打楽器冥利音楽ばなし
20140529
カルミナ・ブラーナのオーケストラパートには大きな特徴があります。さまざまな打楽器を実に豊富に使い、リズムの強調と多彩な音色効果を打ち出していることです。
私たちがふだん演奏するオーケストラ曲の打楽器を挙げてみます。ティンパニ2~4台(演奏者一人だけ)という曲がまあ基本です。それに加えて大太鼓、シンバル、トライアングルあたりが加わるのはよくある編成。「第九」やハンガリー舞曲などがそうですね。
曲によってはさらに小太鼓、タンブリン、銅鑼など。それ以上増えれば、かなり大き目の編成と言っていいでしょう。マーラーの交響曲とか。ただ、楽器の種類は多くとも、一人当たりの音符の数は実は結構少ないものです。ティンパニ以外の楽器は一曲に数小節、あるいは数発だけ、ということもしばしばあります。
それがカルミナ・ブラーナでは…今回の演奏に当たり私たちが用意したもの、列挙してみましょうか。
・ティンパニ5台 ・大太鼓 ・小太鼓2台 ・合わせシンバル2対 ・吊りシンバル2枚 ・アンティークシンバル(おちょこ位の小さな肉厚のシンバルで、甲高く澄んだ音がします)2個 ・トライアングル2本 ・タンブリン2個 ・銅鑼 ・鈴 ・カスタネット ・ラチェット(機械式のガラガラ)・テューブラーベル(のど自慢の鐘)・カンパーネ(音程を持たない鐘)・A(ラ)のハンドベル ・グロッケンシュピール(鉄琴)3台 ・シロフォン(木琴)
もちろん伊那フィルはこんなたくさんの楽器は持っていません。伊那文化会館のティンパニに加えてご近所の中学、高校、一般吹奏楽団、それに個人持ちのお品を拝借します。タイのアンティークシンバルとインドの鈴は私が以前から持っているもので、とてもいい音だと我ながら思っています。「音程を持たない鐘」は親しい管工事屋さんに頼んで作ってもらいました(写真下、大太鼓の手前にぶら下がっています)。グロッケンシュピールはどこにでもある楽器ですが、3台同時に鳴らす曲などまずないでしょう。
これらを6人で演奏します。驚くことに6人ともがほとんど出ずっぱりです。ほぼ全曲を通して打楽器がドンジャカチンパカと鳴り渡る、これが珍しい。25曲の中で打楽器が完全にお休みの曲はわずか2曲だけ、中には弦楽器も管楽器もお休みで、ピアノと打楽器だけが声楽の伴奏を務める曲もあります。
そういうわけで、打楽器奏者としてこんなにやりがいのある楽しい曲は滅多にありません。伊那フィルには打楽器奏者はふだん2人しかいませんので、今回は各地の打楽器仲間に応援を頼んでいます。いずれも百戦錬磨の腕利き揃い。ステージにズラリと並んだ打楽器と多彩なリズム・音色をぜひお楽しみいただきたいと思います。
カルミナ・ブラーナ音楽ばなし
20140528
来月初めのコンサート、宣伝も兼ねて。。
「手づくりの音楽会」と称し、地元の公募合唱団と伊那フィルの合同企画が多くはこの時期に、ほぼ隔年で行われております。10回目を迎える今回の曲目は、カール・オルフ作曲の大作「カルミナ・ブラーナ」です。先日会場練習が行われ、地方紙にも記事がやや大きく載りました。大編成の管弦楽、2台のピアノ、合唱、児童合唱、3人の独唱者、そして舞踊を伴う大曲です。(普通は舞踊なしの演奏が多い)
この曲は、どなたにとっても、聴いて大変面白い曲だと思います。歌詞は中世ヨーロッパの修道院に伝わる、無名の修行僧たちの落書きみたいなものです。厳しい戒律に縛られた生活とうらはらに、春を愛し、酒におぼれ、男女の性愛をもあけっぴろげに賛美した歌詞がこれでもか、と綴られます。はっきり申してかなり下品なところもある詩なのですが、そこには人生の喜びを歌うエネルギーがむんむんと詰まっています。そして最初と最後には輪廻としてめぐる無慈悲な運命が登場し、世の厳しさをどんと思い知らせます。
近代ドイツの作曲家オルフがこの詩に曲をつけました。作曲年代は第二次大戦直前で比較的新しいのですが、書法は極めてシンプルで、原始的で、血が湧き起こるような激しいリズムが特徴です。内容は25の小曲からなり、冒頭の曲「おお、運命の女神よ」はTVCMなどでいやというほど用いられていますから、お聴きになれば「ああ、これか」と思われるでしょう。
私はずっと以前からこの曲のファンで、世の中にCDというものが登場し、30年ほど前、人生初めて購入したCDはムーティ指揮のこの曲でした。夢だった全曲演奏を地元でできることが今でも何だか信じられないような気がしています(吹奏楽アレンジなど、抜粋ではしばしば取り上げられますが)。初めての合唱合わせ練習で冒頭の音が轟然と響き渡ったとき、鳥肌が立ちましたな。
準備は着々と進んでおります。本番は6月8日(日)午後2時開演、伊那文化会館にて。あわせてベートーヴェンの交響曲第2番も演奏します。ぜひ多くの方にご来場いただきたいです。
カルミナ・ブラーナに使われるたくさんの、たくさんの打楽器については、次回で…
関連リンク: 第10回記念 手作りの演奏会 facebook
Zopf (松戸、パン)お店紹介
20140525
皆様お久しぶりです。5月はいろいろと忙しくバタバタしておりまして、しばらく更新できずにおりました。その間ご訪問下さった方、申し訳ありません!
少し前のことになりますが、以前から気になっていた業界の名店を訪れる機会がありました。街のパン屋さんの超繁盛店としてその名も天下にとどろく「Zopf(ツオップ)」さんです。いつも西から東京入りする私にとって、松戸市に行く機会(ついで)は全くありません。わざわざ行ってみましたぞ。
住宅街にあるお店の前には入店を待つ人たちの行列が。それもそのはず、驚くほど小さなお店です。構えはちっちゃな喫茶店みたいな感じ。そして店内は、コンビニなどよりはるかに狭く、エレベーター並みとまでは言いませんが、そのせいぜい3倍くらいか。(エレベーターにもいろいろあります)もちろん工場には広いスペースが取られています。
エレベーターは冗談ですが、じっさい客が10人も入れば身動きできなくなるような狭さで、一度に8人までと入場制限がなされています(行列はそのため)。15分ほど待って中に入ると、その狭いスペースに山のようなパン、パン、パン…。一品一品の数は多くはないですが、種類がすごい。数えていませんが、250種ほどあるんだとか。食パン、ハード、デニッシュ、おかずパンに甘いパン、ベーグル、サンドイッチ。
店内でパンを選んでいますと、ひっきりなしに「○○焼きあがりました!」「△▽焼きたてです!」と新アイテムが補充されていきます。もう本当に選びようがありません。たちまち一杯になるトレイは、レジですかさず預かって番号札をくれます。お客はみんな2、3千円くらい買っていくのでしょうね。選べる楽しみが、すごい。
私もトレイ一杯買い物をし、名品との評判高い「玉子サンド(dancyuにも載っていました)」を自分のお昼用に、あとは家へのお土産にしました。一応いろんなジャンルのものを少しずつ購入しましたが、食べてみるとどれも普通に、確実においしい、という感じ。目を見張るようなおいしさとか、奇をてらったりしたような極端な味のものはなく、しみじみしたおいしさだと思いました。
ちょっと行きにくい場所なのが残念です。こうした全国屈指のお店が近所にあるのは、なかなか羨ましいことですね。パン屋さんは、ハレのお店でなく日常のお店ですから。できることならば、ぜひとも通って全種類を「食破」してみたいもんだ。
関連リンク: 「パンラボ」より
空豆の季節食べもの
20140514
こんな大好物の記事を、これまで書いていなかったことに気がつきました。ご近所の方からたくさん頂戴したり、スーパーで大きな袋に入ったのを見つけて購入したり、今週は空豆をたくさん食べられてプチ幸せです。
季節ものですから、今を逃すと食べられないと思うと恐怖心を覚えて、店頭で見るたびについつい籠に入れてしまいます。当地では、東京のスーパーなどで見かけるより少し値段が高めのような…気のせいでしょうか。
大して工夫をしながら食べているわけではありません。莢に包まれた実をほじくり出し、塩ゆでして食べるだけです。飽きません。
莢ごとこんがり焼いて食べる、というのも以前はよく試しました。ふんわりした莢の中で実が蒸し焼き状態になり、ゆでるより味はいいと思います。ただ、熱々の莢から実を取り出すのが大変で、最近はあまりやりません。銀杏とかもそうですが、調理前に手をかけるのは苦にならないのですが、いざテーブルに座ってからあれこれ身をほじったりするのは面倒臭いのです。蟹もそうか。
天ぷらにしてもとってもおいしいですね。中華料理で空豆炒めがありますが、家庭で作るのはちょっともったいないと思ってしまいます。冷凍のムキ空豆なんかを使えばいいのでしょうが(在庫有ります)。その他に、家庭での空豆料理、何かないでしょうかね。おすすめがありましたらぜひご教授下さい!
ところで、私は空豆を食べるときに豆の皮をむきます。むかずにそのまま食べる方もいらっしゃるようですが、中身の柔らかさと皮の固さ(固いったってそんなに大したことはないですが)があまり合わないような気がします。
で、中身を食べた後で大量の皮が残りますが、これをどうにかして美味しく食えないかなと思うのですよ。貧乏性ですかね。空豆の皮はそりゃ、それだけを食べて特別美味しいものではないですが、何か方法はないかといつも首をひねります。炒めるとか素揚げにするとかきんぴらにするとか?でも皮が発生するのは食事が終わった後ですし、それからでは妻はそんなもの作ってくれませんしね。
千切りキャベツ食べもの
20140507
皆様、ゴールデンウィークはいかがでしたか?後半は5日こそ雨でしたが、おおむね天気に恵まれたと言っていいでしょう。それなりに人も動いたのかな。私は遠出もせず、ごろごろTVを見たり、会社に出てまとまった仕事をしたり、夜になると酒を飲んだり、まったく普段のままの連休でした。
さて少し前のことになりますが、4月には会社で新年度進発式というのをやっております。会議の後で取り扱いの食材を使って宴会をいたします。毎回いろいろとおいしいものが出てきますが、今年もっともおいしかったのは、何と千切りキャベツ!
当社でも以前からフレッシュのカット野菜を少しずつ扱っています。先月はちょっとしたチラシを作ってキャンペーンをしたりして、使ってみようというお客様も徐々に増えています。そんなこともあり、社内でカット野菜を実際に食べてみようよ、ということでした。
それがですね、当社の千切りキャベツ、おいしいんですよ。ちょうど春キャベツのおいしい時期でもありましたが、きめ細かくふわりとしており、甘く、へへえ!と思うようなものでした。実際、お酒のつまみになるくらいの感じ。
そこで我が家でも試そうと、千切りキャベツ1キロ注文し(午前中のご注文で、翌日お届けできます)家族で食べてみました。そのままで、また冷蔵庫にあるドレッシングを総動員してウマイウマイと山ほど食べましたぞ。私はトンカツ屋さんみたいに中濃ソースで食べたのが一番おいしかったなあ。
そうは言っても、3人家族に1キロはたっぷりです。2日間はそのまま各種調味料で食べ、3日目4日目には自家製フレンチドレッシングとクミンシード(これがポイント!)でマリネして食べました。これ、おいしいです。一度お試しください。
実に食べでがありましたね。でも全然飽きなかったので、翌週、追加でもう1キロ、注文してしまいました。