「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

麻績の本陣日々雑記

20120820



週末、大叔父さんの法事で、麻績(おみ)村を初めて訪れる機会がありました。麻績は善光寺街道にあって古くは宿場町として栄え、今もその雰囲気を静かにたたえている街です。


大叔父は私の祖父の末弟で、麻績村のU家へ婿養子に入りました。U家はこの地で15世紀から続く大変な旧家です。長らく本陣として高貴な人の宿舎をつとめました。今も江戸時代の建物がそのまま(完全ではありませんが)残っています。天保元年(1830年)のものだそうです。


この裏には「信濃三十三番札所」の第二番札所、宗善寺がありました。明治初期の廃仏毀釈で廃寺になり、それ以降U家が本尊を預かり護持してきました。今は少し離れた新しいお堂に置かれています。


本陣ですから当然、宿としての業務が主であるわけですが、U家はその他にも「他門不二 玄妙丹」という薬を製造販売したり、今の運輸業や旅行業に当たる「講」を営んだりと、幅広く活動したそうです。当時の看板が麻績村の「聖(ひじり)博物館」にいくつも残っています。意匠が今でもとても鮮やかです。


聖博物館を入ると、数百体の木彫りの羅漢像が出迎えてくれます。これは13代目の当主が自ら彫ったもので、形相はなかなかごつくできていますが、一方でどこかユーモラスな印象もあります。これは自宅にあるものも含めると一千体以上あるそうです。


U家15代目に当たる大叔父は、本陣U家と麻績村の歴史を調べることをライフワークとしました。古文書の解読は大変な作業だったようですが、集大成として一冊の本を物しました。もちろん我が家にもあります。頂戴したときに父が非常に感銘を受けていたことを思い出しますが、私は罰当たりにも、まだ読んだことがありません。


親類を通して歴史に触れる機会をいただいた週末でした。大叔父の本は専門的な大作で簡単に読めるようなものではありませんが、折を見て手にしてみたいと思います。


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