寒い日の豚汁食べもの
20190129
夜更かしして観たアジアカップ準決勝。事実上の決勝戦とも言われましたが、われらが日本代表、最強の呼び声高かったイランに3-0の完勝です。
大迫はやはり半端なかったし、冨安・吉田の守備陣もみごとにゴールを守り切りました。これまで精彩を欠いていた南野が、倒されながら相手の隙をついて立ち上がって走り、大迫につなぐ完璧なアシストを見せた先制点。痺れましたな。全員が輝いた、素晴らしい試合でした。ぜひあと一つ勝って、栄冠を手にしてほしいです。
さて昨日は雪の舞う寒い日でした。こんな日はあったかいものが食べたくなります。鍋もいいでしょうが、この夜は豚汁で一杯…
家では普段あんまり作らないので久し振りでしたが、実だくさんの豚汁は、いいもんですね。あったまります。日本酒にも!(これは、ワインってわけにはいかないな)
焼肉と並んで、野外料理や炊き出しの定番でもあります。高校PTAのとき、強歩大会で保護者が炊き出しに豚汁を作っていました。手間がかかるし、事業見直しで代りに梨をあげることにして2年ほどやりましたが、生徒からは豚汁を熱望する声が強く、私の後でまた復活したようです。
ずっと前に地元のお祭りで花火の係をやったとき、昼間の準備が終わって暗くなるのを待つ間、ベテランの方が作ってくれた豚汁で腹ごしらえをしました。
ずいぶん長い時間煮込んだので、肉も野菜もひと瓶丸ごと入れた七味もあらかた鍋の中に溶け、残った脂身だけが浮いているようなものでした。唐辛子たっぷりでちょっぴり辛いお汁の美味しさは、二十数年たった今でも思い出します。
あと一つ勝ったら日々雑記
20190125
テニス、サッカー、大相撲と、スポーツの熱かった昨日でしたな。。
中でもテニスの大坂なおみ。全米でのグランドスラム初優勝の興奮も冷めやらぬ中、全豪でもあれよあれよと勝ち進み、決勝進出を決めました。全米優勝は決してフロックではなく、実力だと証明しましたね。
世界ランキングも現時点で2位、優勝すれば1位(4大大会の半分を制することになれば当り前か)になるとの話です。若くて伸び盛りの選手だとは思っていましたが、これほど早く世界のトップクラスに躍進するとは改めて驚きました。
インタビューに答える様子が可愛いじゃないですか。ちょっぴり天然も入ったような受け答え、微笑ましい。日本のメディアにたどたどしい日本語で対応してくれるのも嬉しいです。何たって「おじいちゃん、お誕生日おめでとう!」ですもの。
明日いよいよ決勝、相手はサウスポーの強豪です。今日は左対策として左利きの男子選手を相手に練習を積んだとか。楽しみですね!
ところで、日清食品の広告動画に登場した大坂の肌の色が白っぽく修正されていて問題にされています。ホワイトウォッシュというんだそうな。何でわざわざこんなことしたんだろう。意味が分からない。彼女の褐色の肌、精悍で素敵です。日頃ポリコレにうんざりすることの多い私ですが、さすがにこれはないと思います。こうした二次元キャラを制作するとき、本人に見せて確認しないのでしょうかね。
父親はハイチ系アメリカ人の彼女、現在は日米の二重国籍を持っていますが、以前国籍やアイデンティティについて不躾な質問を受け「私は私」と答えています。当然だし、ナチュラルだと思います。大坂の肌の色を白くして「日本人っぽくする」つもりだったのかどうか知りませんが、贔屓の引き倒しみたいなことになりませんように。自然体で頑張ってほしいです。
「あと一つ」といえば、途中休場から復活してきた御嶽海。いきなり白鵬を破って度肝を抜きました。まだ足を引きずる様子も見え、怪我が悪化しないか心配で仕方がありません。あと一勝で勝ち越しですが、頼む、無理だけはしないでくれ~。(ここまで書きましたが、先ほど逸ノ城に勝ってついに勝ち越し!大したものだよ)
ニューイヤーコンサート音楽ばなし
20190120
お正月の音楽会といえば、ウィンナワルツを初めとするニューイヤーコンサート。中でもウィーンフィルによる元日の夜(現地では午前中)の中継は日本でも多くのファンが楽しみにしているものです。毎年そうそうたる指揮者が登場するのもいいですね。
ウィーンフィルの母体たる著名な国立歌劇場の他にも、軽い内容のオペレッタを専門に上演する「フォルクスオーパー」という歌劇場があります。そこのオーケストラは毎年のように正月の日本を訪れ、ニューイヤーコンサートを行っていますが、その招聘に大きな協賛をしているキユーピーさんにチケットをいただいて、長野での公演を聴いてきました。
オペレッタの序曲、ワルツポルカ、そして男女の歌い手やダンサーも加わって盛りだくさんの賑やかなプログラムを繰り広げました(写真参照、アンコールは雷鳴と稲妻、チャルダッシュの女王から二重唱、ラデツキー行進曲)。
ウィンナワルツの独特なリズムは、クラシックの中でもかなり特殊な歌い回しと言っていいと思います。単純な三拍子ではなく、2拍目が早く、3拍目が遅く。私たちが形だけ真似しようと思っても、なかなか様になりません。
これはウィーンっ子に伝わる一種の「伝統芸能」で、こうしたウィーンぶしは、ウィーンフィルよりフォルクスオーパーの方がむしろ得意だとも言われます。艶やかな音色とともに楽しみました。またアリアや二重唱で特にテノールのトーマス・ブロンデル氏が、美声と安定した歌唱を聴かせてなかなか良かったと思います。
そして面白かったのは、日本向けに作られた2曲。一つはキユーピーの代名詞ともいえる「三分クッキング」のテーマ(原曲はイェッセル作曲の「おもちゃの兵隊の行進曲」)を使った変奏曲。キユーピーの創業100周年を記念したとのことで、このオケのオーボエ奏者ベドナリク氏によるもの。
もう一つは、誰もが知っている正月の歌「一月一日」(と~しのは~じめのためし~とて~)をヨハン・シュトラウス風にアレンジしたもの。2曲とも上手に工夫され品良くできていて、興味深かったですね。たとえばハリウッドの作曲家が編曲したらどうなったかな、などと思いながら聴きました。
本当は撮影禁止ですが、アンコールが終わってステージからキラキラのテープが打ち上げられたところを撮ってしまいました。演奏は全部終わってるってことで、どうぞ御容赦を。
稀勢の里、引退日々雑記
20190116
これはもう、仕方がないですね。土俵を見ていても、まったく力が入らない。
今場所初めからの三日間、国技館の緊張感は異様なものがありました。いいところなく敗れがっくりとうなだれ、横綱の敗戦に座布団も飛ばない場内は、観客誰もが引退を予感した空気がTVからもありありと感じられ、正視しがたいものでした。昨日の取組後に発表があるのではないかと多くの人が思ったでしょうが、一晩明けて今日の発表となりました。
若い時から期待されながらここぞという場面で勝てず、長いことファンをやきもきさせてきました。ようやく遅咲きの横綱になったと思ったら、昇進後最初の場所で(優勝したものの)得意の左を故障し、これが力士生命の命取りに。
それ以来中途半端に出場しては負け続け、怪我も完治せず(今の彼の状態は、そういうこととは次元の違う話なのかもしれませんが)ずるずると負のスパイラルに入ってしまっていました。いったん横綱の地位に上り詰めてしまったら、勝てなくなればもう相撲を取ることは許されない。横綱での通算戦績は在位12場所、36勝36敗97休。悲運の人でありました。
今場所初日、稀勢の里の出端をくじいたのが、我らが御嶽海でした(日本の中心、上松町生まれ)。先場所千秋楽、優勝のかかった高安に土をつけたのも彼。まったく空気を読まない相撲ぶり、いかにも御嶽海らしいですね。もちろんこの状況だからといって、横綱相手に手加減しようなどと考える力士はいないでしょうが。
御嶽海は今場所絶好調。2横綱1大関に加え今日は先場所優勝したこれまた好調の貴景勝を破り、4連勝です。去る人がいれば昇る人もいる。彼もそろそろ本気になって、大関・横綱を獲りにいって欲しいものです。
鹿の肉やら熊の肉やら食べもの
20190114
ジビエブーム。有害鳥獣の駆除とグルメの一石二鳥策として、当地でも話題です。中でも鹿の肉はもっともポピュラーで、煮たり焼いたり、私たちが目にする機会も多いです。2012年2月に記事にしています。
妻の友達に、ご家族がハンティングをされる方がいらっしゃるのです。ときどき猟果のおすそ分けをいただくことがあり、下煮した鹿肉を何度か頂戴しました。
鹿肉はとにかく「固い!」イメージ。でも確かに固いことは固いのですが、それよりも噛みしめて味の出るようなしっかりした肉質でした。そのまま辛子をつけて食べたり、カレーに入れたりして楽しみました。
そうしましたら昨日、熊の肉をお分けしますというメール。これはちょっと珍しい。楽しみにして待っていましたら、じゃがいもや葱と一緒に煮たものをたくさんいただきました。肉じゃがならぬ、熊じゃがですな。
これが大変おいしかった。熊の肉は鹿よりずっと柔らかく、味わいはそうですね、まことに大雑把な比喩で申し訳ありませんが、牛と豚の間くらいの感じでしょうか。一口噛むと、じんわりと肉の旨味が口の中に広がります。
日頃私たちが食べている肉に比べてワイルドで食べにくいとか、そういうことはあまりないです。適度に脂身があって、それがなかなか良いのですよ。
煮るのに何か特別な仕込みをされるのかどうかわかりませんが、もし可能なら解体し肉になるところを見てみたいものですね。生半可な気持ちで猟についていくわけにもいきませんから、難しいでしょうけれど。
Mさん、ご馳走さまでした!
日本の中心はどこ日々雑記
20190110
日本の国土の中心はどこか?先日TV(噂の東京マガジン)でやっておりました。いくつもの自治体が独自の理由をつけて、我こそ日本の中心だと主張しているのだそうです。
番組では当社ご近所の辰野町をメインで取り上げていました。辰野町のサイトによると、北緯36度と東経138度が0分00秒で交差する同町大沢地籍の区有林内にある通称・ゼロポイントに「日本の地理的中心」の標柱を立てています。
緯度経度が0分00秒で交わる点は国内に40カ所ほどあり、その中でも辰野町のゼロポイントは「日本の地理的中心」である、と。40カ所の中でなぜ辰野なのかはよく分かりません。市川健夫氏の「信州学大全」が出典だとか。
長野県内だけでもいくつもの自治体が「我こそは中心」と名乗りを上げています。県外の熱心にPRしているところも合わせて代表的なものをご紹介すると、
◎佐久市…国土地理院によって計算された日本で海から最も遠い地点
◎松本市…本州の中心にある長野県、その真ん中に位置するまち松本市
◎小川村…TBSの「はなまるマーケット」により調査が行われ紹介された本州の重心地点
◎飯田市…緯度と経度のそれぞれについて日本の人口分布を二等分する緯度線と経度線との交差地点
◎上松町…200カイリ排他的経済水域と日本列島陸地とで作成した型を使用して釣り合いがとれることが確認された地点
◎群馬県渋川市…日本の北端の岬である北海道宗谷岬と南端である鹿児島県佐多岬を直線で結んだ中間点にある。また坂上田村麻呂が東征の際に立ち寄り、ここが日本の中心であると定めた「臍石」(へそいし)がある
◎兵庫県西脇町…大正時代に陸軍が東経135度、北緯35度にある西脇町を日本の中心と確認したことに由来
などなど。それぞれ独自の理屈があり一応筋は通っていそうで、誰もが納得する理由で一つに決めるのは難しいですかね。
私が無理やり決めるとすれば、まず漠然と「中心にある」と断定されても、納得しがたい。人口を持ち出すのもちょっと違うかな。時代の推移によって地理的中心が動いてしまうのは、うまくないです。上松町のが最も説得力があると思います。海も陸も日本ですから、その図形の重心にあたるところはまさしく中心といっていいのでは?
楽しく罪のない話です。日本の中心PR、おおいに競い合って街おこしにつなげていけばいいでしょう。
ロクム食べもの
20190107
今日は仕事始めという方も多かったでしょう。私も今日からブログを再開します。今年もよろしくお付き合いのほど…
我が家のお正月は、ひと通り家のことを終えたあと、みんなでお茶を飲みます。落花生、甘栗、干し柿。「マメでくりくり、かき集め」というやつですね。今年はそれに加えて、長男の海外土産「ロクム」を開封し一緒にいただきました。(11月に入手したのですが、お正月に食べようと思ってとっておいたもの)
ロクムはトルコのお菓子で、別名ターキッシュ・デライトといいます。アーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルなどナッツ類を埋め込んだ飴の一種ですね。飴は見た目よりも柔らかく、でもグミよりは固いくらいで、少し弾力も感じます。歯に貼りつくようなことは全然なくて、食べやすいものです。
買ってきたものは写真の通り何種類かの味がありましたが、左端の紫色の飴がローズ味で、定番だとのこと。これがやはり私には一番おいしかったかな。
17年2月に本欄でロクムのことを少し書いたことがあります。子供の頃読んだ「ナルニア国ものがたり」の第1作、「ライオンと魔女」の冒頭に登場するのです。
恐ろしい白い魔女が主人公の一人エドマンド少年を誘惑するためにロクムを食べさせます。実は魔法のロクム、エドマンドはその美味しさにたちまち魅了され、一箱全部を食べてしまう頃にはすっかり魔女の手中にはまってしまうのです。ああ恐ろしい。
瀬田貞二氏の訳では、年少の読者の事を考慮して「プリン」としたが、実は「ターキッシュ・デライト」だ、と訳者あとがきにありました。それがどんなものかずっとあれこれ想像していたのです。数年前に映画化されたので子供と観に行きましたが、何だか白いふわふわしたようなものに見えました。今回食べたものは切って断面を見せていますが、切る前、長く伸ばした飴の表面を見せればあんな感じだったのかな。出来立てはもっと柔らかいのでしょうか。
「迷探偵スベントンのセムラ」に続いて、子供の頃の三大謎菓子のうち二つを実体験できました。残るはドリトル先生に登場する「アブラミのお菓子」こと「スェット・プディング」です。国際化の時代、そのうちに邂逅できるのを楽しみに待つとしましょう。(どなたか英国へ行かれる機会がありましたら、お土産歓迎します)