校歌その後音楽ばなし
20160316
15.2.16の記事で、伊那フィルが伊那市内の小中学校校歌のCDを製作中である旨書きました。三回に分けて行ったレコーディングが先月終了し、完成したCDを各学校にプレゼントしました。一年以上かけて取り組んだプロジェクトが無事終わりました。
録音のための演奏というのは、一回限りのコンサートとはまた違った難しさがあります。繰り返し再生されるものですから、基本的にミスは許されません。(コンサートでミスが許されるというものでもありませんが…音楽や演奏会場の雰囲気が高揚していく中で「攻め」に出て、結果的にミスをしても音楽の流れや勢いからみてそれほどのダメージと感じられないことは、しばしばあります)
録音したすべての校歌を聴き直してみると、中には「もっとこうしたかったなあ…」という箇所もないわけではないですが、欲を言えばきりがありません。それなりの完成度ではあると思いますし、各学校の現場で使用に堪えうるものには、なったかな?録音もとても上手に(実力以上に)採れていました。業者さんどうもありがとう!
プロジェクトの締めくくりとして今月初め、各学校の生徒さんたちに集まってもらって歌とオケとの合同コンサートを開催しました。カラオケ状態で録音するのと違って、歌と一緒になると感じが全然違い、すごくいいですね。年度末で忙しいだろうと思いましたが、12校が参加してくれました。
中でもわずか3名での参加となった長谷中学校(山間の小規模校です)、マイクもいらない大きな声で一所懸命歌ってくれて、素晴らしかった。似たような歌を次から次へと振るのはよほど気をつけないと、どの曲もみな同じテンポになってしまい、実は非常に難しいことだなとわかりました。
(全然別の話ですが、もし可能ならば個人的にはぜひとも、わが母校である高校の校歌を同じように録音したいものだと思っています。今使われている吹奏楽部による録音の編曲は生徒によるものだと思いますが、演奏云々ではなく、和声があちこち不自然でずっと気になっているのです。私の在学中、それまで使っていた楽譜を自分の編曲に直したのですが、それからもう随分たちますからね…)
ぜひこのCDを多くの機会に使っていただけますように。
関連リンク: 伊那フィル生演奏で小中学生が歌う (伊那谷ねっと)