自宅でドリアンが!食べもの
20210731
今度いつ行けるのか見当もつきませんが、東南アジア旅行での私の大きな楽しみは、ドリアンを食べることです。2016年8月の本欄で、タイで食べたドリアンについて2回に分けて書きましたので、ご興味ある方はどうぞ。
これまで日本国内にほとんど入ってこなかったドリアンは、多くの日本人にとって幻の存在になっていると思います。味は最高、においは最悪との評判が独り歩きして、ホテルや飛行機にも持ち込み禁止などと言われていますが、私の少ない経験では良い状態のものを食べれば、においなど全く気になりませんよ。最近はにおいの少ない品種が出ているとも聞きます。
この間スーパーの店頭で、冷凍のドリアンをたくさん並べて売っているのを見つけ、びっくりしました。あのトゲトゲの実ではなく(ものすごく固くて痛い、家庭ではどうしようもないです)中ぐらいのサツマイモほどの果肉2個がパックされていて、見たところでは現地の市場で剝いてもらったものと遜色なさそう。迷わず購入しました。税込みで1600円くらいでした。
早速解凍して食べてみますと…
これは、素晴らしい!おいしいです。ドリアン独特の癖のある香りはしますがそう強いものではなく。悪臭と感じる人はあまりいないだろうと思います。そして味は、ねっとり濃厚なカスタードアイスクリームのよう。考えてみると現地の市場などで食べるものは常温で、冷たくしたものを食べたことはないのです。一味ちがいます。
状態が良いものをすぐ食べればにおいも少ないのですが、常温で輸入することはやはり無理があると思われます。熟した具合を見極めるのも難しい。日本でなかなかお目にかからなかったのも無理もないですが、冷凍パックで簡単に食べられるようになるとは大変嬉しい発見でした。流通の進歩おそるべし。
売っていたスーパーでは何十パックもエンド陳列されていましたが、あれだけの数が駒ヶ根で売れたとすれば大したものだと思います。値段も他の果物に比べ安くはないし、食べたことのない人がチャレンジするには少しハードルが高かったのでは?数日後に行ってみたら、普通の冷食コーナーに数個だけ置かれていました。再び仕入れてもらえるくらいの売上だったか、気になります。
果実の中に大きな種が入っています。庭に埋めたら、芽が出て木に育って実がなるでしょうか?検索すると試した人が何人もいるようです。ウチのは一度凍っていますから、無理だろうな。それより、種も茹でて食べるとおいしいというレポートがありました。まだ2パック冷凍庫に入っていますから、試してみますか。
そうめんを茹でるな食べもの
20210728
夏の麺。最近は中華系を含め選択肢が多くなりました。個人的には「冷やしたぬき」が好きなのですが、家で出てくることはまずないし、近所の居酒屋さんのメニューにもなく、長いこと食べてないな。自分で作れって?まあ、そうですね。週末のお昼に作りますか。
伝統的二大麺の、ひやむぎとそうめん。前に書いたことありましたかね。全国的には圧倒的にそうめんの方が好まれていて、長野県はひやむぎが善戦している方です。両者の違いは単純に麺の太さだけだ、ということは本欄読者の皆様は既にご存知だろうと思います。
私はひやむぎ派ですが、頂き物のそうめんも家にいくつもあって、この時期お昼においしく頂戴いたします。
先日ネットで見つけた記事。そうめんは10秒だけ茹でればよい。たっぷりの沸騰した湯に投入し10秒だけかき混ぜて火を止め、鍋に蓋をしてそのまま4分間置けば茹で上がり、というのです。
そうめんは極細なので、そもそもあまり長いこと茹でる必要はありません。代表的メーカー揖保乃糸のホームページには1分30秒~2分と書いてあります。しかし吹きこぼれを防ぐため鍋についていなくてはならないのは、面倒と言えば面倒だし(麺類の吹きこぼれ防止には「団扇」がいいですよ)暑い時期のこと、火の前で調理するのは短時間であってもなるべく避けたい、という人もいるでしょう。
早速試みました。結論は、普通に茹でたのと何ら変わりなく、おいしいです。時間はいくらか余計にかかりますが、ガス代の節約にもなるし、つゆや薬味を準備する時間も余裕です。仕上げにごま油をちょいと垂らすとおいしいです。
卓球、諦めない勝利日々雑記
20210727
始まると、やっぱり見ちゃうんですよね…。日曜日なんて朝からずっと五輪にかじりついていました。TVが3台くらい欲しいです。自国選手の活躍は素直に嬉しいし、わくわくしますね。
日本代表選手のメダルラッシュ、希望願望をも超えて凄いです。昨日までで金四つの柔道、競泳の大橋、初めてだけど見入ってしまったスケートボードの爽やかな若武者たち。体操やアーチェリーもメダルを獲得しています。
その中でとりわけ嬉しかったのは、卓球男女混合ダブルス、水谷隼・伊藤美誠の金メダルでした。厚い厚い中国の壁をついにはねのけて、この競技で日本人初の金メダルとなりました。
前日の準々決勝ドイツ戦で、最終ゲームで一時1-7という絶体絶命のピンチに立たされました。彼らはここから信じられないような粘りを見せ、同点に追いつき、ジュースの末に16-14で逆転勝利。この試合が、決勝の中国戦に生きました。
準決勝で台湾ペアをすんなり下して臨んだ、金メダルを賭けた決勝。あっという間にポンポンと2ゲームを奪われ、「これが力の差か、やっぱり中国にはかなわないや」と多くの人が思ったことでしょう。(ここでチャンネルを変えてしまった方、残念でした)このゲームで常に男子選手の球を受けなければならなかった伊藤、なかなか調子に乗れません。
しかし第3ゲームからはめきめきと力を出し始め、ポイントを連取。卓球に限らないとは思いますが、やっぱりこういう競技は「流れ」がありますな。それまで鉄壁だった中国ペアに対し、果敢に攻めに出る姿勢が流れを引き寄せたのでしょうか。
最終ゲームは完全にこっちの流れ。怒涛の勢いで8連続得点と、中国相手に素晴らしい集中力で圧倒し、胸のすくような勝利となりました。諦めないことの大切さを見せてくれるお手本の試合でした。
12歳違いの年の差コンビは、駒ヶ根の姉妹都市である静岡県磐田市の出身です。小さいころから同じ卓球教室で練習した先輩後輩が、こうしてオリンピックを共にチームを組み戦うことになりました。特に水谷隼は今大会シングルスでの代表を逃し、混合ダブルス一本での出場です。(追記、男子団体にも出場していました)
これまで日本の卓球を引っ張ってきたベテラン水谷、大きな思いでおそらく最後となる五輪に臨んだことでしょう。以前からTVなどでその人となりに接し、いい奴だなあと思っていました。彼の努力が報われて本当に良かったです。そして伊藤美誠は、さらにこれからの活躍を。
まだ始まったばかりのオリンピック、これからどんな物語を見せてくれるでしょうか。
開会式感想日々雑記
20210724
最初から最後までしっかり観ましたよ。途中、バッハの長弁舌の間だけトイレ休憩しましたが、出てきてもまだ話をしていたのにはびっくりしました。
以下、感想です。
・動くピクトグラム実演の評価が高いです。これはどう見ても小林賢太郎のネタですよね?TV的にはまことにテンポよく面白かったが、もし観客がいて会場で見たらどうだったかな。
・ドラクエに始まりゲーム音楽での入場行進、私には曲と場面のつながりは全くわかりませんが、知っている人にはとても面白かったのでは。
・森山未來のダンス、登場時間は少なかったですが、印象的でした。この人はいい役者だと以前から思っていますが、ダンサーとして見る機会が今までありませんでした。
・選手宣誓で、宣誓した人の紹介がまったくなかったのは、どういうわけでしょう。実況もまったく触れず、テロップもなかった。山縣亮太、石川佳純、審判やコーチの代表の人たち、怒っていいんじゃね?
・ドローンの地球儀は、お見事。
・TVクルーの出演は何のパロディのつもりかわかりませんが、ただただ不愉快でした。
・ヘイジュード、アジア代表がなぜいなかったの?
・アイウエオ順の選手入場はユニークで面白かった。次にどこの国が登場するか予想するのは楽しく、疲れました。イで登場しなかった「英国」には笑いました。入場者を歓迎する会場スタッフ?の皆さん、いい雰囲気を作っていました。長時間お疲れ様でした。やっぱり私は、入場行進が大好き。
・入場した選手たちの人数からして、セレモニーまで残っていた人が明らかに少なかったのでは。選手入場だけして、そのまま裏口から直帰した人もかなりいたと思われます。カザフスタン旗手の女性は、まさにお姫様でした。ネットで話題になったのも当然かと。
・上原ひろみと海老蔵の共演は、意味不明。海老蔵でなくてサプライズで野村萬斎ご本人に出てもらえば良かったのに。
・聖火入場。ボレロの音楽は、場面にいちおうハマってはいましたが、あまりにも凡庸でした。この日使われた音楽の中では明らかに異質で、追放された小山田氏の曲をキャンセルした代わりにはめ込んだのではないかと想像します。巨人軍3人組、ちょっと痛々しさが漂いました。最終点火者の大坂なおみは、サプライズなさすぎです。
五輪の開会式は、本来ならば会場にいる人のためにあるべきだと以前から思っています。それをそのまま中継すればいい。TV視聴者のための演出や別の場所で撮った映像などが幅を利かせるのは、好きではありません。しかし無観客となってしまった今回、開会式中継がTVのためになってしまうのは、仕方ありませんね。総じてこぢんまり感の漂う開会式ではありました。
五輪開幕前夜に思う日々雑記
20210722
今日22日は臨時の祝日で、午後は家でダラダラとネットをしながら、再放送していた「いだてん」の総集編を観ていました。本放送中は面白く引き込まれ、放送開始から最後までしっかり付き合ったドラマです。
多くの人たちの夢と情熱が注がれた64年東京五輪。日本におけるオリンピック黎明期から、国民の期待を背負って競技に臨んだ選手たち。日本で五輪をという思いを実現すべく世界を駆け回り、経験も前例も何もない中でついに招致開催に成功したスタッフたち。日本初の五輪を作り上げた群像の物語でした。
これを放送していたのは、ほんの2年前ですよ。ひるがえって本来だったら、明日に迫った開会式をどれほどワクワクして迎えようとしていたことでしょうか。
2020東京五輪がコロナ禍に見舞われたことは圧倒的な不運でした。どうしようもありません。聖火リレーも満足な形で行われず、選手らの感染のニュースが連日伝えられ、開催地東京の感染拡大はこれまでで最大級になるのではと危惧されています。
しかしその他にも「人災」がありすぎました。メイン会場となる新国立競技場建設の不可解な決定。当初予算を作った意味もないほどの経費増大。エンブレムデザインの盗作騒ぎ。豊洲市場移転遅れによる幹線道路の未完成。予想される酷暑への冗談としか思えない対応策。森組織委員長の失言と辞任。開閉会式を企画担当する責任者の意味不明な交代。IOCとの信じがたい不平等条約と、五輪貴族たちの傍若無人で無神経な言動。…
そしてここ数日は、作曲担当者らと演出担当責任者の過去の行状が発覚しそれぞれ辞任解任となり、明日の開会式がいったいどうなるのか見当もつきません。これ、明日の話ですよ!関係者の方々はもう、何日連続で徹夜していることやら。
昨日からサッカーとソフトボールが開会式に先立って始まっていますが、空っぽの客席のむなしいこと。いろいろ考えがありましょうが、スーパーコンピューター富嶽が感染リスクはほとんど増えないとお墨付きを与えているのです。せめて子供たちくらい、入れてあげればいいのに。(子供は帰りに飲み屋で大騒ぎすることもないでしょう)
開会式には世界の要人はじめ多くの来賓が並ぶはずでしたが、欠席表明が相次ぎ(来なくていい人もすったもんだの末、やっぱり来ない)スポンサー企業のトップたちさえ出席しないといいます。五輪を招致した安倍前首相も出ないというのは、どうみても敵前逃亡ですよねえ。
「いだてん」のタイトルバックに映される、64年五輪の国立競技場を埋め尽くした観客を見るたびに、彼らがこの歴史的な場に居合わせ興奮を分かち合えたことをうらやましく思い、2020年の自分の番を夢見ていました。今回申し込んだ開会式のチケットは当選せずがっかりでしたが、それでも日本での五輪をリアルタイムで体験できることは人生にもうないだろうと、心から楽しみにしていたのです。
ドラマを見ながら口惜しさで涙が出ました。
本当に情けない。なぜ、こんなことになってしまったのか。
会長バトンタッチ日々雑記
20210719
ちょっとご報告が遅くなりましたが、一年間務めてきた駒ヶ根ロータリークラブ会長の任期がこの6月末で終わりました。まずはひと安心です。写真は、次の会長さんに会長バッジをお渡しして激励の握手をしているところ。
コロナの影響を受け、活動に大きな制約を受けた一年ではありました。当初計画していた音楽交流イベントへの支援が、イベント自体が中止を余儀なくされたために実施できなかったことは大変、心残りです。
ロータリーの基本である月3回ないし4回の例会開催。上伊那の感染状況が悪化した時期には、実施してよいものかどうか不安を感じた会員もいらっしゃいました。意見を交わす中で、コロナによって日常を失うことは極力したくないという私の(勝手かもしれない)思いと、工夫によって感染リスクを相当に軽減できるという判断のもと、例会自体は休むことなく無事行うことができました。
ただ、何回か予定していた夜間例会(アルコールを伴う会食)や、年末とお花見のご家族同伴例会をやむなく中止することになり、残念至極です。
そのほかには、地元医療機関への体温検知システム寄贈、地域で活躍する国際交流団体の表彰、飲食つき野外イベントへの支援や、留学生への奨学金支援、しばらく行われずにいた新入会員セミナーなど、終わってみれば意外といろいろなことができたのかな、という気もします。
自分としては例年以上に、個性豊かな会員の皆さんの人となりに触れる機会を多く持てて、ロータリーの良さの新たな一面に気づくことができ、収穫でした。
「今こそ、生業をもって奉仕と友情を」とのスローガンを掲げて活動してきた一年間。幹事のT君はじめ多くの方々にお世話になりました。心から感謝しています。
歩きスマホ日々雑記
20210718
歩きながらスマホに熱中することの危険については以前から言われております。信じられないような事故が先日起こってしまいました。
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(TBS)今月8日の午後7時半頃、東武東上線「東武練馬駅」の脇の踏切で、近くに住む31歳の女性が電車にはねられ死亡しました。はねられた際、女性は踏切の中で遮断機の前に立っている状態でした。
(中略)取材をもとに当時の状況を再現しました。警報器が鳴り始めた直後、女性はスマートフォンを操作しながら踏切内に入りました。この時は、まだ遮断機は下りていませんでした。およそ10秒後、女性が踏切の出口にさしかかった時、目の前の遮断機が下りました。女性はそのままスマートフォンの操作を続け、30秒ほど後に電車にはねられたのです。
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事故の起きた現場は、私が昔の勤務先で担当していた得意先の最寄り駅。いつもこの踏切を横に見ながら歩いていたのです。
自分が踏切の中にいることに気付かず、電車が通過するのを待つつもりで立っていたということですか。思い込みは恐ろしい。時間帯から言っても当然人通りの多いところで、目の前で踏切待ちしていた人が手を引いて助けられなかったかという思いはありますが、想像もつかない事態に呆然として固まってしまったのかもしれません。
スマホを操作している間、視線は上下に限定され、左右を見ることが疎かになりがちだとTVニュースで言っていました。それに加えてイヤフォンをしていれば、外部からの情報は極めて限定され、「集団の中の個室」にいるような状態だったと思われます。
クルマ社会の田舎では歩きスマホをしている人を見かけることは多くありません(それどころか、歩いている人が少ない)。運転しながらスマホ画面を見ている不届き者は、ときどき見かけます。運転中電話が掛かってくると困惑しますが、画面の動きに熱中するようではもう問題外でしょう。
薪を背負い運びながら読書に励む二宮金次郎は、かつては学校にも石像が置かれるなど勤勉の象徴として称賛されました(今は違うと思います)。子供の頃本好きだった私も、学校の帰り路に本を読みながら歩いてみたことがありますが、足元は危ないし集中できず、これは無理だと子供心に思いました。
ましてスマホにおいてをや。皆さま、お気を付けください。
たいゆう?日々雑記
20210714
先週末、恒例の「津島神社祇園祭」が行われ、来賓(商工会議所副会頭)としてお招きいただきました。駒ヶ根市内の「町部自治会」が主催です。いつもなら各商店会の神輿が街を練り歩くのですが、コロナ対策のため昨年に引き続いてお練りは中止され、神事のみが執り行われました。
今までは直会からの参加でしたが、今回初めて「手水の儀」なるセレモニー、そして神事に小一時間ほど参加させていただきました。手水とは神社に入るときに柄杓の水で手と口を清める、あれのことです。
その中で司会の人が『たいゆう』と声をかけ、参会者全員が深々と頭を下げる場面がありました。(お寺だと「拝礼」ですね)『たいゆう』とは何ぞや?どんな字を書くのでしょう。
直会の時に聞いてみるとやはり頭を下げてお辞儀をすることだそうですが、どんな字を書くのかはわかりません。家に帰って広辞苑を引いてみても載っていない。
あとで地元の祭典役員の人に聞いてみて検索し『ゆう』は【揖】の字だとわかりました。ネットで調べてみると…
揖とは頭を下げてお辞儀することを意味し、普通の揖(小揖)は会釈ほどの軽いお辞儀。さらに深くお辞儀をするのは深揖(しんゆう)というそうです。たいゆうはおそらく大揖のことだろうと思いますが、探してみても見つかりませんでした。深揖は45度ほど頭を下げるようなので、かなり体を折り曲げるお辞儀です。
お参りで私たちが行う「二拝二拍手一拝」の『拝』は、約90度のお辞儀だそうです。一般の参拝者でこんなお辞儀している人を見ることはまずありませんが、確かに地元神社の宮司さんは90度の深々としたお辞儀をしています。なるほど。
うーん、勉強になります。
熱海の報道写真日々雑記
20210711
水害の記事を書きましたが、海外の報道写真サイト?で熱海の写真特集を見つけましたのでリンクを貼っておきます。非常に生々しく臨場感にあふれる写真だと思います。
我が国の報道写真は、どうか腰の引けたようなものばかりだと思われませんか?カメラマンはきっと心を打つような写真を撮っているのでしょうが、掲載する新聞社とかが自己規制をしているのですかね。私が国内メディアの写真特集とかを見ていないだけのこと?
日本のメディアでは遺体を映すことはタブーだそうです。東日本大震災の時もそうでした。当事者の尊厳や遺族感情に配慮するということです。うなずけるところもありますが、海外の報道写真ではそういうタブーはあまりないとも聞きますし。意見が分かれるところだと思います。
ただ今回の場合は遺体が映っているわけではないですし、何でこんなに訴えかけるものが違うのでしょうか。よくわかりません。
お時間があれば、ご覧になってみてください。
関連リンク: Rescue Operations Continue in Japanese Town Struck by Mudslide(The Atlantic)
水害に思う日々雑記
20210709
熱海の土石流災害。発生から何日も経ちましたが、依然多くの人たちが行方不明になっており、さらに被害が拡大することが心配されます。
ものすごい勢いで流れてくる土砂の映像に、私も肝をつぶしました。あれでは逃げる時間もない。土石流は海まで到達していて、その途中にある新幹線や東海道本線によく被害がなかったものだと思います。土砂は高架下の空間を流れていったとのことですが。
熱海に行ったことはもちろん何度かあります。あの斜面にへばりつくような建物群に不安を感じなかったわけではありません。今回は土石流発生場所の盛り土がいろいろと取り沙汰されていて、人災なのではと言われています。山の急斜面にあれだけの土(廃棄物込み?)を積み上げては、さすがに何が起こっても不思議はないのでしょう。
ここ1日ふつかは山陰地方や広島などに前線が移動していて、災害が既に起きていてもおかしくないような状態です。昔から梅雨のこの時期にはよくあることで、伊那谷でも昭和36年に「三六災害」と呼ばれる豪雨による河川の氾濫や土石流があり、死者行方不明136人、家屋の被害1500戸と歴史に残る惨事となりました。私の生まれる少し前のこと。
治山治水の対策は毎年続けられてきているわけですが、急峻な地形の多い国土をことごとくコンクリートで固めるわけにもいかず、万全の備えをとろうにもそれを上回る雨にはかないません。この地に住む宿命と言わざるを得ない。昔なら災害の危険が大きく家を建てるエリアでなかった土地が次々に開発されている現状もあるのでしょう。
「線状降水帯」という言葉は最近使われるようになりましたが、雨のレーダー画像で見るとすごいものですね。赤いマークがぴたりと張り付いて動かない。日本地図の中で、誰のいたずらか悪魔に魅入られたエリアになったよう。不運にも選ばれてしまったらもう布団をかぶって震えるしかない(比喩表現ですよ、もちろん避難しなければ)ですね。
被害を受けた方には本当にお気の毒です。自分の住む土地もいつ同じような状況になるかわからないと思っていなければ。
関連リンク: 三六災害アーカイブス(国交省)