「おいしいことなど徒然と」

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信州駒ヶ根ハーフマラソン日々雑記

20130929



さわやかな秋空の下、第1回「信州駒ヶ根ハーフマラソン」大会が行われ、3000人近い参加者が各地から集まり、思い思いに健脚を競いました。。


昨年まで「駒ヶ根高原マラソン」として30年続いていた大会を、大きくリニューアルしました。駒ケ岳山麓を走っていたコースを中心市街地発着、駒ヶ根市の東部を走る路線に切り替え、最長15キロだった種目をハーフマラソンにしました。(他に5キロ、小学生部門の3キロ)実行委員会も観光協会から、スポーツつながりで教育委員会主体になりました。


スタートもゴールも我が家から歩いて1、2分のところです。スタート場面を見に行きましたが、これだけの選手が一斉にスタートするのは壮観ですね。東京マラソンとまではいきませんがね。


数時間にわたって国道をストップするような催しは、以前だったらとても無理でした。新しいバイパス道路が中心市街地の東側を南北に通るようになって、こうした大会もできるようになりました。


以前の高原を走るマラソン(本当はマラソンでなくロードレースでしたが)も気持ちの良いコースで人気を集めていた大会でしたが、駒ヶ根市民の多くの目にふれるような場所を走るわけではありませんでした。新しいコースで市民がこの大会を一層身近なものと思えるようになれば、大変結構なこと。


参加者は県外組が半分以上を占め、宿泊、飲食、土産など経済効果もかなりあるでしょう。地元からの参加者には私の友人知人たちも大勢います。中にはとても日頃から走っているとは思えない友人もエントリーしており、大丈夫かなと心配しましたが、どうだったでしょうか。私ですか?とんでもない、途中で遭難して、帰って来られません。


ハーフマラソンの部、記念すべき第1回優勝者は、唐木正敏さん。当社お得意先のベーカリー「ル・プレジール」のご主人です。以前から地域ランナーとしてあちこちで活躍しておられます。おめでとうございました!


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鈴鹿ひろ美、ついに読んだり見たり

20130926



これまで歌声を隠しに隠してきた鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が、とうとう歌いましたね。昨日の「あまちゃん」で。


劇中では途方もない大音痴という設定でした。若い頃、映画の主題歌を出すにあたって、主人公アキの母・春子(小泉今日子、若い頃は有村架純)が影武者となって「声の出演」をしていたと。鈴鹿ひろ美の歌はすべて、本人の知らないうちに春子の声に差し替えられていました。ここから始まる人生の綾が、現在のアイドル、アキにつながってきているわけです。


自らの大音痴を認め、春子の猛レッスンを受けてもいっこうに上達しなかった歌ですが、あまカフェでのチャリティーコンサート本番ではどこがどう間違ったか、素晴らしい歌声を聴かせることになりました。


震災後の「あまちゃん」は、ドラマとしてかなりパワーダウンしていたと思います。それまでの快調なテンポから一転、物語が時間稼ぎのように間延びし、主人公はいつもの朝ドラ主人公のように出しゃばりのお節介女になり、過剰なナレーションがそれに輪をかけて耳障りでした。あまちゃんファンとしては少なからず失望しましたが、「鈴鹿ひろ美が見事に歌う」場面は必ずあるはずだと期待をしていました。


薬師丸ひろ子の清らかで透き通った美しい声は、私たちの世代なら誰もが知っています。(全国レベルの名門、都立八潮高校合唱部で鍛えたと当時言われていたが、本当でしょうか?すでに女優活動をしていましたから、部活などしている暇があったかな)伸びやかで、それでいて壊れそうなデリケートさも持つ独特の声と歌。


彼女が歌った「潮騒のメモリー」は、いやあ、その頃のイメージ通りでしたね。別にキョンキョンの悪口を言うつもりはないが、違う歌ですな。当時よりさらにふくよかさを増し、高音も危なげなく、お見事でした。


でも正直に言うと、ついに待ちに待っていたクライマックスが、という感じには、見ていても、ならなかったですよ。本来なら凄いカタルシスがあるはずなのにねえ。それはやっぱり、この間まで全然音も取れなかった人が10回に1回くらいは何とかなってきた、という設定と彼女が歌った歌とのギャップではないかと思うのです。無理があります。


それで今日続きを見たら、実は歌えることをずっと昔から隠してたんじゃないか、なんてほのめかしがありました。これはもっとありえないな。そんなことでは、鈴鹿ひろ美の人間性が問われかねません。周囲の人たち、とりわけ会ってはいないが確実に存在している影武者春子に対して、どう思ってたの、ということでしょう。物語がおかしくなってしまう。


本当はこうした場面、力を隠していた存在がヴェールを脱いで表舞台に登場、っていうのは大好きなのです。たとえばしばらく前の映画ですが「恋におちたシェイクスピア」なんて、眩暈がするほどしびれました。今回そうならなかったのは、残念だな。
あと2回。どういう結末になるでしょうか。


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100倍返し読んだり見たり

20130923



大人気ドラマの最終回。皆さんは観ましたか、半沢直樹。


といっても、私はシリーズの最初から観てはいません。日曜夜は基本伊那フィルの練習で帰ってくるのは9時半過ぎですし、同時刻には「高田純次のアジアぷらぷら」を観たり、演目によっては「クラシック音楽館」を観たりしますので、民放ドラマにまで手が回らんのです。
えらく評判だと聞いてそれではと思い、ひと月前くらいから観始めました。


それなりに面白かったですよ。水戸黄門ですね、これは。このドラマに視聴者が熱狂?するのは、日常生活でよほど鬱憤が溜まっているのかなとも思いますけど。銀行が舞台の硬派素材ですが、ドラマはそこのところを上手く端折ってわかりやすくなっていました。(「ハゲタカ」は正直、少々難しかったな)


役者も眼力男堺雅人、香川照之、良かったですね。ほかの人たちは何かいかにも型どおりの芝居で(わざとなのかも知れんが)ちょっと笑ってしまうような感じでしたが。近藤役の人、本当に目を血走らせてプルプル震えちゃったりして。あれだけの裏切りをしておきながら素知らぬ顔で仲間に戻って、一件落着してから「半沢…本当にこれで良かったのか」どの口が言うのよ、近藤さん。


このドラマの登場人物たち、本当に口が軽くて驚いてしまいます。何十人もいるオフィスの真ん中で役員追い落としの話を大声でできるような職場なのでしょうか、銀行ってのは。またちょっとプレッシャーがかかっただけでよく簡単に重要機密をしゃべること。極めつけは、融資先が破綻するの不正があっただの揉み消しただの、居酒屋で銀行員さんがこんなことを言っていいの?それを隣の席で録音され真っ青になっているんですから、単に演出上の手抜きではなく、これがこのドラマの基本姿勢なのですね。


結末(半沢と大和田の処遇)に多くの人が驚き落胆しているそうですが、まああんなものではないですか。原作もそうみたいだし。大和田は温情を受けたように見えますが、これだけの不始末で降格となれば、席はあっても実際のところ居場所がないでしょう。資産もなくなっちゃったそうですから、今すぐどこか息のかかった転職先でも探したほうがいいですね。しかし大銀行にいて「出向」ってのは、行員にとってそれほど将来絶望的な処遇なのかな。そうとも思えませんが。


ついでに言うと、大和田ほどのプライドの高い男がいくら追い詰められたとはいえ、あそこで土下座をするはずがないと思います。半沢の顔をぶん殴ってそのまま役員会を退去、という方が、ずっと彼らしいじゃないですか。まあそれじゃあ復讐の100倍返しにならず、視聴者は満足できませんね。


そうそう、「倍返し」と「100倍返し」は、実際にどう違ったのでしょうか?


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リニア駅決まる日々雑記

20130919

JR東海がリニア新幹線の概要、経路と駅について発表しました。。


私たちにとって注目はもちろん長野県内の駅。高森町~飯田市上郷のどこか、という話でしたが、結局上伊那からはもっとも遠くの飯田市上郷ということになりました。当社飯田営業所からはすぐ近く、わずか300メートルほどのところです。


残念なのはJR飯田線の在来駅(元善光寺駅)と接続しないこと。新聞には今後の交渉によって接続駅の新設もあるかも、なんてありましたが、さてどうでしょうか。1時間に1本のローカル線・飯田線と接続云々といっても大して意味はない、とJRでは思っているのかもしれません。利用者の利便性でいくと、どうでしょうか。


リニアでは1時間に5本の列車を走らせるようです。そのうち1本が各駅停車になれば、接続をある程度考慮することも、やろうと思えばできるかな。とにかく飯田線は、単線だし駅はやたらと多いしスピードが遅くて、駒ヶ根~元善光寺まで行く方がリニアで新飯田(ってな名前になるのかな?ちょっと語呂が良くない)から東京へ行くより時間がかかりますからね。


高速道路からのアクセスは、中央道座光寺PAにスマートインターをつければ、そこから2キロくらいだと思いますので、まずまずでしょう。これだったら、我が家から駅までドアtoドアで30分くらいかな。


料金的には、駒ヶ根から新宿まで中央本線特急利用で今は6620円。(時間がかかるので私はあまり電車は使いません。高速バスなら3600円で、しかもちょっと早い。ただし座席が狭くて疲れます)リニアで新飯田~品川も、たぶん似たようなものか、ちょっと高いくらいだと思います。


東京へ出張して夜の席までいても、泊まらずに悠々と帰ってこれるようになってしまいますね。誰かに新飯田まで迎えに来てもらわなければなりませんが。逆コース(飯田泊)についても同じことが言えるわけですから、地元の宿泊業にとっては大きな環境変化です。泊まってもらうだけの魅力をいかにつくるか、14年後を見据えての地域づくりが必要です。


14年後といえば、オリンピックに間に合うように7年で作れよ、なんてことを経団連会長までが言っているようですが、できっこないでしょ!JR東海の社長も「鉄腕アトムにでもトンネルを掘ってもらわなくては、物理的に無理」と言ったそうです。アトムでも難しいのでは。今の子供ならアトムの代りに、何に手伝ってもらうでしょうか?


(追記、我が家の高校生2人にそれぞれ聞いてみたら、異口同音に「ドラえもん」と答えました。ちょっと違うような気がする)


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台風通過の休日日々雑記

20130916

大型の台風18号が上陸、もしかすると直撃か?という予報通りに、未明から雨が降り始めました。朝起きたときは風は大したことはなかったのですが、10時前くらいから結構な吹き降りになりました。


TVを見ると、京都が大変なことになっています。桂川が氾濫し、嵐山では渡月橋が今にも流されそう、観光客相手の売店や飲食店も水が浸かってひどい有様です。四条大橋付近の鴨川もかなりの増水で、立ち並ぶ川床は大丈夫か?福知山市は集落がそっくり浸水しており、相当の被害が出ているようです。


予報では、最悪の場合伊那谷縦断ということも考えられました。気にしながら台風情報を時間を追って見ていましたが、豊橋に上陸後、恵那付近から飯田市の南端に入り、北東向きに山梨県南アルプス市あたりへと進んでいったようで、駒ヶ根や伊那を直撃することはありませんでした。


こんな日に到底外へ出る気にもならず、TVで台風情報の合間にカーリングの五輪代表決定戦(プレーオフ)を観戦しました。女子は北海道銀行vs中部電力(長野県チーム)の対戦で、当然地元を応援。以前にも書きましたがカーリングを見るのは大好きで、2時間くらい夢中で見てしまいます。この試合は中電の勝ち。(午後行われた同カードでは道銀が勝って、中電は王手をかけられてしまいました)


そうこうしているうちに雨風は弱まり、昼過ぎには日差しも見られるようになりました。伊那市までちょっと用足し&買い物に。スーパーの特設会場で地元小学生が作った新聞のコンクール?をやっており、「オーケストラ新聞」を作るとかで先月伊那フィルを取材に来た女の子の作品が掲示されていると聞きまして。みごと入賞しており、私へのインタビューも載っていました。指揮者はかっこいい!と二度も書かれていましたぞ。


帰ってくるとメールが来ています。来月初め、PTA会長をつとめている高校の強歩大会で、ゴールインした生徒たちにリンゴをプレゼントする予定にしていたのです。この風で果樹の落下など被害があったようで、リンゴの数が揃わないかも…と連絡がありました。行事には何らかの方法で間に合わせられるとは思いますが、地元の特産品、あちこちの果樹園がどうなったことか、心配です。


夕方になり、妻と近所の店へ買い物に出かけました。綺麗な夕焼け。日が落ちると気温がみるみる下がり、それはもう肌寒いこと。ずっと厳しい残暑が続いていただけに、いよいよ秋だという感興に包まれます。
こうして休日は過ぎていきました。


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2020年への挑戦日々雑記

20130908



おめでとう!2020年オリンピックの開催地が、東京に決定しました。。


ホントを言うと、東京招致の成功を願って本気で熱くなっていたわけではありません。マドリッドもイスタンブールも魅力的な都市だと思いますし(両方行ったことがある)財政や政情など不安はあるものの、じゅうぶん五輪開催地の資格はあったと思います。その中で東京が選ばれたのは、誇っていいことでしょう。


発表前夜のテレビを観ていましたら、最終プレゼンテーションの中継をやっていて、思わず終わりまで見てしまいました。(再放送で頭から見直しました)大変良いプレゼンだったと思います。


高円宮妃久子さまの凛とした挨拶に始まって、パラリンピック選手佐藤真海さんの感動的なスピーチ、竹田理事長の真摯なプレゼン。猪瀬知事の英語はいつものように変てこな抑揚と手振りつき、安倍首相も原発問題の安全を力強く約束しました。滝川クリステルの「お・も・て・な・し・ウッフーン」には笑いましたが…(でも彼女のフランス語をここで使ったのは、大正解だと思う)


事前のロビイ活動も含めて、前回失敗の教訓が見事に生かされた招致活動だったのでしょう。前回まで部屋の隅っこでやっていたロビイ活動を今回は部屋の真ん中で堂々とやっていた、と海外記者が言っていましたし、IOC委員一人ひとりとハグしながらコミュニケーションしたのも、今回初めてだったとか。外交下手、交渉下手とよばれる日本ですが、こうして成果を勝ち取ったことは私たちの大きな自信につながります。


実際には課題は山積しています。福島原発と汚染水の処理はまだまだ道遠いものがあります。こうして世界に早期解決を宣言し退路を絶ったことで、対処がスピードアップしていってほしいものです。


経済効果3兆円だとテレビで言っていましたが、その恩恵のほとんどは東京に集約されます。東京と地方の格差はますます増大するでしょう。長野五輪の経済効果が長野市を中心とした県北部に集中し、南部には何の恩恵もなかったことは記憶に新しい。しかもその後何年にもわたって長野県はいびつな財政の後始末に苦しみました。五輪効果をどのように被災地を含めた各地に波及させることができるのか、いろいろの方に知恵を絞ってもらいたいと思います。


それにしても、いつの間にか「2020年」が手の届く未来になっていたことに驚きました。大昔の特撮ドラマ「ウルトラQ」で、未来から来た宇宙人のケムール人が若い人間の命を欲しがる、怖い話がありました。謎の液体に触れた人間はその場で消滅してしまうのです。そのタイトルは「2020年の挑戦」。私たちはあと7年で、ケムール人の時代に突入するのですね。


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やま中 (福岡、もつ鍋)お店紹介

20130904



前述のように、山口へ行くのに博多経由で行きました。博多といえばグルメの宝庫。過去3回ほど行っていますが、おいしいもの、よりどりみどりの街と言っていいでしょう。


ここ数日の福岡市の暑さは、全国トップクラスの最高気温を連日記録していました。中洲の屋台には、暑さでお客が来ず休業しているところもあったとか。(タクシーで聞いてみたら、「そんなことありますかね…あ、そういえば、ここの店出てないわ。ああ、こっちも休んでる」ということでした)


さて、何を食べよう。
ここはひとつ、博多名物もつ鍋だ!猛暑だからって関係ないさ。


もつ鍋はこれまで食べたことがありません。博多でもつ鍋のお店はいくらでもありますが、事前調査では「万十屋」「やま中」「おおいし」というあたりが名店だとか。万十屋は以前dancyuで読んで興味がありましたが、ホテルからちょっと遠いので、今回はやま中に。


お店はビルの2階で、受付からして高級中華みたいなゴージャスな設えで驚きました。220席もある大箱です。広いホールにそれはたくさんのテーブル席、見渡すと女性客が多いですね。


もつ鍋にはしょうゆ味、味噌味、しゃぶしゃぶ風と3種類あるとかで、しょうゆ味と味噌味を頼んでみました。IHテーブルの上へ置かれた鍋は、すでにほとんど火が通っており、上に乗せられたニラがしんなりすればすぐに食べられます。


  うまいっ!


濃厚ですが癖のないタレ。ほのかなニンニクの香り。もつはいろんな部位がミックスになっているのを想像していましたが、基本的にシマチョウ(テッチャン)一本です。内臓臭さゼロ。脂がもう、ぷりぷり。とろけそうです。


味噌も良かったが、しょうゆ味の方が私の好みでした。これが博多もつ鍋の典型なのかはわかりませんが、おいしいものですね。夏でも食べたくなりますよ。焼酎がもう少し種類を選べると、もっと楽しいかな。

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山口へ日々雑記

20130901



うなぎの話を延々と書いている間に、気候はすっかり涼しくなりました。


お盆の翌週、PTAの全国大会に参加するため、山口市を訪れました。どうやって行こうかいろいろ調べましたが、小牧空港から福岡まで飛行機に乗り、新幹線で戻るのが良さそうだということになりました。


小牧からはFDA(フジドリームエアラインズ)で一日5往復の福岡便が出ています。早割ならば便にもよりますが片道7800円と、格安航空みたいな安さです。駒ヶ根からセントレア空港は結構遠いのですが、小牧までだったら2時間かかりませんし駐車場もFDA利用者はタダ、といいことずくめ。座席のシートも別に狭いことはなく、短時間のフライトでもちゃんと飲物サービスがあり、たいへん結構でした。


さて山口市。初めての場所で、まったく予備知識なしで行きました。会場の山口市民会館周辺、県庁所在地とも思えぬとてもローカルな街でした…


新幹線「新山口駅」から単線・ディーゼル車の山口線に乗り換えて25分ばかり行くのですが、途中駅には停留所みたいな無人駅(飯田線だと、大田切とか赤木とか)がいくつも。山口駅の裏手は、すぐ山。駅舎や周辺は、そう、飯田駅くらいの感じですか?駅から会場まで800mほど歩いてみた市街地にも、繁華街らしき存在が見当たらず(まあ早朝のことでしたけど)この街の人はいったいどこで酒飲んでるんだろう?と訝しく思ってしまいました。


大会は、私たちの会場は第二会場ということで(第一会場は抽選に漏れた)全国大会というにはややこじんまりでした。メインのセレモニーや文部大臣の基調講演はモニター画面で拝観と、何とも感じの出ないことでしたが、各会場ごとの分科会では、銘酒「獺祭」の蔵元、旭酒造桜井社長の印象的な講演もあって、楽しく勉強させてもらいました。


先代から会社を受けついだときから、今は出荷量で15倍、売上で40倍を売っているという桜井社長ですが、そのときどきで様々な障害に遭い、苦しい中をポジティヴ思考で乗り越えてきた体験を明るく語っていただきました。前日に博多の料理店で獺祭をおいしく頂いたこともあり(もちろん、翌日の講演を踏まえて「予習」をしたのですよ)実に説得力がありましたな。


PTAの講演会も全国規模となると、この間の藝大宮田学長もそうですが、いい人を呼んできますねえ。来たことのない場所へこうして出張できることもあわせ、役員をするのもいいことがありますよ。


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うな丼の未来 (8)うな丼の未来

20130826



うな丼の話、いかがでしたか。


ここしばらく私の耳目に入る情報からだけでも、今の日本でウナギが相当にヤバい状況であることはひしひしと感じられました。一方で「ウナギをもっと安く日常的に食べたい」という声はまだまだ大きい、というより大多数の声でしょう。


事情を知らずにいる方がそう思うのは無理もない。仕方がありません。事情をわかっているのに頬かむりして、世界各地へ乗り出し地球上のウナギを絶滅するまで食べ尽くしたい、といわんばかりの身勝手な報道をあちこちで見るにつけ、こんなことでいいのか、と思いました。


最近ではクロマグロの規制の話が紙上を賑わしています。これもウナギと共通点の多い話です。いま日本の水産業は多くの矛盾をかかえており、資源と業者、双方の持続可能性がともに危ぶまれています。漁業は生産工場でなく、天然資源の利子をいただいているという考え方に、ぜひ多くの方に気づいていただきたいと思います。私たちはどこかで我慢をしなくてはなりません。


今回、好奇心から東大のシンポジウムに参加してみましたが、これまで考えてこなかった視点にいくつも気づき、まことに勉強になりました。さまざまな立場の方がうな丼とウナギの未来を真剣に考えていることに心強さを感じました。(2)でご紹介したシラスの写真は、この会場で撮ったものです。


一連のうなぎの記事、後半はさぞかし読みにくかっただろうと推察しますが、近いうちにぜひ書いてみたかった記事でして、お付き合い下さった読者の皆様、ありがとうございました。


写真は、最近あるところで頂戴したうな重。もうとろけるようで、大変おいしかった。一口いただいてしまってから「あ、いけねえ、写真」と気がついたので、食べかけで失礼しました。こういうウナギをいつまでも(たまには)食べたいものです。


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うな丼の未来 (7)うな丼の未来

20130825



シンポジウムメモ、続き。。

水産行政の役割―ウナギをめぐる最近の状況と対策について 宮原正典氏(水産庁)
水産庁としてのウナギ対策…業者への金融、飼料の購入対策を導入済である
水産庁だけではできないことも多く、国交省との協働もさらに必要
APECで日中台の協議を平成24年から始めている 今年9月に4回目を予定
ワシントン条約の貿易状況をモニターするNGO「トラフィック」が警告を発している
ウナギについてはどうしても関連国が多く、大変手間のかかる調整が必要とされる
養鰻業者がどうやって原料シラスを調達したかを明らかにしなくては、ブラックボックスは解明できない。日本はウナギを採ることに明確さがあるが、購入調達は未知の部分が多い。この2年ようやく声が高まってきてこの話が進むようになった
河川管理の優先順位は①防災②農業水利であって、魚のことは後回しになっていた
夏場には田んぼに水を回すため、川が枯れてしまうが、水産庁ではどうにもならない


研究者の役割―東アジア協働へ向けた鰻川計画 篠田章氏(東京医科大学)
シラスの漁獲統計は信頼できるのか?(資源量をちゃんと反映しているのか?)まず元になるデータを同一の条件化で測定できるような仕組みを作ろう
「鰻川計画(Eel River Project)」EASECで2008年に発案、東アジア諸国に鰻川を設定し、漁期と無関係のきちんとしたシラスのデータを取る
日本では相模川で2009にスタート、徐々に全国展開中
相模川でわかったこと…夏に一番多く生まれている筈のウナギは相模川に来ていない、ピークがまるでずれている。 ミンダナオへ行ってしまったのか?無効分散の可能性がある


パネルディスカッション

これらのプレゼンを踏まえ、最後に吉村、白石、井田、中島、宮原、篠田の各氏をパネラーにディスカッションが行われました。司会は海部氏。誰が何を発言したか、会場からの発言もあり、ちょっと書ききれませんでした…


ユーストリームで現在、のべ900人以上のフォローがある。
・シラスは採ること自体は易しいので漁獲枠にはなじまない。養鰻業者が買わないようにする手もある。業者がまともなものを、それなりの価格で、ある程度の量で我慢して販売することをルール化すること。
・MSC(持続可能な漁法で捕れたものにつけられるエコラベル、消費者が識別できることを目的にしている)というのがあるが、ここまで来てしまうとウナギでMSCの認証はもう取れないだろう。
→養殖池の段階できちんと規制をして、認証制度をかませればいい。
・シラスのブラックマーケットの根絶を!養殖業界はこれまで、シラスの出所にはあまり関心を持ってこなかった。
・店頭では「MSCがついていれば売れる」状況にはない。やっぱり消費者の啓蒙が一番大事では。

・消費スタイルを変えようという提案は、どうやって進めていけばいいの?(※会場からの質問、私もここは重要なポイントだと思う)
→300円安くするのではく、300円高くしてそれを保護活動に回せるような商品開発(※それはちょっと無理というものでは…)
→自分で採ったものが自慢できうるものでありたい 喜んでもらうのが漁業者冥利
→「ニホンウナギ」種であることの表示を義務付けてはどうか。NGOなどの監視は効果があろう
→サステイナブルな話はなかなか広がらない。農業でも同じ。
→環境保全に対してカネを出す人が増えないと、NGOは力を持てない

・市場がシュリンクしていくと業者が成り立たなくなることについて→今後原料事情がますます悪くなり資源管理を進めていくと、効率的な業者(安売りスーパー?)が生き残りまともな業者(蒲焼店)が先に淘汰されてしまう。公平公正な人が生き残るようにしなくては!

・量販店や外食チェーンの意見(反論)も聞きたい→今日のシンポジウム、大手流通業十数社にも招待状を送ったが、反応ゼロであった由。

・放流は生態系維持のために役立っている。科学的な意味だけでなく、漁師がみずから川を守る意識付け、という意味もある
・ウナギは話題になって気にしてもらえているが、他にも現実にいなくなっている魚がずいぶんいる、彼らにも気をとめてほしい
・社会が安いウナギの方を向いていることは止められない。強制はできないが、大事にウナギを食べることが良いことは分かっている。おすすめするキャンペーンを張りたい


ということで、シンポジウムのメモは以上です。読みにくかったと思いますが、ご容赦を。


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