「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

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飯炊き仙人の店 (3)お店紹介

20190531

堺の「銀シャリ屋 げこ亭」について、今月2回にわたって記事を書きました。dancyuのウェブサイトで、ちょうどげこ亭の記事が出ましたのでご紹介しておきます。


日経の97年の記事でこの店を知ったと書きましたが、リンク先の記事は91年のものを再掲載したもの。私、この雑誌は創刊間もない時期からずっと購読していまして、この記事も写真も確かに覚えがあります。


仙人こと村嶋孟さん、イチローや渡辺直美と並んで『ニューズウィーク日本版』の2019年版“世界が尊敬する日本人100”に選出されたのだそうです。堺市、こちらもタイムリーでした。


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飯炊き仙人の店 (2)お店紹介

20190509

げこ亭は堺駅から車で5分ほど。タクシーの運転手さんにもすぐ通じました。店に着いたのは9時20分頃でした。行列はないが、テーブルはすべて埋まっています。「先におかずを取ってください、お席をご用意します」とお店の人。セルフサービスで、たくさんのおかずから好きなのをアルミのお盆に取っていきます。これがどれもおいしそう。


焼き鮭、ブリ、カレイの煮つけ。お刺身、おでん(かんと煮)、出汁巻き玉子、小鉢類、牛肉の煮たの、エビフライや唐揚げもありますよ。最後にご飯と味噌汁をよそってもらい、席に着きます。いただきます!


写真はわが家族3人それぞれのセレクトです。どれも1200円くらいで、まあそれなりの値段はします。


何と言ってもまずご飯。つやつやでふっくら、甘味があり、それこそおかずがなくても食べられそう。極めて上等です。「言葉のむなしさを実感」とは、ちょっと大袈裟かな。逆に言えば、普段食べているお米も最近は相当おいしくなってるってことかもしれませんね。


おかずもおいしいですよ。お魚3種、それぞれ分けっこしていただきましたが、皆ほくほくしてうまかったな。例1の左の小鉢は牛すじ煮で、これだけでご飯が丼一杯いただけます。


私たちが食事している間も、ひっきりなしにお客さんが訪れていました。連休中のこと、キャリーバッグを持った観光客風の人もいれば、ジャージにサンダル履きの地元の方も。きっと営業時間通してこんな感じなのでしょうね。店内の貼り紙には朝8時から午後2時まで営業、火曜定休とありました。


品書きにお酒もあり、天狗舞だとか数種類の一升瓶がありましたが、この日は飲んでいる人は見かけませんでした。回転率で稼ぐお店でしょうから、夜に営業して長居されては困るかな。


仙人はご不在でしたが、とてもおいしく、楽しいお店でした。近所にぜひ欲しいです。


げこ亭のすぐ近くには、餅菓子の「かん袋」というこれも有名なお店があります。ご訪問の際はハシゴをお勧めします!

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飯炊き仙人の店 (1)お店紹介

20190507



毎日食べている「ご飯」の味には、日本人は特に敏感だ(うるさい)と言われます。ご飯がおいしければ、おかずはフリカケでも何でも、いくらでも食べられますよね。最近では10万円以上もする高価な炊飯器がよく売れているのです。


大阪のお隣、堺市に飯炊きの名人がいるとの話は、以前から聞いておりました。「銀シャリ屋 げこ亭」という家族経営の大衆食堂。ご主人の村嶋孟氏は毎日12釜、四斗五升の米を研ぎ、炊いてきました。それはそれはおいしいご飯を炊くことで「仙人」とまで呼ばれています。


私が初めてげこ亭のことを知ったのは、97年頃の日経新聞の記事。数十年飯炊き一筋に歩んできた村嶋氏(おかずはもっぱら家族が作り、仙人は手を出さない由)の凄さを書いたレポートでした。そこに書かれた「世の中には、言葉のむなしさを実感するほどのうまさ、というものがある」をぜひとも体験してみたいと思っていました。


しかし堺にはなかなか行く機会がなく、また当時はお店が日祝休み、昼過ぎまでしか営業せず、またGWや夏には長期休業する(今は違います)とあっては、訪問するには大変高いハードルでした。


村嶋氏も80歳を過ぎて後継者問題に直面してきたとき、かねてからこの店のファンだったフジオフードシステム(まいどおおきに食堂)の社長に声をかけ、店の運営を同社に任せることになりました。フジオフードは社員を数か月特訓させて村嶋氏から飯炊きの極意を教わり、店の形態を変えることなく引き継いだのです。


企業として運営されるようになったげこ亭はそのまま多くのファンに愛され続け、今日に至っています。村嶋氏はその後中国商務省に招かれて数年間飯炊きの技術を教えていましたが、また堺に帰り、88歳になった今も時々店に立つとのこと。


そうです、大阪へ行った翌日、私は家族とともに堺を訪れ、げこ亭で朝ごはんを食べたのですよ。どんなお店だったかは、次の記事で。

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朝ラー(ソラノイロ)お店紹介

20190218



多くの人は朝っぱらからラーメンなぞ食べないものです。もちろん私にもそのような習慣はありませんが、世間には朝食向けにオープンしているラーメン屋さんがいくつもあるそうな。それぞれちゃんとお客がついているようですよ。


先日東京出張の折。朝から東京駅付近で用事があり、ちょうどいい、エキ地下のどこかで朝飯を食べようと思ったわけです。入場券を求めてエキナカへ行けばパン屋さん(ブルディガラエクスプレス…おいしいパンを売ってます。イートインも)などありますが、駅の外で何かあるかと八重洲地下街を歩いてみますと。


東京ラーメンストリートなる一角があり、数店のラーメン屋が軒を連ねています。その中に「朝ラー」をやっている店が二軒ありました。つけめんの名店として有名な「六厘舎」、そしてヘルシーラーメンを売りにしている、これまた有名な「ソラノイロ」。


六厘舎は店内は満員、長くはないが行列までできています。朝っぱらから行列なんぞしたかぁねえや、いっぽうソラノイロは空席があり、ついフラフラとそちらに入ってしまいました。


朝のメニューは「朝ベジソバ」「煮干し中華そば」の二種類。ここはやっぱり、この店の看板であるベジソバを頼むしかないでしょう。中年のお腹にもやさしいことを期待して。


しばらく待って供されたラーメンは写真の通り。麺もスープもオレンジ色、トッピングは蓮根の素揚げ、茹でたキャベツ、生人参の千切り、プチトマト、等々。オール野菜です。丼の縁についている辛味噌で味変できます。


食べてみると、野菜ポタージュのようなほのかな甘み、そして意外なコクに驚きます。麺の色はパプリカ色素で、動物性の原料は調味料も含め一切使っていないとのことですが、全然物足りなくはないですね。朝メニューですからボリュームは若干控えめなのでしょうけれど、まったく罪悪感なしで満足しましたよ。


このお店、存在は以前から知っていましたが、こんなサラダみたいなラーメンが美味いわけないと敬遠していました。これまでの偏見を反省します。周囲には女性の一人客も何人もいて、お店の狙いがちゃんと適中していることを窺わせます。面白い朝ラーでした。

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入りにくい居酒屋、その後お店紹介

20181125

昨年台湾初訪問の折、NHK「世界入りにくい居酒屋」で紹介された「阿才的店」という料理屋に苦労の末たどり着き、大変楽しんだ記事を書きました(17.1.22-30)。今回、台北での夕食は各自でとのことでしたので、当然再訪するつもりでした。


しかし前回無理やり同行させた方々は、満腹状態で訪れてほとんど何も食えなかった上、オンボロで雑然として汚い店内が(ひどいこと言う)よっぽど悪印象だったようで、お誘いしても何だかとってもイヤそうです。


しょうがない、独りでも行くかと思って検索していたら、この店、大改装して全然別の店みたいになっているではありませんか。店のfacebookまで開設されている。近距離ながら場所も引越しているようです。


これなら皆様をお連れしてもそう失礼にはあたるまい…そう考えて初めての人前回行った人、5人で直前に予約をして出かけてみました。何じゃこりゃ、いまどきのカフェじゃないの。2年前の雑然さはどこへやら、奥では女子大生風の娘たちが宴会やってるし。


でも料理は以前の通り。一緒に行った中国駐在歴7年のY君が菜単(メニュー)を見て「こんな面白いものが食べられるとは!」と目を輝かせました。写真右は各種肉とモツの冷菜盛り合わせ、左は前にも食べた牡蠣と油条の野菜炒め。


台湾ビールがぐいぐい進んでしまいます。店の冷蔵庫から勝手に出すのは以前の通り。何とワインまでありますぞ。写真は前にも飲んだ台湾産の清酒「玉泉」で、れっきとした日本酒の味です。翌日行ったスーパーでは、1本(4合)800円くらいで売ってました。


料理を腹いっぱい食べ、ビール1ダース近く、あと玉泉1本、「金門酒」1本を飲んで、一人三千円台と大満足の晩餐になりました。名物マダムのヤンさんも相変わらず。前に一緒に撮った写真を見せたら驚いていました。店が大きくなった分、働く人も増えて、表に出る度合いは前より少ないようです。


正直言うと旧店舗の方が雰囲気は味わい深かったと思います。新しい店はすっかり「入りやすい居酒屋」になってしまいました。かつて台湾国民党の幹部たちが集い天下国家を語り合った、歴史的スポットの面影が失われたことは残念ですが、これも店の繁盛の証ということでしょうね。

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築地の朝ごはんお店紹介

20171129





東京出張で自分で宿を取るときは、朝食抜きのプランで頼むことが多いです。ダイエットで一食抜いているのではもちろんなく、私が泊まる価格帯のホテルで、値段に見合ったおいしい朝食にありつけることが少ないからです。ありきたりのモーニングブッフェに二千円も出すのはアホ臭く、近所にいくらでも朝食を出す店はありますしね。


でも時間のあるときは、足を伸ばしてわざわざ電車に乗って、巷で評判の朝ごはんを食べにいくこともありますよ。そうしょっちゅう食べるわけでなし、同じ二千円出すなら、中身のある二千円の方がいいじゃないですか。


この間はちょっとだけ早起きして築地まで朝ごはんを食べに行きました。以前思い立って出向いてみたものの、あまりの行列に呆れて断念したお店に再チャレンジしてみたのです。お店の名は「とんかつ八千代」。ここ数年メディアによく登場していて、「マツコの知らない世界」の築地篇でも取り上げられたみたいです。(見てはいません)


お刺身でも食べられるような新鮮な魚介のフライ類と、火、木、土曜日限定の「チャーシューエッグ定食」で有名です。このチャーシューエッグが、何とも美味しそうで。雑誌などで写真を見るたび、ぜひとも食べてみたいと思っていたのです。


久しぶりの築地は相変わらず外国人観光客で賑わっていましたが、寿司屋の大行列は心もち短くなっている印象。午前7時、八千代には行列はなくすぐ入店できました。客席12人くらいの小さなお店です。注文後しばらくして出てきたのが写真のお品。朝からこんなもの食えるのかとお思いでしょうが、ちゃんと前の晩、セーブしておきましたから!


玉子2個の半熟目玉焼きに、分厚い豚肉、たくさんの千切りキャベツ。食べてみると上等の豚角煮のように柔らかく、口の中ですぐにとろけてしまいます。でも味付は角煮ほどこってり甘くなくて、やっぱりチャーシューの味なんですね。大いに満腹満足でした。1300円。追加料金でこのお皿に「アジフライ1枚乗っけ」なんていう技もあるようですよ。


築地から豊洲への移転、小池百合子がどう収拾をつけるか見当つかず、この店の先行きもわかりませんが、機会あれば今度はフライの朝ごはんを食べてみたいな。

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がっつり肉そばお店紹介

20170928





国政がどえらいことになっていますが、当ブログはマイペースにて…正直、この時点でいったい何を書いたらいいのかわかりません。


従来の日本蕎麦の常識を覆したといわれる、がっつり系の肉そば。あの「島耕作」氏も作中で何回も訪れている、東京は虎の門の立食いそば「港屋」さんが考案したといわれます。


麺は太く固く、つゆにはラー油がたっぷり入り、小山のように盛られた刻みのり、ごま、葱。煮た肉や鶏、取り放題の天かすや生卵と一緒に食べれば男性でもお腹いっぱい!というやつ。


オリジナルの港屋に行ってみたいとずっと思っていたのです。都心にしては交通不便な立地に加えて毎日結構な行列だと聞き、ついつい先延ばしにしていました。今では類似の蕎麦を出すお店も増えてきましたが、行く機会がありませんでした。


高森町に肉そばのお店ができて、なかなか繁盛していると聞き、妻と二人で行ってみました。下市田、国道近くの「こまつ家」さんというお店です。もちろん当社お得意様ですよ。


「冷たい肉そば」「温かい鶏そば」を注文、出てきたのは写真の通り。手前が鶏そばで、肉そばの方は麺の上に肉が載っています。


事前の予備知識から想像していたよりも、意外にもずっと優しいお味。ラー油も決してどぎつくなく、麺ともつゆとも馴染んでいます。大量の葱も上手に処理がしてあり、肉はやわらかく、大変おいしい。途中で生卵を入れると全体の味がマイルドになって「味変」を楽しめます。


麺の量が選べますので、小食の人でも大丈夫。中盛りをいただきましたが結構お腹は一杯になりました。何というか、ラーメンを食べる時のある種の罪悪感(体に悪いんじゃないかという、若い人にはわかるまいな)を感じることなく、しっかりと食べた満足感を得られる楽しさがあります。私は鶏そばの方が好みかな。トッピングに天ぷらなどあり、今度来たときにはぜひ試してみましょう。

ご馳走さまでした!

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マルイチベーグルお店紹介

20170808







ベーグルというもの。この辺で作っているお店はまだまだ少なく、食べる機会もそんなにありません。たまに東京で買うと、見た目はもっさりしているのに、食べたときの意外な充実感が面白いと思います。


いまもっとも人気を集めているベーグル専門のお店に、東京出張のついでに行ってみました。白金高輪駅近くの「マルイチベーグル」というお店です。


御昼どきなど、サンドイッチを作ってもらう人で大行列だといいますが、今回は朝のうちだったのですぐに入れました。写真でお店の様子をご覧ください。これ裏口じゃないのですよ。看板さえも出ていない、まことに飾り気のない構えです。


狭い店内には3人ほどの女性が働いています。十数種類のベーグル、そしてサンドイッチ用に二十種類ほどのフィリングが用意されていて、好きな組み合わせのオーダーメイドのベーグルサンドを購入できます。何品かすでに用意されているものもありますが、基本は注文の都度フィリングを挟んでくれます。2種のハーフ&ハーフもできます。ちょっと選びようがないほどのバリエーションです。


ベーグルを持ってみると、そのずっしりとした重さにまず驚きます。そして口に入れて、その歯ごたえと充実感。本当にアゴがくたびれます。小麦のもちもちしたおいしさを噛みしめる幸せを感じます。


サンドイッチ。このお店を代表する名物「野菜サンド」の大きさをご覧ください。これは半分にカットしてありますが、いったいどうやって食べたらいいのでしょうか?他のフィリングの量も、結構なボリュームです。


買ってすぐ食べた「あんバター」が素敵においしかった。あと何品かは自宅へ持ち帰って食べましたが、やっぱり出来立てがいいですね。基本テイクアウトのみです。


オーナーの稲木美穂さんは、ニューヨークで食べた「エッサベーグル」の味に感動。帰国してあちこちでベーグルを食べたが、あの味とは全然違う。あんなおいしいベーグルを知っている私なんだから、私が作ればいいんだ!思いやまず同店に無理やり押しかけ弟子入りし、帰国してお店を開いた、という話です。ぜひお試しを。

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入りにくい居酒屋 (2)お店紹介

20170130

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店の入り口まで来ておきながら、一週間もお待たせしてしまいました。中へ入ってみましょう。入ってすぐのテーブルではご主人の阿才氏が何やら野菜のようなものを刻んでいる様子。この日は一階に客らしき姿はなく、二階へ案内されます。


(写真1)階上へ上がると、テーブル4卓、奥の方は小上りになっています。ギュウギュウ詰めではないが、ほぼ満席。日本人女性らしき4人組のお客さんもいます。やっぱりテレビを観て来られたんでしょうなあ。


古びた設え、壁には所狭しと昔の映画ポスターが貼られ、昔の日本の食堂に置いてあったような古道具などが並んでいます。飲物は冷蔵庫や戸棚から客が勝手に取り出します。ガイドブックによれば、台湾にはこういうシステムの店は多い由。(写真2)


驚いたことに日本語のメニューもあります。私以外は満腹状態なので、とりあえずビールと、テレビで見てメモしておいた美味しそうなものを注文。(写真3)食べかけ写真ですみませんが奥左から時計回りに、牛モツのトマト煮、阿才豆腐、揚げたピータンと野菜の炒め、牡蠣炒めと揚げパン。


揚げピータンが食べたことのない味でおいしい。モツのトマト煮はこの店一番人気の品だそうで、洋食寄りの味。いろんな部位のモツをたっぷり、生のトマトと一緒にトマトソースで煮込んでいます。牡蠣は揚げパン(油条)に旨みが浸み込んでまた格別。阿才豆腐は店主の名前がついている名物ですが、ま、普通の厚揚げの味かな?


戸棚に「玉泉」という台湾産の日本酒を見つけたので(写真2の真ん中へん)棚からセルフで出して飲んでみました。違和感なくまったくの日本酒で、悪くはないね。後で立寄ったスーパーにも普通に売っていました。冷蔵庫にウーロン茶のペットボトルがあって、飲んでみた人が「これ、甘い!」。台湾のお茶飲料は甘味のものが多いので、要注意だそうです。


全体の七割ほどは私の胃に収まりました。総額1600元(5000円くらい)。雰囲気といい味といい、もう満足です。同行の人はあまりのボロさ雑然さに終始驚きっぱなしで「俺の女房なんて絶対に来ないな…」と言っていましたが、私、夫婦で台北に来る機会があれば、絶対にまた来ようっと。


写真5は看板娘ヤンさんと。この方はテレビの通り、まことにそっけない事務的対応に終始していましたが、帰り際に「Japanese TV!」というと「おお、NHK!」とうって変わって愛想が良くなり、快く記念写真を撮るまでになりました。番組で紹介されたことには、彼女は30年も前に離婚した阿才氏の元妻なのだそうです(今でも同居している)。夫婦ではなくなっても、どちらが欠けても成り立たないお店の両輪なのですね。


話のタネにぜひご訪問をお勧めします。無事にお店までたどりつけますように。

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入りにくい居酒屋 (1)お店紹介

20170122

NHK-BSの「世界入りにくい居酒屋」という番組をご存知ですか。木曜日の夜遅くにやっていますが、世界各地の「地元の人しか知らないディープな名店」を紹介する番組です。いちげんの観光客では気後れしてとっても入りにくい、でも勇気を奮って入ってみればユニークな地元民のパラダイス、みたいな呑み屋が毎回登場し、私も録画して欠かさず観ているのです。


以前この番組の台北編に登場したお店がまた、とってもディープでしかもおいしそうで、今回台湾行が決まってから「絶対行きたい!」と熱望していました。


店の名は「阿才的店」。阿才とは店主の名前ですが、本名でなくニックネームで、お調子者、という意味なのだそうです。店の前に立っても入口がどこだかわからないほど雑然としており、阿才氏は厨房に立てば鬼の料理人となって美味を作り出すが、暇さえあればすぐ客席に出てきてはビールを飲み始める。客席を取り仕切る女性ヤンさんは猛烈にテキパキした看板娘(元娘)…みたいな紹介でした。


最終日の公式宴会が終わってから、もう満腹だという会議所の3人を無理やりつき合わせ、ホテルから2、3㌔離れた店までタクシーで向かいました。


近くまで来たはずなのに運転手氏はなかなか店がわからず、道端で作業をしていた女の子や通りかかったリーマン風の男性に「阿才的店知ってるか?」と車を停めて聞き、言われた通り裏通りを入っても店がわからない。みんな(運転手含む)で車を降り、手分けをして探し、ようやく店の看板を発見!ホテルからここまで20分以上かかりましたかね。


ドアを押して店に入ってみると、日本語で「オシマイ」と店の男性。そんなわけないよ、午前2時までやってるはずじゃないの、まだ10時でしょ。いやずっと前から10時までです、オシマイです。(店内のテーブルを片付け始めている)


折角ここまで来たのに、そんな殺生な。どうしようもなく、泣く泣く外に出て、それでも来店の証拠に店の写真を撮ろうとしていると、同行のFさんが隣の窓を見て「何かここで作ってるな…」。中を覗き込むと、あれ?TVで観たような女性が奥にいる。古びた通用口みたいなドアには「営業中」の札が。ちゃんど看板に「阿才的店」と灯がともっているではありませんか。


そうです、私たちは間違えて隣の店に入っていたのです。全然わからなかった。まさに「入りにくい居酒屋」!


入店するまでで記事を一回使ってしまいました。店内のご報告は続きで。

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