2016年問題日々雑記
20160113
ここ数日、「2016年問題」がTVなどでさかんに取り上げられています。名だたるコンサート会場が改修工事や閉鎖などで次々と使えなくなり、コンサートライブやイベントが開催できなくなっているというのです。
新宿厚生年金会館、青山劇場、津田ホール、五反田ゆうぽうと、日本青年館、渋谷公会堂などが昨年までに閉鎖または一時クローズ。明けて今年以降は、横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナ、日比谷公会堂、サントリーホール、神奈川県民ホール、などなど。
私も足を運んだことのあるような(中にはかつて出演したこともある)著名で大規模な会場が、次から次へと使えなくなってしまいます。横浜やさいたまのアリーナなど、半年程度のクローズで済むところもあるようですが。リンク先の記事に詳しい状況が書かれています。
理由としては、東京五輪に向けてさまざまな改修工事を行いたい、というのが一つ。東日本大震災を受け、それなりの基準をクリアした耐震強度をつけたい、というのが一つ。しかし建て直しや改修をする費用が捻出できずに、泣く泣く閉館するホールも少なくないようです。
影響は大きいです。CDが売れなくなっている現在、収入源を大規模なライブコンサートに頼る傾向が大きいと聞きます。また、サントリーホールなどすぐれたコンセプトで他にないポジションを確立しているようなところは、代りがききません。年間150回ものクラシックバレエ公演を催してきた五反田ゆうぽうとの閉館はバレエ団にとってあまりにも大きく、また規模は小さかったものの独特の空間を持つ青山円形劇場のクローズは、返す返すも残念でした。
仕方がないのかもしれませんが、こうしたことが「一斉に起こる」のは、何とかできなかったのかと思いますね。もっとも地方にいる私たちとしては、コンサートイベントの首都圏一極集中に一石を投じるきっかけになるかもと、淡い淡い期待を投げかけたい気持ちもあります。すべてが東京偏重の現状は、あまりにもひどすぎます。民度が違うみたいな言い方をされるのも腹が立ちます。
この機会に地方でも優れた公演が数多く行われ、客席が埋まるようになれば、空気がだんだん変わってくるのでは、とも思うのですが。