「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

春画展読んだり見たり

20151202



11月は東京に行く機会が多く、ちょっと空いた時間に、いまとっても話題の展覧会を覗いてきましたぞ。。

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(東京新聞)男女の性の営みを描き、江戸時代に流行した「春画(しゅんが)」に熱い視線が注がれている。東京都内の美術館で九月に始まった国内初となる本格的な春画展には、主催者側の予想を超えるペースで観客が来場。男性ばかりでなく、女性の来場者も目立つ。明治時代以降、日陰者扱いされてきた春画も、百数十年の時を経て復権しようとしている!?

 東京・目白台の静かな住宅街にある民間美術館「永青文庫」。旧熊本藩主・細川家の文化財を展示し、年間来場者が二万人ほどの小さな施設に異変が起きている。九月十九日に始まった春画展は当初約三カ月の会期で八万人の来場を見込んだが、最大五十分待ちの行列ができるほどにぎわい、来場者は二カ月余で十四万人に達した。
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浮世絵の春画が世界に誇る美術品であることは、もちろん評価が確立しています。しかしながら私たちがその傑作群を直接観ることは、非常に困難でした。数年前、ロンドンの大英博物館で大規模な春画展が開かれ大きな反響を呼んだものの、日本国内ではスポンサーがつかず会場を提供してくれる人もおらず、開催は無理だと言われていたのです。最後には細川護熙元首相が理事長をつとめる永青文庫が、開催を引き受けたとのこと。


会場は、超、とまではいわないまでも、ほぼ満員の盛況でした。男女比およそ半々。平日昼間ということで若い人は少なく、高齢の方がやや多かったですね。18歳未満は入場禁止。


歌麿、北斎、国貞、春信、雪鼎、狩野派らの肉筆や版画、ホンモノがずらり。行ってみて気がつきましたが、春画というのはその性質上、巻物や小冊子の形になっているものが多く(屋敷の中に堂々と掲げられるようなものではないもの)所蔵品の一部分しか一度に展示できません。だから期間中に少しずつ入れ替えをするのですな。


私のような野次馬的鑑賞者にとって、見どころは何と言ってもデフォルメされた局部の細密な描写です。すごいねえ。様々なシチュエーションやポーズの面白さ。人物の表情は浮世絵ですから皆ああいう風で、そのへんが現代の私たちには直球で欲情を攻めてこない、絶妙さなのでしょうか。そしていくつかの作品のきわめて美しい色彩や質感には、強く心惹かれるものがありました。


意外なことに、女性の乳房を描いたものはほとんどゼロ。江戸時代の人は、胸にエロスを感じなかったんでしょうか?中には幽霊との交合を描いたものなどもありました。(タコと女性のからみを描いた有名な北斎の画は、このときは冊子の別のページが開かれていて、観られず)


このような分野に一流の絵師が技術の粋を凝らした贅沢さを、楽しみました。展覧会は12月23日までです。

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