次々に開くシャッター (1)しごと
20180726
駒ヶ根の中心商店街に住む私は、店じまいしてシャッターを下ろしたままの店舗が街を歩くたびに少しずつ増えてきているのを寂しく見ています。商工会議所役員としても、この嫌な流れを何とか変えたいという気持ちでいるのはもちろんのこと。
ところが最近になって、空き店舗がリニューアルして新たなお店やオフィスになる例が続出しているのですよ。先日のある会で駒ヶ根の杉本市長が言うには、この一年ほどで、シャッターを閉めていた店舗が新たな店として15軒もオープンしたんですと。これは凄いことですよ。
15軒もあったとは知りませんでしたが、明らかにシャッターはオープンしています。飲食店がやはり多いですね。それから、いわゆる「お店」ではないですが、街のコミュニケーションスポット的なスペースもいくつもできています。
きっかけとなったのは、昨年3月に駅前にできた「テレワークオフィスKoto」、そして国際協力事業団の外郭団体である、青年海外協力協会(JOCA)が本部ごと引っ越してきたこと。この二つが、駒ヶ根の市街地活性化を勢いづけたといっていいでしょう。
テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。勤務先以外のオフィススペースでネットやパソコンなどを利用した仕事ができるように、サテライトオフィスと呼ばれる拠点を整備したのです。
先日、総務省が全国7か所のサテライトオフィスを結んだウェブ会議を開き、駒ヶ根には副大臣が訪れました。駒ヶ根は事業実績が高い成功例に数えられているそうですよ。Kotoには子育て中の女性ら140人が登録し、企業が発注するデータ入力や音声書き起こし、ウェブサイト作成などの仕事に従事しています。
サテライトオフィスを作ったはいいが利用者が少ないところもある中、駒ヶ根は仕事の需要が先行しオフィスを作ったのだと、市長はとても嬉しそうにしていました。