ホルモン焼き、山源 (1)お店紹介
20200211
東京で焼肉を食べる機会は滅多にないのですが、「孤独のグルメ」TV版で紹介された街の名店「山源」でホルモンを堪能する機会をいただきました。。
ドラマがすごく印象的だったのです。旨そうな白いホルモンと、店に充満する煙。焼肉で煙が出るのは当たり前ですが、常軌を逸したもうもうぶりで、五郎ちゃんも目が痛そうにしていました。戸は開けっ放しで換気もじゃんじゃんしているのですが、とても追いつかないのだとか。
先日お取引先のS商事さんに伺うお約束をしたら、夕食を一緒にどうですかとお誘いがありました。それではと図々しくもこのお店をリクエストし、驚かれながらも快諾いただきました。実は「山源」はS商事のすぐ近所、歩いていける場所にあるのです。
お店に着くと、出入口の戸はちゃんと閉まっており「火事と見間違うほど」とまで言われた白煙が店の外まであふれる様子はありません。聞けば換気設備を強化して環境がかなり改善されたのだとか(ひと安心、ちょっぴり残念)。上着などは用意されたビニール袋に収納します。(写真1)
炭火焼です。早速この店最大の名物であるホルモンを注文しなくてはなりません。どうです、この真っ白くムチムチした柔肌!シマチョウ、マルチョウである由。後ろはトントロとハラミ。(写真2)
このタイプのホルモンは、どのくらい焼いたら良いのかいつも迷います。まだ火が通っていないかといつまでも網の上に置いておくと、どんどん脂が落ちて小さくなってしまいます。幸いこの日はS商事で一番といわれる山源ご常連、Mさんに同席いただき、注文も焼き方もご指南いただきました。感謝!(写真3)
テーブルにはあらかじめペットボトル入りの水が置かれます。これは飲料水ではありません。ホルモンを焼くと脂が炭火の上に落ちて炎があがり、その消火活動に使うお水(これは、ドラマの通り)。結構頻繁に出動しますが、炭火の火力が強いので水をかけてもすぐに復元します。(写真4)
ミシュラン三ツ星の快挙(2)日々雑記
20200203
三ツ星に輝く小林圭氏の料理。それがどういうものか、ネットメディアで見ることができます。
日本人シェフがフランスでフランス料理を作るとき、素材、技法、盛りつけ、さまざまな場面で日本のエッセンスを使うことはごく自然なことだと思います。小林氏の料理にも、もちろんそれは生きているといいます。
写真は婦人画報の記事から拝借しています(リンク先をご覧ください)。上は「カリカリとした野菜の庭、アンチョビ風味の軽やかなマヨネーズ、ルッコラ・クリーム、ブナの木で燻製にしたサーモン、レモンの泡、黒オリーブのクランブル」と長い名前のついた氏のシグネチャー(名物)料理とのこと。解説にもある通り、生け花を思わせる美しい盛りつけです。
下は「ヴァンデ産鳩の味噌風味、さくらんぼのセミ・コンフィ、苦アーモンドのコンディマン」。ふーむ、味噌ですか。フランス料理にこうした和風調味料を使うのは禁じ手だとずっと言われてきました(誰がそんなこと決めたんでしょうねえ)。今は昔の話です。フランス伝統のものではありませんが、当り前に受け入れられています。
以前は「カレー」の香りを使った料理だって珍しいものと言われていました。今では日本の調味料や香辛料、わさびや七味唐辛子なども、フランス人も含め有名なシェフたちが普通に使っています。日本人シェフがこれらをエキゾチックな「武器」にしてパリの客をうならせているのも、わかります。
まるで食べてきたようなことを言いますが、フランスなんて学生時代にちょこっと寄っただけです。実践経験ありません。ヨーロッパの星付きレストランめぐりの旅なんて、ぜひ行ってみたいですけど。
田中氏、大いに腕をふるって日本人のフランス料理で世界を楽しませてほしいものです。氏のご両親は下諏訪で惣菜店を営んでいるそうで、ご両親の味が彼の味覚の原点を形作ったことは確かです。ミシュラン発表後すぐに、この店にお客が殺到し品物は売り切れたなんてTVでやっていました。おいしい惣菜で地元に愛されているのでしょう。微笑ましい話です。
関連リンク: 婦人画報より
ミシュラン三ツ星の快挙(1)日々雑記
20200130
世界中のシェフが憧れ夢見るミシュランガイド三ツ星掲載の栄誉に、とうとう日本人が輝きました。素晴らしいニュースです。しかもご近所、諏訪市の出身だというじゃありませんか。
その人は小林圭さん(42)。2011年パリで「Restaurant Kei」を開店し、12年に早くも一つ星、17年には二つ星を獲得していました。
日本版ミシュランで何軒もの店が三ツ星貰ってるじゃないの、という貴方。ミシュランは公にしませんが、日本版とフランス版とで掲載・評価の基準がまったく違うことは周知の事実です。「2017東京版」に掲載されているのはレストラン542軒、ホテル43軒ですが、「2017フランス版」はレストラン4360軒、ホテル3200軒。そもそも情報量が圧倒的に違います。
どんなに料理が美味しくても、店が小さくて席数が少なかったり内装が良くなかったりすれば三ツ星はもらえないのがフランス版。「すきやばし次郎」は店は地下、トイレは他の空間と共同、こんな環境ではパリでは絶対に三ツ星はもらえません。東京版はローカルルールで星がつけられている「日本アカデミー賞」みたいなものなのです(藤山純二郎著『世界の三ツ星レストランをほぼほぼ食べつくした男の過剰なグルメ紀行』による)。
三ツ星からの降格を苦にして自ら命を絶ったシェフがこれまで何人も存在した、という極めて厳しい現実は、日本版のミシュランにはありえないでしょう。フランスでだってそんなことは無い方がいいに決まってますが。
最新版では54年間三ツ星に君臨した「ポール・ボキューズ」がついに二つ星に降格したことも話題になっています。近年は三ツ星に値するのか疑問を呈する向きもあったそうですが、巨匠ボキューズ氏の首に鈴をつけることは誰にもできず、氏が一昨年亡くなってようやく星が動いたと言われています。
パリで初めて星に挑戦した日本人は、吉野建氏だと思います。97年パリに「ステラマリス」を開店し、彼の星への挑戦はNHK番組で特集されました。吉野氏は2006年に念願の一つ星を獲得しましたが、その間に今では上場企業となった「レストランひらまつ」が2001年パリ店を開店、翌2002年にいち早く日本人初の一つ星を取っています。吉野氏、悔しかったことでしょう。
彼らパイオニアに続いて、多くの日本人シェフがフランスで活躍しています。2019年版では、パリで2軒、地方で2軒の日本人による二つ星店が、さらにフランス全土で26軒の一つ星店が存在するそうです。こんなにもあるのですね、ちょっと驚きました。
肝心の小林圭氏までたどりつけません。また次回。
関連リンク: Restaurant Kei ホームページ(日本語)
武漢発、新型肺炎日々雑記
20200128
中国武漢発の新型コロナウイルス肺炎。いよいよ大騒ぎになってきました。患者の数が急速に増加し、日本を含む各国でも感染者が見つかり、武漢市(のちに湖北省全体)が封鎖される事態になって、呑気な私でも「これはただごとではない」と思うようになりました。
武漢市当局は当初感染者を過少に報告し保身を図ったといわれます。中国は2003年のSARS大流行のとき、情報を隠蔽し感染拡大を招いて世界中から非難を浴びました。ちっとは学習したかと思いましたが、全然進歩していないことが明らかになりました。
外電によれば死者は100人を超えたようです。武漢は人口1100万の大都市ですから、割合を考えればその中で100人というのは必ずしも凄い数とも言えないかもしれませんが、医療関係者にも死者が出ていたり病院の能力を明らかに超える患者が殺到しているようですから、現地ではかなり深刻な事態です。
交通が封鎖されているなかで、生活必需品がどうなっているのでしょうか。武漢に住む日本人の大学教授がtwitterで「スーパーには変わらず食品が並んでいる」と写真を載せたら、信用できないとする人たちから攻撃を受けてアカウントを閉じてしまいました。貴重なライブ情報源なのに、なんて勿体ないこと。
感染源は市場で売られていた食用の動物(コウモリとか)ではないかと言われています。「中国人は机以外の四つ足は何でも食べる」と自虐的?に言い伝えられていますが、やっぱり食い物の衛生は考えた方がいいのでは。
まずいのは春節の人民大移動と重なってしまったこと。対応が遅れている間に既に相当数の人びとが武漢から他の地域に出ており、保菌者も大勢いたと見られます。信毎は25日に「武漢封鎖 人権を侵していないか」なんて頓珍漢な社説を載せています。それって、いま言うことですかね。
中国からの海外団体旅行が禁止され、訪日観光客に相当な影響が出ることは確実です。残念ですが、仕方がありません。ホテル予約サイトで京都なぞ検索すると、大量キャンセルのせいでとっても安いですよ。我々の国内旅行にはチャンスかもしれません。
私たちが予防策を講じるには、普通のインフルエンザにかからないようなうがい手洗いが第一だとのこと。つい最近までインフルが大流行だと言われていましたが、厚労省のデータでは現在日本全国で8万人がインフルエンザにかかっているそうです。新型肺炎を怖がるより先に、インフルエンザを予防するべきですね。風評に踊らされることには気を付けたいです。
武漢に1000床の新病院を建設中だという重機大集合の写真。今から病院作って間に合うの?「やってます」のアリバイ宣伝写真ではないのでしょうか。
暖冬日々雑記
20200123
今日は朝から一日中雨降り。出社するのに家の玄関を出たら、生暖かい空気感に驚きました。とても1月の気候とも思えません。
取引先の方々が年始の挨拶に来社されますが、皆さん異口同音に「暖かいですね!」と言われます。
晴れた日の昼間のぽかぽか陽気。気象庁のホームページで、お隣飯島町の毎日の最高・最低気温を見ることができますが、一日の平均気温がマイナスになったのは僅か2日、最低気温がマイナス5度を下回ったのは1日だけです。(ちなみに昨年同時期はそれぞれ16日、14日)
そしてこの冬、雪らしい雪がまだ一度も降っていないのです。上記サイトによれば、積雪のあった日は現在ゼロ。ちらちら舞った日だって、2日ほどしかなかったと思います。このペースだと、記録的な暖冬になるのではないでしょうか。
スキー場が積雪不足で困っているのは、報道されている通りです。今日の雨はさらに痛かったでしょうね。さまざまな大会が中止になったり開催場所を変更したりと、主催者や選手も右往左往で気の毒です。頑張って稼働しているスキー場に、ぜひ足をお運びください!
ウィンタースポーツだけでなく、アパレルや燃料など、業種によって大きく影響を受けているものも出てきています。食品業界だってそうですよ。鍋物やおでんなど、冬の風物詩と言えるアイテムが軒並み大苦戦です。私は立場もあって忘年会新年会に何度となく出席しますが、今シーズンは鍋物に遭遇したことがほとんどないのです。
鍋つゆのメーカーさんは、冬の稼ぎどきが空振りとなって頭を抱えていることでしょう。季節モノは短期決戦ですから、12月1月とはずしてしまっては、もう今季は挽回困難なところまで来てしまっていると思われます。
私たちが仕事をする上では、雪が少ないことはスムーズな配送ができて好条件といえますが、さりとて売れるべきものが時期に売れないのはやっぱり困ります。冬は冬らしく、もうちっと寒くてもいいのではないですか?
コンビーフ(2)食べもの
20200120
前回の記事を書いてから巷の一部でコンビーフ缶の転売目的の買いだめが起こり、メルカリやamazonで高額で出品された例もあったそうです。アホな。メーカーさんの公式twitterではこう言っておりますよ。
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私より、親愛なるフォロワーさまにお願いです。
枕缶のコンビーフはまだ在庫があります。少なくても、一週間や二週間で売り切れるような量ではありません。悪意のある人が買い占められる量でもありません。それなので、焦ってアプリ等の転売品を買われないようにしてください。お願いします。
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一人暮らしの学生時代は、近所のスーパーでしょっちゅう安売りしていてよく買いました。ノザキでなく明治屋だったかな。100%のコンビーフ(業界用語で、純コン)は198円、馬肉入りの「ニューコンビーフ」(ニューコン、いまは「ニューコンミート」というようです)は98円と大変安かった。今の半値以下、他の店ではあんなに安くなかった筈ですよ。
孤独のグルメの井之頭五郎氏は、夜食を買いにコンビニを訪れ、あれも食べたいこれも食べようと籠に入れながら、とても一人では食べきれそうもない大量の買い物をしてしまいます(私も時々似たようなことを…)。彼は店内で牛の絵の缶を手に取りながら「やっぱり馬肉入りが俺の知っているコンビーフだ」とひとりごちていますが、これはダウト。
純コンでないニューコンミートのパッケージに牛の絵を使うことは、法令で禁じられているのです。五郎チャンが「俺の知っている馬肉入り」を選ぶのならば、隣にある缶でなくてはいけません。
缶詰でなくフレッシュのコンビーフは高級なハムソーセージを製造販売するお店でよく売られています。好物なので見かけるとついつい購入してしまいますが、私のお気に入りは「千駄木腰塚」さんのコンビーフ。これは塩っぱくて脂ギトギトで、もう最高です。JR日暮里エキナカに直売コーナーがあるほか、いくつかのデパ地下、通販でも購入できます。ぜひお試しください、箸が止まらないので食べ過ぎにはご用心。
関連リンク: 千駄木腰塚
コンビーフ(1)食べもの
20200116
コンビーフの缶詰。昔からお馴染みの独特の形状が変わるという大ニュースが。(大ニュースか?)
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(読売新聞)「ノザキのコンビーフ」を販売する川商フーズは15日、70年ぶりにパッケージを刷新すると発表した。現在の巻き取り鍵で缶を一周させて開ける方式から、底部のシールをはがす方式に改める。3月16日に発売する。(中略)缶の製造設備が老朽化したのに加え、一部で「開けづらい」との声があったことを踏まえ、刷新を決めた。
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記事によると1948年に国産初のコンビーフとして発売された頃は、瓶詰だったようですね。形が枕に似ているので「枕缶」と呼ばれているそうですが、私、業界にいるのに聞いたことなかったな。缶にへばりついている鍵で側面をくるくると巻いて開缶することをご存知ない人も、今では多いと思います。
戦前から食べられていたもので、北杜夫の名作「楡家の人びと」に登場します。戦時中、来たるべき食糧不足に備えて主人公(作者の父である歌人、斎藤茂吉がモデル)が缶詰を何十個も買い込み、床下に備蓄します。将来食べるとき、脂がまつわりつく美味しさを想像して舌なめずりする、みたいな描写だったと思います。たぶん茂吉の実際のエピソードでしょうね。
「開けづらい」というご意見はごもっとも、私だって何度も失敗したことがありますよ。巻き始めでプチッと切れてしまうこともあるし、真っ直ぐに巻いていかないと変なことになってしまいます。開けるのに失敗したときのショックは大きいです。
茂吉ならぬ私も大好物で、高校生の頃はお弁当に時々入っているのが楽しみでした。5ミリくらいにスライスして溶いた小麦粉をつけて軽く両面を焼いて。ああ思い出したら食べたくなってきた。学生一人暮らしの頃はよく買って食べました。
そのまま掴んでかじる場面をTVやコミックで目にしますが、コンビーフのうまさは脂のうまさ、加熱して肉の脂が溶けた方がはるかにうまいです。熱いご飯の中に埋め込んで(乗せて、ではなく)食べるのが一番いいですね。チャーハンにするよりも、白いご飯の方がいいな。あとオムレツの具にするとか。
もうちょっと書きます。
高級ワインは美味いのか 飲みもの、お酒
20200114
元日夜の人気番組といえば「芸能人格付けチェック」。当家では通して観ることはしませんが(飲み食いする座敷からTVがちょいと遠くにあるので)ところどころつまみ食い的にチャンネルを回します。高級ワイン鑑定は最初の方で放送されるので、今回も観ました。
ワイン、今年は59年のシャトー・ラトゥールと76年の銘柄不明ボルドーを飲み分けるという問題。59年ラトゥールは当社でも一応仕入れできますがカタログ価格は前後のヴィンテージよりもだいぶ高価です。番組では(レストラン価格で)100万円といってましたが、ちょっと盛ってませんかね?
出題側は古いワインが飲み頃かどうかも含め、わざと紛らわしい引っかけ問題を出して意地悪をするらしいです。今回も半分位の回答者がはずしました。76年ボルドー、なかなかの掘り出し物だったのでしょう。リリース時で2、3千円程度?のものを40年以上も保管しておくことは珍しいと思います。
その後twitterで「あの格付けチェックの番組、いつも見ながら思うのですけど、相対的に多数の人々が数十万のワインよりも数千円のワインのほうを選ぶ場合、本当に客観的に「美味」なのはどちらなんでしょうね」という呟きがあり、多くの人が反応しています。なかなか興味深い意見もあります。
この番組は「高級品とそうでないものを見分けられるか」を問うているのであって、どちらが美味しいかを訊いているのではありません。回答者の嗜好とは本来無関係のはず。そこで終わりにしてはつまらないので、もう少し踏み込んでみましょうか。
「このワイン、飲みやすい!」という感想をお聞きすることは、しばしばあります。誰にもわかりやすい美味しさ、日常のワインはもちろんこれでいいのです。当社も安い価格帯の品揃えは、こうした尺度で選んでいます。
高級品はどうでしょう。タンニンの中に潜む複雑かつ濃潤な香りを楽しむには、やはりある程度の経験が必要だと思います。飲んで即座に感じられる美味しさではないが、安いものとは別次元の凄みは絶対にあるはず。美術品とか文学作品とか音楽とかと同様に、本物の真価を知るにはやはり受け手の資質も問われます。でも楽しむだけだったらそんな堅苦しいことはいりません。
「高級ワインは美味い、ただし誰もがわかる美味さではない」というのが正解か。私だってソムリエを名乗ってはいますが、超高級品の50年代古酒なぞ飲んだことないので偉そうなことは言えませんけどね。お前だったら今回の出題、正解できるのかって?それは…まあ、わかるでしょう、わからにゃマズいです。誰かご馳走してくれませんか。
関連リンク: togetterまとめより
餅つき異聞日々雑記
20200107
年末に聞いた話。
…ある会社で毎年、暮れに餅つき大会を行っていた。社員がお餅をついて、関係者に振舞ったりみんなでおいしく食べていた。ところが今年は上司の命令で、餅つき大会は開くものの、出来上がったお餅は食べずに捨てることにした。ついたお餅とは別に、市販のお餅を買ってきてそれを食べた。
何でそんなことになったのか。理由は「人の手で触ったお餅は、衛生上の問題があるから」なんですって。
最初聞いたとき、そんなアホな、何かの冗談かと思いました。本当の事だと知って、大変なショックでした。特に食に携わる人間として、信じがたい思いです。農家が天地の恵みを受けながら、一所懸命に作ったもち米を食べずに捨てることに、心の痛みを感じないもんですか。
餅つき大会でノロウイルスによる食中毒が起こることは、実際にあります。手でお餅に触る人が事前にしっかり手洗いをし、きちんと用具を殺菌消毒して臨むことが大事です。体調の悪い人が参加を控えることはもちろんです。
餅つき大会での食中毒について検索してみたら、東京都福祉保健局のページにすごいことが書いてありました。【「杵でつく」餅つき用の餅とは別に、みんなでその場で食べる餅(市販やもちつき機でついたもの)を用意するなどして、ノロウイルス食中毒を避けるようにしましょう。】
いやはや、お役所がこんなことを言ってるのです。「杵でつく」餅つき用の餅は、そのあとでどうせよと言うのかな?
こんなくらいなら、真似事の餅つき大会なんぞやる必要はないでしょう。最初から市販のお餅だけを使って食べればいいさ。捨てるためのお餅だなんて、天罰が下りますぞ。
関連リンク: こうしておこった食中毒(東京都福祉保健局)
楽器ケースで逃亡日々雑記
20200102
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年末年始にふさわしいニュース?カルロスゴーン被告のレバノン逃亡事件。もちろん笑いごとではなく、我が国の主権と司法を愚弄した由々しく腹立たしい事件ですし、外交問題になるかもしれないのですが、どことなく笑いを誘う新春ネタではありませんか。
ゴーンは「楽器ケースに入って逃亡した」と言われております。私たちオケマンにとっては楽器ケースはごく身近なものでありますから、さて何のケースにどうやって身を隠したのか、たいへん興味があります。
人間が入れるような大型の楽器ケース、身近なところでは、中高の吹奏楽部にもたくさんあるチューバ。ふだん自分で楽器を持ち歩く大人のチューバ吹きはもっと軽くコンパクトなソフトケースを使う人が多いですが、中高生たちの部活ではトラックで楽器を運ぶことが多いです。写真のようなハードケースが多いようです。
これはケースの重さが結構あり、手で長時間持ち歩くようにはできていません。中学生の頃、中に入って遊んだことがあります(良い子は真似しないでね)。ほとんど身動きはできず、大男では入ること自体苦しいと思われます。
大太鼓のハードケース。いろいろなタイプがあると思いますが、私のよく見かけるものはハードとは名ばかりで薄いペラペラのプラスチックでできており、体重をかければ潰れてしまうと思います。ケースというより「カバー」と言った方がいいかも。中のスペースはかなり広く、大人が入っても身動き可能です。体は伸ばせません。
コントラバスのケース。実際に使われたのはこれだとネットで言われております。私の周囲ではやはり、布でできたソフトケースを使っている人が圧倒的に多いですね。自家用車で自分の手で運ぶ場合はそれでじゅうぶん。(わりと普通の乗用車にも積めるようです)今回使ったとすれば、もちろん樹脂のハードケースでしょう。
楽器の形が人体と似ていますから、一見入りやすそうにも見えますが、胴体部分はともかく首回りはずいぶん狭いと思いますよ。かなり小柄な人でないと難しいのでは。
私の一押しは、ハープのケース。これを手で持って運ぶ人はいませんので、かなり頑丈に出来ていて、中のスペースも余裕です。枕と毛布、軽食、酸素ボンベを一緒に入れてもきっとOKです。これなら飛行機の荷物室でもいけますね。
冗談はさておき、goneしてしまったゴーン、日本に戻ることなど二度とないでしょう。ここはひとつ見せしめということで、ゴルゴ13か夜神月に依頼してはどうでしょうか。