夏草や兵どもが…日々雑記
20100630
ああ!残念!。。
決勝トーナメント一回戦、対パラグアイ戦。
0-0のスコアは、予想していました(偉そうに)。PK戦にラストチャンスを、と思っていたのですが…
120分間、ジリジリするような試合でした。両チームとも守備に重きを置き、スタイルが似通っていたように感じました。パラグアイチームの「嫌らしさ」については、事前のTV情報で得ていましたが、まさに、その通りの印象でした。
日本は、解説者も言っていましたが、簡単にボールを奪われすぎ。せっかく相手のチャンスを必死で潰したのに、ルーズボールへの対応の鈍さやパスミスでむざむざと相手にボールを渡してしまう場面が、とっても多かったように思います。これは、もったいなかったな。
彼らの集中力の欠如とは思いたくありません。世界トップクラスのチームと戦うってことは、こういうことなのでしょう。それでもあきらめずに何度もチャンスをつくり、もう一つ歯車がどっちかへ傾いていれば、勝っていてもおかしくない試合でした。
この大会の日本代表、4試合を通してみて、一戦ごとに強くなっているさまが、私のような素人にもよくわかりました。カメルーン戦に勝った自信が彼らを勇気付け、さらに進化したプレーやファイトの原動力になっていく。この好循環が、彼らを強くしていったのでしょう。
私たちサポーターにとっても、選手たちにとっても、このチーム、このメンバーでの戦いはこれで最後です。すべてが輝き充実しているいまの時間を惜しみゆく、そう、少年の日の頃のような気持ちを思い起こさせてくれた日本代表チームに感謝したいと思います。
駒野、泣くな。最後の最後での失敗は、君がそれまでに見せてくれた素晴しさを打ち消すものでは、全くないから。
韃靼の馬読んだり見たり
20100629
会社で読む日経新聞は、私は最終面から読むことが多いです。一般紙では最終面はテレビ番組表ですが、日経は文化系の投稿記事やコラム、ご存知「私の履歴書」、そして連載小説です。
今連載中の「韃靼の馬」(辻原登)なかなか面白く読んでいます。今日の回で、物語が始まってからずっと主人公の強烈なライバルだった人物との間に、衝撃の決着がつきました。彼はこれからどこへ行くのだろう…
江戸時代の対馬を舞台に、日朝外交、特に日朝通信使の活躍を描いた小説です。公式の外交活動に、交易の種まきに、そしてスパイ活動にとさまざまな顔を持つ主人公は、とても魅力的です。挿絵もなかなか良いと思います。
日経の連載小説は、硬派のものと、愛欲度満載のもの、極端ですね。後者は渡辺淳一氏の「失楽園」「愛の流刑地」など、これまでに何度も物議を醸してきました。最近では高樹のぶ子氏の「甘苦上海」とか。
私は愛欲小説は別に進んでは読みませんが、ここに挙げたものは、もうどうしようもない自己満足の塊としか、言いようがないです。まことに中途半端で、いっそエロならエロに徹すれば実用書としては役に立つかも知れないのに。(でもそういうのは、もっと別の新聞で連載した方がいいよね)
日経は、日本経済が苦境のときを選んで、こうした愛欲小説を連載しているという人もいますが、どうなんでしょう?しかしこんなもの、通勤列車では読めませんよ。
これまでの連載小説では、硬派の代表として「望郷の道」(北方謙三)が抜群に面白かった。まさに男の小説でした。九州の侠客が、訳あって追放になり台湾へ流れ、そこで菓子の製造販売を手がけ成功する…
もちろん私の仕事とも深くリンクする題材ですし、切った張ったの立ち回りもあれば、頭を使った商売人の才覚もある。わくわくする話でした。
本作も今日で連載234回を数え、どこまで続くのかわかりませんが、毎朝新聞を開くのを楽しみにさせてくれる存在になっています。
フルーツの王国食べもの
20100626
しつこくタイ食ネタで引っ張ります。。
南の国での楽しみは何といっても種類豊富なフルーツ。今でこそ、日本でも珍しいフルーツを楽しめるようになってきましたが、現地では鮮度の違いを感じます。値段も本当に安いようです。
日本では普通冷凍でしか食べられないマンゴスチンも、ナマのものを食べられます。これは、おいしい!冷凍ものと違って、さわやかな甘酸っぱさに少しぬるっとした食感も加わり、フルーツの女王の名にふさわしい。値段なんて、キロ100円とか、そんなもんですよ。(少々適当)
写真はホテルの朝食に出たものです。
左の黒ゴマをまぶしたようなのは、ドラゴンフルーツ。キウイの色変わりみたいですが、キウイほど酸味は少なく、あっさりした味。ベトナムでこの木(畑)を見たことがありますが、すごい迫力でした。実は巨大な赤い松ぼっくりみたいです。
黄色いのはマンゴー。実に美味。日本の1個3千円もするようなのは食べたことがありませんが、それと比べればタダみたいな値段で、味は上品に甘くねっとり、思わずニッコリ。
その下の赤いのはパパイヤ。日本の果物屋さんで売っているのと違って、実が「ゴーヤ」みたいに長いのです。これは、それほどでもなかったかな。
右の茶色いのはサボジラ。水気は少なくさつまいもにも似て、素朴な甘味です。
手前の玉ねぎみたいなのは、グァバ。和梨とりんごの中間みたいな味です。このまま食べるより、ほのかな緑色をしたジュースがおいしかったな。
奥の毛むくじゃらなのはランブータン。マンゴスチン同様、冷凍物は日本でも珍しくありませんが、生は初めて。
タイではドリアンが有名ですが、今回は食べる機会がありませんでした。現地のトップというスーパーに、丸のままのものと、中身をパックしたものが置いてありました。ちょうど私がいるときに、店員がパックの匂いをかいでチェック?していました。
ドリアンについては、またの機会に。
突破日々雑記
20100625
早起きした甲斐がありました。。
サッカーには全く素人のにわかファンではありますが、それでもこの時期、人並みに力を入れて日本代表を応援しています。
本大会が始まるまでの数ヶ月間、わが代表のていたらくには腹が立ち、あきれ、殆ど絶望していたのですが、岡田監督が方針を変更して、イングランド戦あたりから少しずつ目覚めてきたチームの変貌ぶりは驚きです。これまでの戦術の積み重ねは何だったのかとは思いますが、結果を出したのですからOKとしましょう。
下馬評では3戦3敗必至との声も少なくなかったのに、アフリカの強豪カメルーンを倒し、優勝候補オランダには敗れはしたものの、ほぼ互角に渡り合い(ちょっと甘口)、そして北欧の雄デンマークを堂々と降しての決勝トーナメント進出、お見それしました!
本田と遠藤のフリーキック連発、寝ぼけまなこもいっぺんに覚めるような鮮やかさ。特に遠藤の一発には、しびれました。デンマークの壁の端の人なんて、あのコースで入るとは全然思っていなかったんじゃないのかな。PKを一度は弾きながら止めきれなかった川島は残念でしたが、そのあとの岡崎の飄々としたゴールで、相手の息の根を止めましたね。
岡崎は好きな選手の1人です。ゴン中山に憧れ目標にしているようですが、なるほどプレイスタイルには共通した泥臭さとひたむきさを感じます。オランダ戦の最後に絶好のチャンスをはずしてしまったので、今日のゴールは嬉しかったでしょう。
そして固い守備。中澤や闘莉王らが、背の高いデンマークにヘディングで一歩も引けをとらず、危険をことごとくブロックしていく様子は胸のすく思い。両サイドバックもよく走りました。
ベスト16を決めた日本、次の相手はパラグアイ。息の休まる暇もない強敵が続きますが、これだけわくわくするワールドカップ、一試合でも多く楽しみたいですね!商売の上では、早く帰宅する人が増え外食が減ると言われ、あんまりプラスではないのかもしれませんけど。
ひそかに楽しみにしているのは、遠藤のPKを大舞台で世界の人に見せたい、ということです。これからはトーナメントですからPK戦もありえますね。
余談。カメルーン戦はタイのホテルで観戦したのですが、全然わからないタイ語の実況に加え、日本が得点してもまったく騒がず冷静そのものの放送で、妙に新鮮な感じでした。
タイのお酒 飲みもの、お酒
20100624
何しろ暑い国です。まずビール。あの暑さでビールが無かったら、日々過ごしていくのにしんどいでしょう。
ビールは、日本でも見るようになった、シンハー。ちょっと値段の安い、チャーン(象印)。ハイネケンやアサヒもあります。中ではシンハーを飲む機会が多かった。
注文すると、氷を入れるか聞かれます。ビールに氷?これは、注いだビールがぬるくなるので氷で冷すらしいですが、その前にビール自体がうすくなっちゃうんじゃないの?
面白かったのは、ビールのタワー。レストランに各ビール会社の売り子(キャンペーンガール?)がいて、自社製品の売り込みをします。野球場みたいですね。で、「タワー」を注文すると、写真のようなサーバーが出てきて、彼女がじきじきに注いでくれるのです。
グラスが半分くらい空くと、わんこそばみたいに次から次へと注いでくれます。いい気持ちであらかた飲んで「おかわりは?」と聞かれ、そうか、これはピッチャーで注文するのと同じで、タワー単位で注文するんだ、と気がつきました。このサーバー、日本でも入手できるようですね。こういう式の居酒屋さんとか、日本にもあるのかな?私が知らないだけでしょうか。
タイ式ウイスキーも飲みました。秋篠宮殿下のお気に入りと言われる有名な「メコンウイスキー」を注文したのですが品切れで、「センソム」というもの。度数40度。
ウイスキーといっても米と糖蜜が原料なので、焼酎というか、ラムですね。ほのかな甘味を感じます。ハイボールにして飲みましたが、結構いけます。免税店でも1本買ってきました。高いものではありません。(免税店にも空港にもメコンは何故か置いてなかった)
ちなみに沖縄の泡盛の原料は、タイ米です。何故タイ米か?14世紀から15世紀にかけて、タイから蒸留技術が伝わった際に、タイ米の使用も伝わったのではないか、とも言われています。タイウイスキーと泡盛は、同じ祖先から枝分かれした親戚なのかもしれません。
あと、タイではワインも作られています。「モンスーンバレー」というブランドで、日本でも入手可能です。あんな暑いところでワインできるの?と思いますが、現地で2種類飲んでみたところ、まずまずの味。ワイナリーの近所まで行ったので寄ってみたかったのですが、たまたまクローズ中で、残念でした。
タイの屋台食べもの
20100623
タイに住む人は、家で食事を摂ることが少なく、基本的に3食とも外食だそうです。バンコクでは朝から多くの屋台が店を出し、また大勢の方がお弁当?を買ったり、プラスチックの椅子に座って不思議なものを食べたりしています。共働きの家が多く、高校生くらいの子供たちも夕食は家へ帰る前に自分たちで外食して済ますのだそうです。タイの田舎でも、そうなのかな?
屋台では、野菜・果物・魚・肉といった素材や、麺の店、いわゆるスナック類の店、炒め物煮物などおかずの店、ドリンク類、いろいろです。
いくつか気にとまったものは…
○カレーの汁だけをビニール袋に入れて売っている。汁気の多いおかず類もみんなビニール袋。見た目は今いち、食欲わかず。
○たこ焼き風のもの(タネを回転させながら焼くのでなく、鯛焼きのように上下を別々に焼いて貼り合わせる。中身はタコでなくイカ?みたい)
○鶏の唐揚げ(これは本当においしそう。いい匂い)
○卵と肉を煮たおでん。見た目はまさにおでんです。
○TVでよく出てくる、タガメとか虫の煮たのもありましたが、そんなに店数は多くない。
○朝はやっぱり(ごく普通の)サンドイッチも売れていました。
○鮮魚では、スズキとかタチウオなど。海老もいろいろ。
○観光スポットでは、定番の殻入りココナツジュース。冷えていれば、おいしい。
○バナナのフライ。おやつ、でしょうな。子供向けかな?
夕方の移動中、結構な渋滞にはまりこみ、うんともすんとも動かなくなってしまったのですが、物売りが何人も車の中を歩き回ってバナナのフライ(ガイドさんがそう言っていた)を売っていました。写真は、その様子。
同じ店から何人も売り子が出動していました。車の窓を開けて買っている人も、ちゃんといました。
タイ食・三種の神器食べもの
20100622
タイの食べ物の三題話といえば、唐辛子・パクチー・ナンプラーでしょうね。何を食べても、このどれかは入っています。
唐辛子、いろいろ種類がありますが、小さいものほど辛い。料理によって辛さの強いもの、そうでないものがありますが、辛いものは本当に脳髄直撃、です。口に痛みを感じます。
よく使われているのはタイ風サラダですね。未熟なパパイヤとか、人参や玉ねぎ、セロリみたいなものを千切りにして、唐辛子入りドレッシングで和えています。見た目はそんなに辛そうではないんですが、食べてみると、撃沈!
ご存知トムヤムクンも、店によってはかなりの辛さです。いわゆる外国人旅行者向け?のものは、そう大したことはありませんが、地元の人向けのものは、それはそれは…
いろいろな料理のつけだれ(薬味)としても頻繁に登場します。もともとの料理が薄味に作られている場合は、4種類位の薬味が一緒に出てきて、それを使います。辛さの効いた赤や緑のペーストだったり、細かいみじん切りだったりです。スイートチリソースやナンプラーも出てきます。これは、量はアズユーライクなので、嫌だったら使わなければいいですね。
ナンプラーはご存知、魚醤です。(ベトナムではニョクマム、日本では「しょっつる」「いしる」など)これは料理では、ほんのり感じる…くらいでしょうか。私は正直、これはわざわざかけて食べるほど大好きってわけでもないのですが、そんなに気にせず食べています。
以前ベトナムで、これを作っているところを見ましたが、いやあ、暑いところだったし、凄い匂い。いろんな小魚を塩と一緒に巨大な甕にいれて発酵させます。現地のスーパーでは、瓶入りが何十種類も棚に並んでいます。
パクチー(香菜、コリアンダー)は日本人には好き嫌いの激しい野菜です。私の身の回りにも駄目だという人は多いです。でも私も家族も大好き!自宅の空きスペースでちょこっと栽培しているくらいです。駒ヶ根・伊那近辺では手に入りにくいので、残念。
今回同行した人たちは、全員がパクチーOKでした。これは極めて珍しいことだったと思うのですが、近年のエスニック食の普及によって、日本人の味覚も食べなれないものを許容し始めているのではないでしょうかね。
写真は、現地の味覚に近い(と思われる)店で食べた、ラーブ。タイの東北部、イサーン地方の名物料理で、挽肉のサラダです。豚肉で作ることが多いようですが、この皿は、蛙のラーブです。骨ごと叩いて細かくした蛙(火は通ってます)の食感が面白い。そして、激辛です。今回滞在中の料理で一番、辛かった!ヴィエンチャン・キッチンというレストランでした。
微笑みの国しごと
20100621
5日間タイへ行ってまいりました。お取引しているメーカーさんの工場見学に。私は十数年前にトランジットで一泊したことがあるだけで、実質的にはタイは初訪問のようなものです。
ここ数ヶ月のデモと暴動で、このツアーが安全に実施できるのかどうか慎重に検討されましたが、幸い5月末からは大きな動きもなくデモも沈静化となりました。行程中、危険を感じる場面は全くありませんでしたが、デモで燃やされた建物が何箇所かで痛々しい姿をさらしていました。
こんなこと言うまでもありませんが、暑い!暑い!36度位まで行ってました。湿気も多いです。慣れているであろう現地の人も、まったく暑そうにしていました。クーラーの効いた場所は、もう天国。
お聞きした話では、上着を着てネクタイをしている人は、冷房の効いていない空間には立ち寄ることがない→身分の高い人のしるし、なんだそうです。庶民の乗るバスには冷房はなく、窓全開でした。
いろいろ感じることがありました。まず王室への敬愛。街中で、幹線道路で、建物の正面で、室内で、いたる所に掲げられた国王と王妃の写真。その象徴たる黄色の旗。どこかの国のように強いられてのものとは感じられません。(もっとも、王室への悪口は不敬罪として罰せられるそうですが)
現国王ラーマ9世は、若くして王となり、聡明さと自らさまざまな事業を先頭に立って行う行動力で、在位60年、年齢は80歳を越えた今でもタイ国民の絶大な信頼を得ているのです。
穏やかな国民性。ほんの5日で何が分るの、と言われそうですが、例えばベトナムの人と比べると、違う印象があります。大きな戦争を経験しないできたこともあるのでしょうか、ギスギスしていない、大らかさがあるように思えます。(ベトナムの悪口を言っているつもりではありません)
そして仏教の信仰厚い国。お寺は大事にされています。大きな寺院は、一言で言えばゴージャスそのものです。
こうしたことを含めて、別名「微笑みの国」と言われるのでしょうね。
食べ物の話は、また別項で書きます。
具入りのラー油食べもの
20100612
食品業界の最近の大ヒット。作る端から売れてしまい、買おうと思っても店頭になく、ヤフーオークションで高値で取引されている…と噂の一品。そう、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」 皆さん、もう召し上がりましたか?
私も前から話題としては知っていましたが、食べたことがなく、スーパーに買物に行くたびに探しました。しかしいつでも棚はからっぽ。仕入先に「サンプルちょうだい!」なんて頼むのもどうかと思うしねえ。
実際は、何ヶ月も入荷ゼロなんてことはないと思うのです。ただ棚に並ぶとすぐに売れてしまい、タイミングが良くないと買えなかったのでしょう。先週の土曜日、やっと近所のスーパーで発見しました。3個残っていたうちの2個をゲット。
早速食べてみました。なるほど具が多い。ずっしりしています。冷凍庫から出したばかりのみぞれアイスをスプーンですくい出す感じ。
ギョウザのタレに合わせて…辛味が少ないため、ギョウザの味に負けてしまう。もったいないかな。
冷奴にかけて…味は合うと思います。ただ豆腐の柔らかさと、具の固さがあまりにも違うので、食感はいまひとつ。
白いご飯に乗せて…これが本来の使い方でしょうね。具のニンニク味とほど良い辛さで、ご飯が進みます。どっちかというと、単純な味かな。家族と食べていて「この味、何かに似てるよね」「ほんとだね…何だろう?」
答えはフリカケの「のりたま」の味。のりたまをちょっぴり辛くして、味を濃くしたと思えば、そっくりです。不思議。私の好みで言えば、同じ桃屋の「穂先メンマやわらぎ」の方がいいな。XO醤みたいな複雑なうまみとは、だいぶ違います。
類似商品もいろいろ出ていますし、ご自分で工夫した具をミックスして作ることも、そう難しいことではないでしょう。当社では業務用の大容量のラー油も在庫しております。
☆都合により、明日から一週間ほど更新をお休みします。よろしくお願いします。
口蹄疫、拡大しごと
20100611
恐れていたことが現実となりました。。
これまでの感染地域から数十キロ離れた都城市に、ついに感染牛が出てしまいました。潜伏期間がありますから、現在は症状の出ていない他の牛にも感染が出てくるだろうと思われます。
都城は、報道されている通り、市町村別畜産出荷ナンバーワンの市です。また鹿児島県との県境に位置し、広域への感染の危機が迫っています。宮崎県に止まらず、九州各地への拡大が心配されます。
この恐るべき感染力に驚きます。人の移動についてきたのか、あるいは鳥や虫、風!によって長い距離を渡り、また数ヶ月もの長期間感染力を持ち続ける口蹄疫の凄まじい破壊力。鹿児島県側では道路封鎖などを検討して、何が何でも水際で食い止める作戦のようですが、検討しているヒマなどないのでは?と思います。あるいは、もう遅いのかもしれない。
単に一つの県で大事件が起こっている、というレベルの危機ではありません。昨年流行し、結果としては大きな人的被害がなく(生活の不便こそありましたが)治まった新型インフルエンザより、はるかに深刻な事態だと思います。もし鹿児島へ拡大したら…豚の口蹄疫の感染力は牛の比ではないと言われていますよ。
宮崎牛が残るか残らないか、という話ではなく、日本の国から一つの産業が消えてしまう、という瀬戸際に今は来ています。直接畜産に携わる人はもちろん、それに関わるあらゆる業界に深刻な影響が及びます。
ほんの一例を挙げれば、先日小麦粉業界の話をちょっと書きましたが、麦を製粉する副産物として大量の「ふすま」ができます。これは家畜の飼料として使われますが、ふすまの販売は製粉業者の収益大きく左右します。実際、粉がいくら売れても、ふすまが売れなかったら大変なことになるのです。
私の直接関わる業者さんもさぞかし心配しているでしょう。これが宮崎のみならず拡大していったなら、どんなことになるのか、想像もつきません。
一刻も早く拡大防止策を!できる事は、カネに糸目をつけず何でもやってもらいたい。
昨夜のニュースで、郵政法案と国会会期がどうのこうの、という話を長々とやっていましたが、ホントにこれでいいの?と切歯扼腕しています。