ミシュラン三ツ星の快挙(2)日々雑記
20200203
三ツ星に輝く小林圭氏の料理。それがどういうものか、ネットメディアで見ることができます。
日本人シェフがフランスでフランス料理を作るとき、素材、技法、盛りつけ、さまざまな場面で日本のエッセンスを使うことはごく自然なことだと思います。小林氏の料理にも、もちろんそれは生きているといいます。
写真は婦人画報の記事から拝借しています(リンク先をご覧ください)。上は「カリカリとした野菜の庭、アンチョビ風味の軽やかなマヨネーズ、ルッコラ・クリーム、ブナの木で燻製にしたサーモン、レモンの泡、黒オリーブのクランブル」と長い名前のついた氏のシグネチャー(名物)料理とのこと。解説にもある通り、生け花を思わせる美しい盛りつけです。
下は「ヴァンデ産鳩の味噌風味、さくらんぼのセミ・コンフィ、苦アーモンドのコンディマン」。ふーむ、味噌ですか。フランス料理にこうした和風調味料を使うのは禁じ手だとずっと言われてきました(誰がそんなこと決めたんでしょうねえ)。今は昔の話です。フランス伝統のものではありませんが、当り前に受け入れられています。
以前は「カレー」の香りを使った料理だって珍しいものと言われていました。今では日本の調味料や香辛料、わさびや七味唐辛子なども、フランス人も含め有名なシェフたちが普通に使っています。日本人シェフがこれらをエキゾチックな「武器」にしてパリの客をうならせているのも、わかります。
まるで食べてきたようなことを言いますが、フランスなんて学生時代にちょこっと寄っただけです。実践経験ありません。ヨーロッパの星付きレストランめぐりの旅なんて、ぜひ行ってみたいですけど。
田中氏、大いに腕をふるって日本人のフランス料理で世界を楽しませてほしいものです。氏のご両親は下諏訪で惣菜店を営んでいるそうで、ご両親の味が彼の味覚の原点を形作ったことは確かです。ミシュラン発表後すぐに、この店にお客が殺到し品物は売り切れたなんてTVでやっていました。おいしい惣菜で地元に愛されているのでしょう。微笑ましい話です。
関連リンク: 婦人画報より