大統領の乱心日々雑記
20241205
夜、寝てから始まったクーデター。朝起きたらもう終わっていたという。誰もが唖然とした6時間の出来事。どういうことでしょう。
韓国の尹錫悦大統領。2022年の大統領選挙では大接戦の末にごく僅かの差で当選したものの、強権的な政治姿勢が反感を買い家族のスキャンダルもあり、野党はもとより支持層である保守派からもだんだん支持を失っていました。今年4月の総選挙で与党が大敗したため、多数派となった野党によって手足を縛られ、提出する法案は通らず人事はことごとく否決され、レームダック状態とも言われます。
この状況を一挙に打破しようと企てたのがこのたびの「非常戒厳」だったようなのですが、まったく支持を集められずにたちまち腰砕けとなりました。今は与党からも見放されつつあり、大統領の職を剥奪されるのが確実な情勢となってしまいました。
尹大統領、いったい、どこに勝ち目があると思ったのでしょうか?素人の私だって上手くいくわけがないと想像しますよ。誰かにそそのかされて冷静さを失ってしまったのか、殿のご乱心には韓国のみならず世界中の人々が首をひねっているようです。なぜ彼は、こんなことをしでかしたのか?
世論を押し切って日韓関係改善を進めてきた尹大統領には、日本では皆が期待したでしょう。岸田首相と東京銀座の洋食屋「煉瓦亭」で会談した場に居合わせた話は、昨年3月の本欄で書きました。
政権が代われば、外交の継続性など堂々と無視されてしまうお国です。このときの本欄の記事は日韓関係改善に期待する一節で締めくくりましたが、これでまた元の木阿弥、国を挙げての反日へと逆戻りしてしまうのだったら、まったく残念至極なことですねえ。
関連リンク: BBCによる解説