リニア、ルート決定日々雑記
20110528
季節はずれの台風に乗じて、昨日は梅雨入りだとか。島田娘の上に、この間うっすら雪が積もったばっかりなのにね。日本の気候も、春秋がなくて夏と冬が交互に現れる、みたいになっていくのでしょうか。
さて、リニア新幹線のルートが、Cルート(南アルプスをトンネルで貫く直線コース)に正式決定しました。
ここへ来るまでには、地元では散々揉めました。Bルート(諏訪から伊那谷縦断コース)を強硬に主張する諏訪や伊那。Cルートを推進する飯田下伊那。駒ヶ根は地理的にちょうどその中間に位置し、BとCの間にあってなかなか旗幟を鮮明にすることができませんでした。
リニアの建設主体が国からJR東海になり、その最大の目的が地域振興ではなく「大都市間の大量輸送」になったとき、流れは大きく変りました。その時点で実質的に、ルート選定はおおむね決着がついていたと見ていいでしょう。
飯田下伊那から東京への移動時間の短縮は、地元の悲願であると思います。駒ヶ根からでも高速バスで新宿まで3時間半かかり、私も日帰り出張などでバスで往復するときは、帰宅するとへとへとになりますからね。ましてや飯田の皆さんは。(電車ではさらに時間がかかります…飯田線に入ってからがもう、遅くて遅くて)
まだ駅舎の位置や地元負担について課題は残っていますが、ともかく決まった以上は、どんどん工事を進め早期の開業に向けて動いていってほしいもの。地域にもたらす影響は莫大なものでしょう。
もちろんプラスの影響だけとは限りません。地元の人が外へ出て行く窓口と、外の人を呼び込む窓口、両方が充実して初めて経済効果となりえます。過去にこうした交通の整備によって、ストロー効果などで没落した地元商業は枚挙にいとまがありませんから、時間をかけて地域振興の仕掛けを作っていきたい。宿泊業にも大きな工夫が必要です。
東京-名古屋間は2027年開業予定だそうですから、16年後か。そう遠い先のことではありませんよね。待ち遠しいです。