「おいしいことなど徒然と」

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鼻歌交じりに命がけ日々雑記

20130716



先週末、PTAの北信越大会に参加するため、新潟市へ行ってきました。


長野県と新潟県はお隣の県ですが、駒ヶ根から新潟市までは両県をほぼ縦断し、片道300㌔以上の遠路です。普段行く用事はなかなかなく、私もこれまで一度しか訪れたことがありません。


大会は二日間にわたって行われ、1日目はセレモニーと分科会(各校の事例発表など)、2日目には記念講演として、東京藝術大学学長の宮田亮平さんによる、たいへん面白く興味深い講演がありました。


宮田さんは地元新潟の佐渡出身、金属工芸を専門とし、イルカをモチーフとした数々の作品で知られます。以前NHKで爆笑問題が藝大に乗り込んだ「ニッポンの教養スペシャル」という番組に登場したのを観ましたが、きわめてフレンドリーに学生の中に溶け込んでいた様子が印象に残っています。


講演ではいきなり2階客席から登場する奇手に出て、会場を驚かせました。その後もステージ上にとどまることなく客席を歩き回りながら(たぶん…2階席だったので1階客席の様子はわからず)参加者との距離を縮めて自由闊達な話を聞かせました。


とてもポジティブな人だと思いました。藝大を出ても自分の作品制作で食べていける人は一部でしょう。だからこそ、お高いゲイジュツ品を作っていればいいのではなく、お金の稼げる芸術の制作を大学では学生たちに示唆しなければなりません。しかしそこが決して卑近にならず、むしろ感嘆をも呼ぶような豊富なアイデアが湧き出てくるところが凄い。


卒業式で、ここ何年か書道パフォーマンスを見せているそうですが、心底楽しんで、それがまた学生たちに勇気を与えていることがわかります。失敗談もありましたが、いかにしてそれをリカバリーしたか、ここで記すことは憚られますが、傑作でした。


「鼻歌交じりに命がけ」というのがモットーだそうです。失敗したっていい、そこから新たな発見があり、次なる成功へとつながる…というのは様々な場所で何百回も聞くことですが、それを悲壮感なく「鼻歌交じり」でやってのける前向きさが、とても魅力的な方でした。


PTA大会の講演のときよく思うことですが、親である私たちだけでなく、子供たちに聞かせてやりたいと思います。この話を聞いて美術を志す人がさらに増えるかも知れません。でもそのために、現在でも20倍を越すと聞く藝大美術科の競争倍率が、余計に高くなってしまうかも。


新津駅にある、鉄道を題材にした陶板作品の話題が出たので、帰りにちょっとだけ回り道をして新津に寄ってみました。うん、本物はすごい(辛子レンコンと呼ばれたそうな)。講演を聴いた人が千何百人いたか知りませんが、すぐ新津まで行って現物を拝んだ物好きは、あまりいなかったのでは?

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