「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

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パステル・デ・ナタ(1)食べもの

20211031



カスタードを使ったお菓子が大好きです。生クリームをたくさんつかった柔らかいものより、卵の味がハッキリ出ている方が好みですね。プリンやシュークリームでも。


カスタード菓子の中では、エッグタルト(蛋撻)は日本においては比較的最近普及した新しいものです。もともとポルトガル菓子で、マカオや香港でも食べられていました。私が初めて食べたのは横浜中華街の売店で、90年代後半頃でしたか。すごくおいしそうに見えましたが、持ち帰って温めて食べたら期待が大きすぎたのか、それほどでもなかった覚えがあります。


日本では周期的に小ブームが起きていて、地元のお菓子屋さんでも時に見かけるようになりました。


東京は神田小川町に、エッグタルトファンたちから絶賛されているお店があります。ポルトガル菓子専門店「ドース・イスピーガ」といい、路地裏にあるとても小さなお店で、こんな所に…という見つけにくい立地にあります。この店ではエッグタルトをポルトガル語で「パステル・デ・ナタ」といいます。


美味しさと共に、入手に手間がかかることでも有名です。小さい店で製造量に限りがあり、いきなりお店に行ってもまず買えません(運が良ければ買えることもあるとか)。予約しなくてはなりませんが、ネット予約はもちろん電話予約も受け付けていません。人手がなく対応できないとのこと。


直接店に赴きその場で予約をするか、ファックス(番号非公開!)を入れるかしかない。それも、真偽不明ですが予約も二週間先とか一か月待ちだとかSNSでは言われております。パステル・デ・ナタ以外の商品もいろいろあり、それらは予約しなくても買えるのですが、時間が遅ければ売り切れになることも多いようです。


コロナ前、いきなり店に行って案の定撃沈した私ですが、そのときファックス番号はちゃあんとゲットしてきましたので、今月初めに予約をしておいたのですよ。二年越しで念願のパステル・デ・ナタを食べた感想は、次回で。

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久し振りの東京しごと

20211029



今週は久し振りに東京出張でした。普段の年は仕入先やメーカーさんの会議があったり、さまざまな展示会があったりで二か月に一度くらいは東京に用事があるのですが、さすがにずっと中止が続いておりました。10月になってようやく、ビジネスも動き出した感じ。


東亜商事さんの展示会とADEKAさんの特約店会議が同じ日にあり、前泊後泊で。写真はADEKAさんの会議で、持ち回りで巡ってきた挨拶をさせていただいているところです。


緊急事態宣言も開けて街はどんな様子かと、出てみました。普段から私がよくうろつく水道橋から神保町、駿河台あたりのエリア、歩いている人がおりません。こんなこと初めてです。三省堂や書泉グランデなどの大きな本屋さんも、閉店間際の時間帯ではあったものの、ガラガラ。


外からお店を覗いてみますが、居酒屋も、ラーメン屋も、ファーストフード店でさえも、人がいないのです。いつもなら店外まで客があふれているような店に、中に一組しかいなかったり。いやあこんなこととは…


考えてみればこの街は学生街ですから、ほとんどの大学がリモート授業をやっているなら昼間人口もいつもの半分どころか、きっと三割までいきませんよね。勤め人だって少なくなっているでしょうから、必然なのか。古書店の街ですが、古本屋さんはどうなってるのかねえ。(もう閉まっている時間帯でした)


夜になって他所から人がやってくる地域ではないと思いますので、新宿など本当の意味での繁華街とは状況は違うのでしょう。それにしても、飲食店が酒を出せるようになっても、すぐに回復するわけでない。ただでさえ店の入れ替わりの激しい街、今月から協力金が(たぶん)なくなった状況でどこまで店を続けられることでしょうか。


正直、驚きました。厳しいですよ、これは厳しい。

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追悼 エディタ・グルベローヴァ(2)音楽ばなし

20211024



ミュンヘンで目の当たりにしたグルベローヴァにすっかり魅了され、来日したら絶対に行こうと決めた私。その機会は意外と早く訪れ、90年、93年、95年のソロリサイタルに行くことができました。


90年12月の「コロラトゥーラの芸術/オペラ・アリアの夕べ」の白眉はなんと言ってもドニゼッティ「ルチア」の“狂乱の場”。超絶技巧と深い表現力が問われる難曲です。後半のフルートとの会話、絶妙でした。またドリーブ「ラクメ」“鐘の歌”の軽快さ、トマ「ミニヨン」の“私はティターニアよ”の豪奢な響きも素晴らしい。


93年春の公演ではドニゼッティ「連隊の娘」の堂々たる歌で聴衆を引き込み、バーンスタイン作曲の「キャンディード」のアリア“きらびやかに楽しく”という珍しいレパートリーを披露してくれました。


そして95年春。妻と一緒に訪れた公演はアリアの夕べではなくて「ウィンナー・ガラ」と題し、ヨハン・シュトラウスのオペレッタを中心にしたニューイヤーコンサートのようなプログラム。このとき妻は第一子がお腹にいたのですが、初めて赤ちゃんが動いたと驚いていました。胎児をも感動させる驚異の歌唱力!


きらびやかで楽しいリサイタルでしたが、超絶技巧の歌曲も聴きたかったなあ…と思っていたら、アンコールにコロラトゥーラの名曲「セヴィリアの理髪師」“今の歌声は”を歌ってくれました。もちろん彼女の十八番、前奏が始まったとたんに客席から大拍手。やっぱりみんな、待ってたんですね。最後に粋なサービスでした。


一般にコロラトゥーラソプラノの歌手生命はあまり長くないと言われます。喉にかかる負担の大きな超高音を歌い続けることは難しく、また年齢による声質の変化で歌える役柄が変わってくる(レパートリーを変えていかざるを得なくなる)からです。


ところがグルベローヴァは昨年73歳で引退を表明するまで、驚異的な長期にわたって第一人者として活躍しました。音楽雑誌のインタビューでその秘密を聞かれて「努力の賜物」と答えています。シンプルなお答えですが、そうなんでしょうねえ。天から与えられた美声を保ちさらに磨きをかけていくには、余人には想像もつかない凄まじい努力が必要だったことでしょう。


家にあるCDを順に聴きライブでの幸福な体験を思い出しながら、偲びたいと思います。

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追悼 エディタ・グルベローヴァ(1)音楽ばなし

20211023



世界最高のコロラトゥーラ。輝く高い声を自由自在に操り人々の心を震わせた歌姫の訃報が伝えられました。スロヴァキア出身のソプラノ歌手、エディタ・グルベローヴァ。全盛期の彼女の生演奏に4度も立ち会えたことは、私の音楽の経験で最も素晴らしいものの一つだったと思います。


クラシックファンでありながら、声楽に強い関心を持っているわけではなく歌い手の名前はそれほど知りません。「音楽の友」誌で評論家や音楽記者が選ぶ「コンサート・ベストテン」というのが毎年あり、80年代後半からグルベローヴァという名前がたびたび上位に登場するようになってこの人の存在を知りました。どんなすごい歌手なんだろうかと想像していました。


CDで彼女のオペラアリアの数々、いわゆる「狂乱の場」を集めたものを聴いて、度肝を抜かれました。「ランメルモールのルチア」「ロミオとジュリエット」「ラクメ」などの超難曲を軽々と歌いのける高度な技術を持ちながら、曲芸に堕することなくしっとりした情感のあふれる歌に魅了され、ぜひ一度生演奏を聴いてみたくなりました。


その最初の機会はミュンヘンで訪れました。一人旅をした89年夏のヨーロッパ、ミュンヘンのオペラ祭でのR.シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」上演に接することができたのです。


このオペラのツェルビネッタ役は「魔笛」の夜の女王とともにグルベローヴァが世界の楽壇に燦然とデビューした役。80年のウィーン国立歌劇場来日公演でも歌い、日本のオペラファンを驚愕させました。その姿を本場ミュンヘンのオペラハウスで観ることができようとは…すごい期待をして会場に向かいました。(海外でオペラを観ること自体、初めても同然でしたしね。このためだけにジャケットなぞ持って行ったのです)


ツェルビネッタは、道化芝居の踊り子です。主人公アリアドネを終始からかうコミカルかつ小悪魔的な役柄で、演技力も求められます。そしてオペラの終盤に有名な「偉大なる王女様」という、15分以上にも及ぶ長大かつ超絶技巧のソロがあるのです。プロ歌手だったら誰でも歌えるといった役柄ではありません。


低いささやくような声から、ある評論家によれば『成層圏のような』超高音までグルベローヴァの声は小鳥のさえずりのようにころがり、駆けめぐり、ホールを揺らし、世界中から集まった(そういうオペラ祭でした)聴衆は固唾を呑み圧倒されていきました。劇場を満たしたすごい緊張を今でも覚えています。ソロが終わったときの爆発するような拍手!世界最高の本物の存在が目の前にあることの感激を味わえました。

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おいしい給食読んだり見たり

20211016



学校給食には誰もがいろいろな思い出を持っておられるでしょう。子供の頃の私は好き嫌いが激しく、苦労した記憶の方が多いです。残さず全部食べる、というのが当時の教育方針でしたからねえ。厳しい先生には本当にやられました。今の小中学校ではそこまで無理はさせないでしょう。


その給食をテーマにしたTVドラマ「おいしい給食」のシーズン2が始まり、長野県内ではBS12トゥエルビで土曜の夜に視ることができます。シーズン1は再放送を家で偶然目にし、ユニークなドラマを大いに楽しませてもらいました。


…主人公は中学校の教師、甘利田(市原隼人)。彼は厳しい教師だが、実は学校給食が好きで好きでたまらず、給食をおいしく食べることに日々情熱を燃やしている。献立表を事前にチェックし胸を躍らせ、食べるときには順序やバランスにこだわりぬき、歓びのあまり悶絶せんばかりです。


ところが甘利田に強力なライバルが出現します。受け持ち生徒の神野ゴウは、甘利田の予想もつかない独創的なやり方で給食をアレンジし味わうのです。たとえばシーズン1のある回の献立は、

 ・ワンタンスープ ・白身魚フライタルタルソース付き ・ポテトサラダ 
 ・コッペパン、牛乳

甘利田は魚フライの食感やタルタルとのマッチング、溶けかかったワンタンなどを楽しみながら食べ、完食してさて神野の方を見ると…


神野はまず魚フライをコッペパンに挟みサンドイッチにして半分食べ(そこまでは甘利田も予想していた)残りの半分はポテサラ、タルタル、ほぐした魚フライを皿の上で和え、魚ミックスサンド?にして二種類の味を食べつくします。甘利田はその発想力に驚嘆し、今日も負けたとうなだれるのです。


こんな風に毎回、給食をおいしく食べるため水面下で火花を散らす甘利田と神野でした。ところが彼らの中学校ではなんと給食廃止が決まってしまい、悲しむ神野と共に抵抗して教育委員に歯向かった甘利田は転勤を余儀なくされます。新しい学校で始まるシーズン2では、神野が転校してきて甘利田の前に再び登場するそうですが、さて今度はどんなバトルが繰り広げられるのか?


今の給食にどんなものが出ているのか私には全然わかりません。給食費はだいたいどこでも一食あたり二百円台だと思いますが、よくこの価格で栄養まで気を配り「食育」にまで気を遣ったものを出しているものだと、栄養士さんたちの努力には感服します。もうちょっと予算を使えると現場は助かるだろうな、とも思います。

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そこを叩くんじゃない音楽ばなし

20211013



忘れた頃に登場する打楽器シリーズの番外編です。


「のど自慢の鐘」といえばあれか、と誰でも思い浮かべることができる楽器。名称は「チューブラーベル tubular bells」もしくは簡単に「チャイム chimes」と呼ばれることが多いですかね。オーケストラでも20世紀後半以降の曲ではしばしば使われる、れっきとした打楽器です。


新品の値段は安いものでも70万円くらいし、私の子供の頃は公立学校ではおいそれと手の届かない贅沢品でしたが、最近は中学高校の部活でも普通に備えられるようになりました。時代を感じます。


我が家では朝見る番組は日テレの「Zip!」が多いです。先日は家庭で役に立つ裏ワザを特集していて、登場したKing & Princeのタレント岸優太が感心したネタにチューブラーベルを鳴らして評価する、というコーナーがありました。彼が楽器を鳴らすところを見てびっくり仰天!


ご覧の通り、楽器のパイプの中間場所をハンマーで叩いております。これは絶対にいけません。パイプが凹んでしまいますし、だいたいまともな音はしません。部活などでやらかしたら、間違いなく先輩からキビシイお仕置きです。凹んだらまず直せないのでそのパイプを何万円もだして交換しなくてはなりません。


正しくは、パイプの上部にあるキャップ状の部分(もちろんパイプと同じ材質の金属)を斜め上から叩きます。今度のど自慢を見るときにご確認ください。


私はほとんど観ていなかったのですが、何年も前「伊東家の食卓」という人気番組がありました。この中で伊東四朗が同じような場面で毎回チューブラーベルを叩いていて、やはりパイプの途中を叩いていました(これも日テレだ)。プロアマ問わずあらゆる打楽器奏者が激怒し、打楽器の専門ウェブサイトでも話題になりました。TV局に抗議した人もきっといたと思います。ずいぶん経ってから正しい場所を叩くようになったとか、ならなかったとか。


楽器を登場させるのに演奏法もロクに調べないのは、この業界では普通のことなのですかね。ここで使われた楽器が日テレのものなのか、どこかの楽器レンタル業者から借りたのかわかりませんが(放送局ならチューブラーベルを持っていても、まあ不思議ではないかな)レンタルしたものならば、前歴もあるし二度と貸してくれないのでは。

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醤油メーカーとワクチン日々雑記

20211011



これは興味深いニュース。日頃からお付き合いのある企業なのに、全然知らなかった。

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(日テレNEWS)「ヤマサ醤油」(千葉・銚子市)は正保2年(1645年)の創業、300年以上にわたって食卓に欠かせない調味料“しょうゆ”を作り続けています。そんな老舗企業の伝統の技術がいま、コロナ禍の世界を変える“ワクチン”の原料として活用されています。mRNAワクチンに欠かせない重要な原料を製造、日本や世界で使われているファイザー社とモデルナ社に提供しているのです。
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リンク先の記事によりますと、だしの旨味とかかわりの深い「核酸化合物」を同社は昔から研究してきて、その一つ「シュードウリジン」を1980年代、試薬として既に海外輸出していたのだとか。コロナワクチンのmRNAに使われ、体内での炎症を抑える働きをしているのだそうです。


ヤマサ醤油では「フレーブ」という名のうま味調味料を製造販売しており、この製品の開発から生まれた副産物なのでしょうか。Wikipediaでシュードウリジンを検索するといろいろ書いてありますが、残念ながらほぼ一行も理解できませぬ。pseudouridineと綴り、ψと略記するようです。


凄いことじゃありませんか?工場は現在フル稼働で、世界中で接種されているワクチンの製造に貢献しているのですよ。株価は爆上げといいたいところですが、ヤマサ醤油は創業した濱口家のオーナー会社で、上場はしておりません。


食品会社と製薬は日頃私たちが想像する以上に関係が深く、食品に使われる化学の技術は製薬に応用され、消費者には見えにくいところで企業の屋台骨をしっかり支えていたりします。明治、味の素、ヤクルトなどはその代表的な例ですね。でも日頃メーカーさんとの商談などでこのような話題が出ることはめったにないし、各社の営業の人も全く別の部署のやってることで、よくご存じないのでしょう。


コロナとの戦いに世界規模で日本の醤油メーカーが貢献しているなんて、嬉しい話ではありませんか。私たちには大した応援ができるわけではありませんが、食卓や台所で醤油やつゆを使うたびに思い出すことも大事かも。

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コロナ規制解除しごと

20211005

10月1日から全国でコロナの緊急事態宣言と蔓延防止等重点措置が解除されました。営業を再開した飲食店主らの笑顔が報道されています。ご同慶の至りです。


何で急に新規感染者が減ったのか「専門家」たちもよくわからないと言っているようです。そんなのワクチンが普及したからに決まってるじゃないですか。去年から散々吹聴された「人流」と感染の間に、直接の相関がみられないという現実を専門家たちはきちんと分析して、次への対応準備に生かしてもらいたい。あれほど大騒ぎした東京五輪も感染拡大に影響しなかったと、ウォールストリートジャーナルも言ってますよ。


「今は新規感染が少なくても、いつリバウンドするかわからないから、予防対策を怠ってはいけない」と相変わらず言い続けている人たち。そんなこと言ったら我々は未来永劫、マスクと三密回避を続けていかにゃならんでしょうに。


そうは言っても季節要因があるから冬になれば流行することだってあります。今のうちに、少々感染者や重症者が増えても破綻しない医療システムの根本的な構築をぜひともお願いしたい。今度の内閣では、厚労大臣も我々のお近くの方になるみたいだし。


大事なのはバランスです。コロナさえ防止すれば他のことがどうなってもよい、という過激派の言いなりになるのはもうたくさんです。今日発足する新政権にはぜひ経済再建に軸足を移した政策を期待します。(菅前総理だってこれをやろうとしていた筈ですが、世論が許さなかったうらみがあります。過激なエセ専門家に言いたい放題させ国民に恐怖を煽ったマスコミの責任は重大です)


東京の状況は地方にも大きく影響します。東京のことであっても酒飲むな営業するなと言われ続ければ、地方に住む人も外食に対しひるんでしまいますからね。東京がこれだけ収まってきたことは、多くの長野県民の気持ちをも上向かせてくれるだろうと思います。


長野県の阿部知事は4日の記者会見で、次の感染の波までの間、社会経済活動を再開させていかないといけないと訴え、「会食の人数制限は既に解除している」と言いました。4人までとかそういうことは、もうないんですよ!ずっと閉じこもっていた皆さん、久しぶりの街へ出て、楽しくやりませんか。

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妻の飯がマズくて離婚したい食べもの

20211002



最初に言っておくと、我が家のことではありません。いま話題だという4コマ漫画。リンク先のサイトで全部あっという間に読めちゃいますので、今回の記事では内容ネタバレです(というほどのものでもありません)。


食に対する価値観の違いが生んだ悲劇になるところでした。夫婦間の異なる価値観をお互いを思いやりながら尊重していくのが大事だよというテーマで、「食への興味」はその例として取り上げられているだけですが、本欄ではこっちを主に。


世の中に、美味しいものを飲食することに全く無関心な人がいらっしゃることは、まあそうなんだろうなあ、と思います。私の知人にも、それに近い人がこれまでいなかったわけではありません。この場合に経済的な余裕の有無とかは、別な話でありましょう。


そういう方の考え方感じ方の良しあしを取りざたするつもりではありませんが、私は多くの方においしいものをお届けすることを生業としていますので、食に興味がないというのは残念なことだと思います。まあこの位は、お許しください。


主人公ミナミさんがこうなってしまったのは、もちろん母親の食育?の影響です。味覚を開発することのない日々の生活習慣を幼いころから何年も続ければ、無理もないこと。ミナミさんのお子様たちも、このままだとその道をまっしぐらに進んでいくところでしたが、どうにか踏みとどまりそうなのは、まことに喜ばしい。


私自身はミナミさんの価値観に自分を合わせて何年も暮らしていける自信はないですね。だって美味しいもの食べること大好きですもの。「お腹に入ればみんな同じ」がミナミさん(とその母親)の口癖ですが、人生にはプロセスが大事ですよ。人はパンのみにて生きるにあらず。


漫画ほど極端でなくても、結婚して二人のそれまで慣れ親しんだ味つけが違うのは、よくあること。ここをすり合わせていくことは夫婦の大切な仕事ですね。我が家の場合はこの点でたまたま誤差が少なく幸運だったと思っています。ただ私はいい年をして食べ物の好き嫌いがまだあり、妻の好物なのに私が食べないため食卓に滅多に上らないものがありますが、申し訳ないことです。


ところで、岸田文雄氏が総裁選に勝った夜に奥様が作ったというお好み焼き、おいしそうですね。ところが岸田氏による感謝のツイートを見て、

 ・男は好感度あげたい時に妻を出すよね。
 ・パンケーキの次はお好み焼きか…
 ・深夜に帰宅した夫に食事を用意するの美談にしないで。
 ・また奥さんを家政婦がわりか

との「指摘が寄せられている」のだそうな(ハフィントンポスト)。人生を賭けた大勝負に勝った家族を祝福しねぎらう手料理を見ながら、全くつまらないことを言うもんだ。

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