ヌーハラ食べもの
20161123
ヌーハラ。流行語大賞の候補には入っていませんが、最近時々目にする、気になる単語です。字面を見ても意味がわかりにくいですし。ハラはハラスメントだろうとは想像がつきますが、「ヌー」とは何ぞや。ヌード?裸のこと、セクハラの一種か何かですか?
これはですね…日本人にはラーメンや蕎麦を盛大に音をたててすする人が多いでしょう。外国人にはその音がたまらなく下品で苦痛に感じられる(らしい)。外国人同席の飲食店などでそのような音を立てることは、一種の暴力的な押し付け、ハラスメントにあたる、と一部で言われている(らしい)のです。すなわちヌードル・ハラスメント、略してヌーハラというわけです。
麺をすする音(行為)が多くの外国人にとって奇異に感じられることは確かなようですね。これからどんどん外国人観光客を呼び込もうとする日本では、彼らの前でデカい音で麺をすするのを控えよう、なんてことを言う人もいるのだとか。
ネット上では「麺類はすすった方がおいしく食べられる。すするのは日本人の知恵。日本独自の食文化を海外に合わせる必要などない、外国にいるならいざ知らず、日本で食事をするのになぜそんなことを気にしなくてはならないのだ」という意見が多いようです。
それはまあ、その通りですわな。インドやネパールに行って現地の人たちが手でカレーを食べているのを、不快だから俺の目の前ではやめてくれなんて言っても、文句をつける方が無茶でしょう。異なる習慣を受け入れる寛容さの有無が問われましょうぞ。
白状しますが私、うまく麺をすすることができません。無理に試みても、まったく嫌になるくらいヘタクソです。息を吸い込むときに、麺が肺に入りゃしないかビクビクします。汁が飛ぶのも怖いし、熱いラーメンが凄いスピードで口の中に飛び込んでくるのも(そんなに猫舌ではないのですが)警戒してしまいます。
ですから他人様の隣で麺類を食べるときは、正直なところいささか気恥しい思いが、いつもしているのです。女の人とかがズズズズーと豪快にラーメンを食べるところに居合わせると、うらやましいというか、劣等感にさいなまれるというか、ちょっぴり居心地が悪いですね。そうすると私は、別の意味でヌーハラの被害者になっているのでしょうか?
実は4年前の記事でも同じ写真を使いました。長澤まさみ、貫禄ついてきましたね。