雪辱日々雑記
20180214
平昌五輪。日本勢にも嬉しいメダルが届きました。
12日夜は女子のジャンプと1500mが重なり、さらに男子モーグルで私は全くノーチェックだった原大智が銅メダルと、チャンネルを変えながら番組を見るのも忙しい状況でした。その中で、さらに高梨沙羅と髙木美帆がそれぞれ銅と銀に輝きました。
高梨沙羅は前回ソチの五輪では絶対的金メダル候補として期待されながら、信じられないような風に翻弄され4位に沈みました。TV観戦していた私、「こんな小便臭い小娘に期待した俺がバカだった!」と家族の前で嘆き、ひどいことを言うもんじゃないと子供にたしなめられたものですよ。W杯女子最多勝の通算54勝目を前にずっと足踏みが続き、どうしたことかと不思議に思っていました。
髙木美帆は前々回バンクーバー五輪で、日本選手歴代最年少で出場し大きな注目を集めました。しかしその後なかなか伸びず、ソチでは代表から外れるという苦い思いをしています。本人が「一生懸命頑張ることに抵抗を感じる自分がいた。なんだかんだで(ワールドカップなど)3年間は代表に選ばれ、『どうにかなる』みたいなところがあった」と、スケートへの姿勢に真剣さが欠けていたことを認めています。
その二人が、今回相次いでメダルを獲得しました。高梨は平昌ジャンプ台の悪状況にも負けず現在の自分の力を出し切り、堂々の銅メダル。髙木は後半型の粘りの滑りを見せてくれました。最後のバックストレートで同走者を追い抜いた加速の凄み、鳥肌ものでした。優勝まであと0.2秒のまことに惜しい、悔しい銀でしたが、まだ1000mもパシュートもありますから、さらにメダルを目指して頑張ってもらいたいです。
二人とも前回ソチの雪辱を見事に果たしたわけですが、小さい頃「雪辱」なる熟語を見て変なことばだなと思っていました。なぜ「雪」の字が使われているのか。
これは「辱(はじ)を雪(すす)ぐ」という意味です。雪の字は白く清めることと結びついているのでしょうなあ。ただし、洗い物などの「すすぐ」には濯ぐ、漱ぐの漢字を使い、雪の字は使わないようです。
なお「雪辱を晴らす」というのは誤用で、もともと雪の字が晴らす意味を持っていますので、「雪辱を果たす」あるいは「雪辱する」が正しい。「屈辱を晴らす」ならOK、だそうですよ、念のため。