「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

銃社会の行方日々雑記

20121223



昨日は夜中に降った雪の上に、朝から雨がたっぷり。水を含んだずっしりした雪の始末が大変でした。


米国・コネティカット州の小学校で、児童ら26人が死亡する悲惨な銃乱射事件が起こりました。20歳の犯人は自宅で母親を射殺、自らも犯行後に自殺と、被害者遺族にとってはまったく怒りのやり場もない事件となりました。


米国では、ホームセンターでも銃を購入することができる(そりゃまあ、若干の審査くらいはあるんでしょうけど)ことで知られています。こうした惨事が起こるたびに、銃規制をどうするかの論議が巻き起こりますが、一向に規制が進む様子はありません。


背後には、ご存知全米ライフル協会(NRA)の存在が。圧力団体として、政府、軍需関係、与野党問わず保守派の議員たちに大きな力を持っている組織です。かつてはスペクタクル史劇のヒーロー、ベン・ハーこと故チャールトン・ヘストンが会長をつとめていました。


NRAが今回の事件を受けて何を言い出すかと思ったら…再発防止策として「すべての学校に銃で武装した警備員を配備せよ」「銃を持つ悪人を止められるのは、銃を持つ善人だけだ」と、まことに唯我独尊的な記者会見を行なって大顰蹙を買っています。


かつて「ボウリング・フォー・コロンバイン」という映画が大きな話題になりました。熱血反逆の監督マイケル・ムーアによるドキュメンタリー。99年に起こったコロンバイン高校での生徒による乱射事件を扱ったもので、アカデミー賞も受賞しています。ムーアは銃社会に強烈な皮肉と抗議を浴びせ、NRA会長のヘストン宅までアポなしで押しかけ突撃取材をしています。(まだ見ていない方には一見をおすすめします。重い題材を扱っているのに、エンタテインメントとしても成立しているのは驚きです。字幕よりも日本語吹替がいいと思う)


この映画でへえと思うのは、実はアメリカ以上に銃が一般に普及しているカナダでは、銃による犯罪発生率がとても低いこと。カナダの住民たちは家のドアに鍵をかけないそうです。(ムーアは住宅の扉を手当たりしだいにノックするが、ほとんど鍵はかかっていない)この違いは何によるものか?


そこには先住民インディアンや奴隷として扱ってきた黒人たちの復讐を潜在的に恐れているアメリカ白人のメンタリティがあるのではないか。国民性にそもそも根深いものがあり、また自分の家や家族は自分で守るという意識が過剰に発揮されていて、それを是認する声もまた高い、ということなのでしょうね。ハロウィンで仮装して隣家を訪れた日本の留学生が、強盗と間違われて射殺された事件も記憶に新しいところです。


世界の警察を自任するアメリカが、自国でこれほどの犠牲を出していながら銃規制に無頓着であるのは、不思議かつ理不尽なことです。オバマ大統領は今回の事件を機に、今度こそ銃規制に着手しようとしているそうですが、今更「刀狩り」を行なうのも、半端でなく大変なことだろうと思います。


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