夏は花火日々雑記
20230817
お盆が明けました。
この時期の天気が当社お得意様のご商売を大きく左右することは、読者の皆様はご承知のことと思います。大型の台風7号が近畿から中国地方を直撃しましたが、当地では大雨になることはなく、15日が降ったりやんだりだったのにとどまりました。
そうは言っても、数日前の予報までは台風が東海地方に上陸する可能性もあったため(下手をすると天竜川に沿って北上してくる!?)旅行や帰省などをキャンセルされた人も少なからずいらっしゃったのかな、と案じています。
夏祭りなどのイベントもほとんどは予定通り行われたようです。駒ヶ根では2尺玉やたくさんの尺玉花火が打ち上げられていた花火大会が数年前までありました。コロナで中止になっている間に、担い手をされていた方々が「もうこれ以上続けられない」としてお祭り自体が幕をおろしてしまったのです。
そうは言っても多くの人が楽しみにしていた花火です。何とかしなきゃと有志の方が「小さくても心に響く花火大会」を開催したことを、昨年8月の記事に嬉しく書きました。
これをさらにパワーアップし、今年は「第1回信州駒ヶ根花火大会」として開催されました。限られた予算のこともあり大規模なものはできませんが、「短時間でもストーリー性のある見ごたえのあるものを」と花火師さんにお願いし、多くの人が打ち上げ現場に集まらなくても市内各地から眺められるように計画しました。
私も主催者の一員なので近くで見させてもらいました。花火が上がった時間は正味20分間。もうちょっと見たい…と思うボリュームではありましたが、流れがよく考えられていて短編映画を観るようでした。
感心したのは、イマドキの花火の一発一発に振るわれた高い技術。開いてからの変化、グラデーション、消えるまでの余韻など、これまで見たことのない珍しく美しい花火の連続で、なかなか見ごたえがありましたよ。花火も進化しているのです。
花火を見た方が郷土の夏を楽しんでいただけたことと思います。
なでしこ強すぎる日々雑記
20230807
いつの間に彼女たちはこんなに強いチームになったのでしょうか。なでしこジャパンの快進撃に胸のすく思いです。ライブで、あるいは録画して全試合TV観戦していますが、実に気持ち良い!
つい3週間前まで、TV放送があるかどうかも決まっていなかったのですよ(FIFAが法外な放映権料を吹っかけてきたため、引き受けられる放送局が日本になかった)。その時点でこれほどの活躍を予想した人は、少なかったでしょう。大会直前になっても、民放なんてほとんど無視状態でしたからね。私の家人は、いま行われている試合がまさに「本番」であることも知らないでいたくらい。
4年に一度なでしこファンになる私は偉そうなことは言えません。まだ選手たちの顔を全部覚えられませんが、格下のザンビアやコスタリカのみならず強豪スペインをも大差で零封し、16強に進出してノルウェーにも勝利したとあっては、先を期待せずにはいられませぬ。
フィジカル、技術、戦術、いずれも素晴らしい。スペイン相手に鉄壁の守備体勢を敷き逆襲カウンターで次々と得点するなんて、過去のなでしこで殆ど見た記憶がありません。かと思えばノルウェー戦では逆の立場で、守備からカウンターを狙ってきた相手をこじ開ける。高さ勝負以外は何でもできちゃう凄いチームになりました。
でかい相手に当たり負けすることなく、倒されず逆に奪い取る。以前から(2011優勝の時も)なでしこのチンタラした緩いパス回しが私は不満だったのですが、今回ガラッと変わりパス交換もとてもシャープなものになっています。
ゴールに向かう貪欲さと決定力。宮澤ひなたというスーパー点取り屋を筆頭に、田中、植木、藤野という強力アタッカーたちが着実に結果を出していて、実に頼もしい。日替わり3バックの守りも素晴らしいし、長谷川、長野、遠藤ら中盤もすごくいいですね。GK山下のスーパーセーブも。
そして、我が推しの右ウイング清水梨紗!前へ後ろへ豊富な運動量で駆け続け、ノルウェー戦ではゴール前へ飛び込み貴重な勝ち越し点をゲットしました。この子は色白でいつもちょっぴり泣き顔、ポニーテールのお人形さんみたいに可愛いのですが、この得点後に見たことのない逞しいドヤ顔を見せ、私の持っていたイメージが少し変わりました。ただのカワイコチャンじゃないわよ。
次の相手は3連覇を狙ったアメリカとの死闘の末に勝ち上がったスウェーデン。もちろん優勝候補です。格上相手にいまの勢いでどれだけできるか、本当に楽しみです。
関連リンク: JFA公式Youtube(なでしこ密着動画たくさん)
立ったまま寝る日々雑記
20230803
8月。全国的には猛暑が続いていますが、当地の暑さの峠は越した感じがあります。日中はそれなりに暑いものの、朝晩の涼しさは快適です。全国の皆様、どうぞ涼を求めておいでください!
さて面白い新製品開発の話題が。
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(ITmedia)建材卸や木製什器などの製造を手がける広葉樹合板(北海道旭川市)は8月1日、イトーキの特許を用いた、立ったまま寝る仮眠ボックス「giraffenap(ジラフナップ)」を発表した。仕事場に設置すれば、疲労や眠気を感じた時に20分ほどでリフレッシュできるという。
公衆電話ボックス程度の大きさの箱の中に、頭と腕をのせるテーブル、お尻とすね、足の裏を支えるパッドを設けた。4カ所で体を支え、どんなに脱力しても立った状態を維持できるという。
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バランスチェアというのかな、こんな形の椅子はずいぶん前から発売されていますね。それを上に伸ばして頭部を乗せられるようにしたということか。キリンのように立って眠れるところから命名されたそうです。 あれ?一昨日TVで、動物園のキリンが横座りして眠っているところを見たばかりですよ。
こんなので体が安定するのかと思いますが、それなりに安定はするものの熟睡には至らず、起きたあとはスッキリ。ちょうどよい仮眠になるとしています。試してみたいですね。しかし写真で見るとこれは「立っている姿勢」と言えるのかな。
お値段は300万円。街中に仮眠コーナーとして置けば、いくらなら利用するでしょう。30分1000円?…出すかなあ。
立ったまま寝る、で思い出したエピソードがあります。昔インドを旅行したある人が「立ち続ける修行」をしている痩せこけた行者を目撃した。「彼は何をしているのか?」「何もしない。ただ、立ち続けているだけだ」…その意味が分かるまで数刻かかった。行者は、起きているときも眠るときも、ずっと立っているのです。
寝るときはこの製品のように、頭を台に乗せて寝るのだそうです。「彼はどのくらいの間、立っているのか?」「20年」「…!?」見てみると、行者の細い脚には巨大な瘤ができていて、その年月を否応なく思い起こさせるものだった、とか。
街路樹日々雑記
20230728
ビッグモーター、実に大胆不敵な企業もあったものです。店舗の前の街路樹に除草剤を振りまいて更地にまでしてしまうなんて。…
報道されている各店舗の現在過去写真を見れば、一目瞭然。これが意図的でないはずがありません。会社に恨みを持つ元従業員は大勢いそうですから、これから告発証言が山のように出てくるでしょう。どういう言い訳がされるのか、興味津々です。
道路から展示車が良く見えるようにとか、道に葉っぱ一枚でも落ちているのが許せない副社長様の逆鱗に触れるのが怖かったとか言われていますが、ここまで突拍子もない発想、ちょっと思いつかない。本丸である保険金詐欺容疑はもちろんのことですが、この「街路樹枯らし作戦」は対象がより身近なものだけに、インパクトが強いです。
それはともかく、街路樹というのは手間がかかるものです。我が家の前の通りには20年ほど前に「いろはもみじ」が街路樹として植えられ、地域に住む私たちもそれなりに木や枯葉の世話を焼いています。
高い木は3mほどになるかな。この木は成長が早く、放っておくと枝がどんどん野放図に伸びて困ったことになってしまいます。ご近所には余計な枝葉を上手にむしり取る人がいて、私も少し教わりましたが全然うまくできません。
この方があるとき作業中に高い脚立から落ちて大怪我をされました。それを受けて、もみじの世話は所有者たる市にお任せすることになり、基本的に地元住民の私たちは手を出さないことになっています。
でもまあ、枝がぴょんぴょん伸びてくるのを見るのは愉快ではありません。最近、高い枝を遠隔操作で切る長いハサミを購入したので、伸びすぎた枝をたま~にカットしますが、作業は面白いものです。ただ、切った枝の始末には困ります。もちろん落ち葉も。虫がつかないのは助かりますね。
手間はかかりますが、街路樹が通る人の心を和ませてくれるのであれば、少々のことは喜んで協力しましょう。除草剤なんてとんでもないぜよw。
イルカに襲われる日々雑記
20230719
水族館のショーでお馴染みの愛らしい海の動物、イルカ。でも実態は、そうばかりでもなさそうですよ。
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(北陸放送)福井県美浜町竹波の水晶浜海水浴場で16日早朝、およそ5メートル沖合を泳いでいた岐阜県可児市の60代男性に野生のイルカがぶつかり、男性はろっ骨を複数折る大けがをしました。その後、別の男性3人もイルカにかまれるなどして、軽いけがをしました。
現場には17日もイルカが現れ、相次いで海水浴客に襲い掛かりました。
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「襲い掛かりました」ですって。実は昨年夏にも福井市内の海水浴場で、2か月ほどの間に20人が噛まれるなど怪我をしています。中には両腕を10回以上噛まれて18針も縫う大怪我をした人もいます。こうなると「小さなジョーズ」みたいなものですね。
ジョーズこと凶暴なホオジロザメが、体のずっと小さなイルカに体当たりされて殺されることはよくあるのだそうです。サメは魚でイルカは哺乳類、運動のための筋肉量や骨格がまず全く違う。サメには内臓を保護する肋骨がなく、頭のいいイルカがその急所を狙って体当たりすることで、内臓破裂させるんですって。(あまり信頼できる情報源でもないので、信用しすぎないで下さい)
それにイルカの歯って、よく見ると結構な迫力です。こいつが思い切り「ガブッ」とやってきたら、怖いと思いませんか。福井の被害者たちが本気で噛まれたのかじゃれて遊んできたヤツに甘噛みされたのか。記事からは後者のような感じがしますが、それでさえこの怪我ですからね。
ドラマやアニメで紹介される通り、イルカには他の動物にないヒトとの親和性を示す傾向が確かにあるようです。しかし本質的には野生動物ですから、中には攻撃的な個体だってあるでしょうし(福井の例も同一個体の可能性もあるらしい)手放しで安心はできません。水族館で事故が起こった例も少なくないらしい。
他人事だと思うから面白がっていられますが、海水浴に行かれる方、どうぞご用心。私はまだ「野生のイルカ」なるものを見たことはありません。ぜひ一度、なぜなぜしてみたいです。
大谷は外食しない日々雑記
20230711
爆発的な勢いでホームランを量産している大谷翔平。活躍ぶりは驚くのを通り越して呆れてしまうほどですが、オールスター戦前のインタビューでこんなことを言っていたとか。
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(中日スポーツ)通常本拠地でのナイター試合(午後6時30分頃開始)では、大谷は午後2時前後に球場に入る。そこまでの時間、何をしているのか―。大谷は「ホームの時は朝ご飯で1回起きるので、9時半とか10時に起きて、朝ご飯食べてすぐ寝て。その後、起きて球場に行って、またご飯食べます」と明かした。
睡眠について「とにかく質より量」と語ったことがあるが、実際、朝食後すぐに寝るという。「(朝は)普通のというか軽食みたいな感じ。本格的なご飯は球場についてから」と話した。
今季、シーズンに入って一度も外食をしていないことも明かした。「(外食は)記憶にないですね。次の日もまた試合があると、なかなか遅く帰ってくるわけにはいかない」。二刀流でシーズンを乗り切るためにも、外食は避けているようだ。
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生活のすべてを野球に捧げている大谷選手のストイックさはよく報道されていますが、なるほど徹底していますね。以前のインタビューではニューヨークの街に一度も出たことがないとも発言しています。
独身の大谷選手が普段どういう食事をしているか、興味深いものがあります。具体的な記述を目にしたことがないのですが、まさかスーパーで食材を買って毎食自炊しているとも思えません。通訳の水原氏が食事を作っているわけでもないでしょう。料理をしてくれるメイドさんでもいるのでしょうか。「外食をしない」というのを文字通りとれば、家の外の飲食店では食べないということであって、ウーバーで出前を取るのはありかな?
健康的な食事には人一倍気を遣っていそうです。ジャンクフードなどとんでもないでしょう。でも彼がプロテイン飲料だとかサプリメントばかりであの引き締まった筋肉質の体を作っているとしたら、何だかつまらないような気もしますね。
アメリカでも顔が売れて、外食するのもままならない事情があるのかもしれません。シーズン中はまあ仕方がないでしょうが、オフには美味しいものを食べて、たまには羽目をはずしてもいいのでは。
それはともかく、明日のオールスターゲームでの活躍を期待します。
お蔵入り日々雑記
20230629
出演俳優が不祥事を起こすと、その人が過去に出演していたTV番組が配信停止や再放送不可になるという謎ルール。またもや発動されてしまいました。
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(時事通信)NHKは28日、歌舞伎俳優の市川猿之助容疑者(47)の逮捕を受け、有料動画サービス「NHKオンデマンド」で、同容疑者の出演する8タイトルを順次、配信停止とすることを決めた。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」「龍馬伝」「風林火山」は全話、ドラマ「岸辺露伴は動かない」などは出演回が対象。NHK広報局は「逮捕された事実や社会的影響を鑑みた」と説明。配信再開の有無については未定としている。
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一言でいえば「作品には罪はない」。ねえ、そうじゃありませんか。主役ならまだしも、端役でちょこっと出ていただけで番組がそっくりお取潰しになるなんて、あんまりでしょう。(主役であったらどうか?という話はもう少し複雑だとは思いますが)
昔は勝新太郎という豪傑がいて、何度も不祥事をやらかし、周囲の関係者は内心生きた心地がしなかったでしょうね。勝新のキャラのなせる業かあまりにも大物だったからか、ファンも寛容だったように思います。今では、そこまで支えられる存在は少ないでしょう。逆に言えば、代わりになる人はいくらでもいる。
私が口惜しいのは、NHKドラマの「男たちの旅路」。鶴田浩二、水谷豊、桃井かおりらが出演し、特攻隊生き残りの鶴田と戦後生まれ世代の衝突をテーマにした名作です。私が中学生の頃始まったドラマで3話×4シリーズ+1話の全13話。
実はつい最近も再放送がありましたが、第4シリーズは再放送されません。出演者に準主役級で清水健太郎が加わっているからです。大麻や覚醒剤の使用で何度となく逮捕され、交通死亡事故やらひき逃げやら、どうしようもない輩です。何でこんな奴を起用したのでしょう。別に芸達者でもなければ、ドラマ中で個性を生かしているようにも見えません。
後にほとぼりが冷めたころ、赦免?されて観られるようになった作品もありますが、そのままお蔵入りになってしまったものもたくさんあるのではないでしょうか。もったいないことです。オンデマンドなんて安心できませんよ?ちゃんとソフトを買うかビデオに焼いて身近に置いておかないと、いつ観られなくなるかわかりません。だいたい、謎ルール自体をそろそろ再考してもらえませんかねえ。
海の藻屑となる日々雑記
20230625
3650メートルの海底に眠るタイタニック号を見に行こうとした潜水艇タイタンの遭難。まるでタイタニックの犠牲者1500人に引き寄せられたかのよう。物語の続きを見せられているみたいです。
乗船していた富豪や冒険家たち。3500万円のツァー料金を払い「死んでも文句は言わない」と念書まで書かされたあげくに、おそらく予想もしなかったであろう最期を遂げることになってしまいました。
事故調査で潜水艇の構造や点検の瑕疵が問題になるでしょう。今回のような事故にあたって、念書の存在が主催者を完全に免責するとは思えません。今後このような深海ツァーに参加する人もあまりいないでしょうし、代表を失った主催者は苦しい立場になるでしょうね。
深海は私たちの想像以上に未知の世界だといいます。レーダーも視界もロクに効かない中、手探り状態で深く潜ることは相当な危険との隣り合わせでしょう。結果的に今回は役に立たなかったでしょうが、せめて自分の位置を知らせる発信機くらいついていなかったのかな。
潜水艇が連絡を絶ってから、残存酸素との戦いにともなうタイムリミットが世界中の関心事だったのですが、結果的には圧壊により一瞬で船ごと潰れてしまったわけです。乗客乗員は自分が死ぬことを認識する暇もなかったかもしれない。真っ暗な中で何十時間も窒息の恐怖と苦しみ、絶望を味わったのちに亡くなることを思えば、はるかにマシだったと言わざるをえません。閉所に弱い私には、それ以上ひどい状況は考えられない。到底耐えられないでしょう。
ちょうど映画タイタニックがTVで前後編放映中です。私がこの映画の大ファンで、劇場でつごう7回も観たことは以前(2012.4)書きました。今回はパラパラ見流しただけですが、タイタニックの沈没が多くの人々を引き付ける物語に満ちていることは確かですね。実物をこの目で見たいという気持ちもわかります。命の安全さえ保証されれば、ですが。
失格のち栄冠日々雑記
20230609
豪雨のち快晴、ということでしょうか。ここ数日の報道番組はこの話題で持ちきり、テニスファンならずとも問題の行方がたいへん気になるところでした。
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(テニス365、一部略)テニスの全仏オープンは8日、混合ダブルス決勝が行われ、加藤未唯/T・ポイツ(ドイツ)組がカナダ・ニュージーランド組を4-6, 6-4, 10-6の逆転で破り、両選手ともキャリア初の四大大会初優勝を果たした。
加藤は4日の女子ダブルス3回戦でスペイン/チェコ組と対戦したが、第2セット途中で加藤がボールガールにボールをぶつけてしまい失格に。それでも翌5日に行われた混合ダブルス準々決勝ではブラジルのペアをストレートで破り、初のベスト4進出を決めている。
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まずは優勝を祝福しましょう。女子複で失格の衝撃からすぐ立ち直ったメンタルが素晴らしい。相棒のドイツ選手のサポートもとても良かったのでしょう。この二人がペアを組んだのは初めて、それも大会直前だそうで、テニスのダブルス戦というのは綿密な作戦とかチームワークとかあまり関係ないのでしょうか?
失格とされた場面については既にいろいろ言われているので詳しく書きませんが、ボールガールにぶつけてしまったのは明らかに加藤選手の過失で、警告を受けるのは止むを得ない。しかし、これが失格にまでされた経緯は、まったく不透明です。
当たった現場を見てもいない相手選手の抗議が通り、会場外にいたレフェリーがビデオを見もせず一方的に失格を宣言したのは、理不尽としか言えません。開催地がフランスということもあり、人種差別的なにおいも感じます。
救いはプロ選手協会や多くのテニスファン、メディアが加藤選手の味方になってくれたこと。いちど失格になっても混合複に出場できたことは、きっと異例なのでしょう。失意から一夜明け、何くそという気持ちをパワーに変えて見事優勝した加藤選手、本当にあっぱれです。
優勝インタビューでは女子複でペアを組んだ選手への感謝の気持ちに加え、失格処分への抗議、ボールガールへの配慮、そして相手ペアにも「女子ダブルスで対戦したサラとマリエにも、また良い試合をしたいと私は願っています」と言葉をかけました。完璧なスピーチですね。棚ぼたの一勝と引き換えに多くを失った相手の二人がどう受け取るかは、彼女ら次第ですが。
最年少名人誕生日々雑記
20230602
藤井聡太6冠が渡辺明名人に挑戦していた第81期名人戦。挑戦者の藤井6冠が4勝1敗で名人を破り、史上最年少の名人となりました。
14歳でプロ入りしたときも大きな話題となりましたが、それから信じられないようなトントン拍子でさまざまな記録を塗り替え続け、ついに今回の快挙となりました。恐れ入り谷の鬼子母神。
AI世代の代表みたいに言われます。私はヘボ将棋しか指せず、棋譜から彼の天才ぶりを感じ取ることができませんが、これまでに指された中から初心者でもわかる神の手、みたいなものをいくつか、どなたか教えて下さるとありがたいなあ。
この人、過去の天才棋士たちと比べて失礼ながらあまり風采は上がらず、外見から切れ味を感じるようなタイプではない。盤面以外の凄みってあるのだろうかと思います(本物をナマで見ればまた違う印象なのかも)。発言する言葉も謙虚で、スターになる要素があまりなさそうなのですが、これだけ規格外の強さを見せていればそんなこと関係ないですね。女性にとっては母性本能をくすぐるところがあるでしょうか?
さて名人戦第5戦は長野県の高山村「藤井荘」という老舗旅館で行われました。同じ県内ではあっても高山村は遠く離れていて、まだ足を踏み入れたことがありません。調べてみると鄙には稀と思うような格式のある高級旅館らしいですね。名人戦が行われるとなればもちろん、それなりのところではあるわけですが。渡辺名人は相手の名がついたところで勝負するなんて、内心イヤだったでしょう。
女将さんが藤井ブームを見て会場に名乗りを上げたとのこと。大いに宿の名は高まり、思惑通りでした。彼がオヤツに食べた「フルーツスフレロール」や「一万石」というお菓子もたちまち人気沸騰だそうで、経済効果も抜群ですね。
これまでタイトル戦にはすべて勝利しているという彼が負けるところをぜひ見てみたいというへそ曲りな期待さえ持ってしまいます。無敵の藤井聡太を誰が倒すのか、楽しみだと思いませんか。