterなどネット上から拝借しています)
リスグラシュー日々雑記
20191226
私は馬は全然やりませんが、有馬記念が競馬ファンにとって大イベントであることくらいは知ってます。今回勝ったのは2番人気の「リスグラシュー」というお馬さん。
名前を見て驚きました。リスグラシューったら、当社の取り扱い商品ではありませんか。
これは油脂メーカーのADEKAさんで出しているもので、プロが使う「製菓用改良剤」というものの一種です。スポンジケーキなどに使う液体状の練り込み用油脂です。リスというのはこの会社のブランド名「リス印」(動物のリスのマーク)で、商品名がグラシュー。一斗缶に入っています。コンパクトタイプの「グラシューボトル」もあります。
たまたま有馬記念の翌日にメーカーさんが来社しました。会社とお馬さんと何か関係あるのかどうか聞きましたところ「まったく関係ないです」との答え。
グラシューgracieuxはフランス語で「優美な、気品のある」という形容詞だそうです。英語のgraceと語源は一緒でしょうね。リスlisは百合。動物のリスではありません。
全然やらないと書きましたが、それでもこれまでに3回ほど馬券を買った経験はあります。初めてのときは友人から「コンサートマスター」という馬がいると聞き、面白半分に頼んで買ってみたのです。そうしたらコンサートマスターは来なかったものの同枠の「フレッシュボイス」という馬が勝って、ビギナーズラックを経験できました。名前は大事です。
リスグラシューなんて馬が出場、しかも結構人気だと事前に知っていたら、単勝一点買いで小儲けできたかもしれませんね。へっへ。
迷走の大学入試日々雑記
20191218
まったくひどい話。中止したことが、ではなく、こんな当たり前のことを決めるのにどれだけかかったのか、ということです。
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(日経新聞)萩生田光一文部科学相は17日の閣議後記者会見で、2020年度開始の大学入学共通テストで導入予定だった国語と数学の記述式問題について、同年度の実施を見送ると正式に表明した。今後、共通テストに記述式を導入するかは「期限を区切った延期ではない。まっさらな状態で対応したい」と説明。導入断念も含めて再検討する方針だ。
20年度の実施を見送る理由では採点ミス解消の難しさなどを挙げ、「安心して受験できる体制を早急に整えることは現時点では困難」と述べた。英語民間試験に続いて記述式の導入も見送りとなり、大学入試改革は抜本的な見直しを迫られる。
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そもそも各大学では必要に応じて、記述式の二次試験を何十年も前から課しているのです。何で共通テスト「でも」記述式をやらなければならないのか、それが根本的な問題でしょう。なのにメディアの論調でも、政策論争でも何故かほとんど取り上げられませんでした。意味が解りません。みんな馬鹿ばっかりなのか、それとも今の受験制度を本当に知らないのか?
○×式の試験ではないのですから、採点を学生アルバイト君に丸投げして、何十万もの答案を公正公平に評価することなどできようはずがない。当り前です。
ベネッセとの癒着が取りざたされています。まあ、きっとあるのでしょう。先日見送りが発表された英語の民間試験も含めて、大学高校どちらからも全く支持されていない入試方法の変更を強引に進めた歴代の文部大臣と官僚には、きちっと責任を取ってもらいたい。
一度進み始めたことはどんな馬鹿げたことでも止められない官僚機構の、現代版「失敗の本質」をまざまざと見せてもらいました。それでも、遅きに失したとはいえ撤回されたことは結構なことです。
安倍政権、こと教育政策についてはまったく評価できません。関係ないですが萩生田という御仁、私に容姿が似ていると家族が言うのです。似てませんよね?
バルミューダ ザ・トースター食べもの
20191215
今年6月に拙宅に到来したトースター。評判をお聞きの方も多いと思います。その名はバルミューダの “ザ・トースター”。
我が家は朝食は基本パン食です。これまではガスコンロのグリルでパンを焼いておりました。まあ普通のお味、時々(いや、しばしば)パンを黒焦げにしたりすることも。下火が弱く焼きムラがある。など特に満足して使っていたわけではありません。
抜群に美味しくパンが焼ける、とバルミューダの評判をいろいろなところで聞き、値段はそれなりですが長く使うならと、記念日のプレゼントとして購入しました。
使うときにお猪口1杯ほどの水を専用口から注ぎます(可愛らしいちっちゃな水差し付き)。さまざまなモード設定が選べ、普通のトースターを焼くときには時間をかけてじっくり加熱したあと、仕上げに火を強めて中はふっくら表面はこんがりのトーストを焼いてくれます。もちろん、機械が自動的にやってくれるのです。
そのほか、上火を強くして(もちろん時間経過により火力が変わります)ピザトーストのチーズや具材が熱々に焼き上がる「チーズトーストモード」、バゲットなど表面の固いパンやバターロール、コッペパンなど柔らかいパンに、焦げ目をつけず中までふかふかになる「フランスパンモード」。これはなかなかのすぐれもの。
さらにクロワッサンのようなバターたっぷりのパンをサックリ温める「クロワッサンモード」など、これ一台であらゆるパンに対応した至れり尽くせりの機能。まるで宣伝みたいですが、まあ今年買ったものの中でもっとも頻繁に使い、相応の満足を得られている点でナンバーワンですね。(そんなにいろいろ買い物していませんが)
こう言っちゃなんですが、高級食パンでなくてもじゅうぶん高級っぽくなります。家電に疎い私がおすすめするお役立ち家電。パンを焼くだけの機械に3万弱の値段は、どうでしょう、パン党であればじきに元が取れるのでは?