「おいしいことなど徒然と」

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着物のマーケティング日々雑記

20180112

私たちが着物を身につけた人をふだん目にする機会は、冠婚葬祭(成人式含む)、旅館や和食店で働く人たち、夏の浴衣や甚平、作務衣。他にはなかなかありません。


リンク先にちょっと長いレポート「着物の復活は本物か」があります。それによると着物の市場規模は、1980年には一兆8000億円だったものが2014年には3000億円と、1/6に減少しています。


そもそも昔は磯野波平さんフネさんのように、日常生活で普通に着物を着ていた(私の祖母も終生着物でした)わけです。生活スタイルが洋装中心となり、着物の需要が減ったときに、業界はどういう対応を取ったのでしょうか。以下、リンク先から引用します。


…業界は販売数量の下落分をカバーするために、晴れ着や付加価値の高い製品に偏って開発し製品単価を上げる戦略をとった。そのため、最初に日常生活で着用する街着としてのカジュアルな着物が姿を消し、市場にはフォーマルな着物(晴れ着)ばかりが増えていった。また販売員は、高価格の製品を販売するためのセールステクニックとして、「一生ものです」「年間通じて着られます」と説明したが、このことは、着物の流行を否定し、本来着物の持っていた豊かな季節感の表現を否定することにもつながった。その結果、売場に並ぶ柄には無難な古典柄が増え、自由でエキサイティングな表現の着物が減って着物売場はつまらなくなって客が寄り付かなくなり売場効率がさらに低下した。…


なるほどなあ、と思います。普段の楽しみとしてファッショナブルな着物を提案できれば、若い人も日頃のおしゃれに着物を選ぶ場面も出てくるでしょう。若い世代の着物業者たちもこれに取り組み始め、ごく最近では僅かながら消費も上向いてきたとのこと。私だって夏祭りには浴衣で歩くこともありますよ。なかなか気持ちがいいです。


あわせて外国人への販売も大いに期待できますよね。クールジャパン、和ブームに乗って和装を楽しむ外国人が増えてほしいです。


2015年、ボストン美術館がモネの名画「ラ・ジャポネーズ」の前で着物を着て写真を撮ろう、というイベントを仕掛けたところ、民族蔑視だとして中止に追い込まれたことがありました。欧米人がアジア人の真似をすることにいちゃもんをつけたポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)です。私らこんなことで蔑視されてるなんて夢想もしませんよ、これは明らかに行き過ぎというもの。最近のポリコレ流行りには、少々辟易ですね。


ファッション音痴の私も少しばかり考えてみた話題でした。

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