琴櫻、復活日々雑記
20240523
久しぶりの更新です。大相撲夏場所、上位陣が相次いで休場し大混戦になっていますが、12日目を終わって4人が3敗で並んでいます。注目しているのは、今場所から祖父の名を継いだ大関、琴櫻です。このしこ名を目にして、懐かしい気持ちでいっぱいです。
先代の琴櫻が活躍したのは私がまだ小学生の頃。ファンだったのです。猛牛と呼ばれたいかつい顔と独特の大きなお腹の印象が強い。強烈なぶちかましからの押し相撲がスタイルでした。
大関在位32場所にわたりましたが、怪我などもあって、本場所に弱い稽古場の横綱とか「うば桜」とか、弱い大関の代表格みたいに言われていました。リンク先の記事によれば「その低迷ぶりがどんなに惨憺たるものだったか。44年夏場所から47年秋場所までの21場所のうち、途中休場が3場所、8勝7敗が3場所、9勝6敗が7場所と、半分以上の13場所も占めていた」
そんな彼に何が起こったのか、突然の狂い咲きを見せます。まったく注目されていなかった47年九州場所で14勝1敗の優勝、綱取りのかかった翌年初場所でも14勝1敗で連続優勝し、みごとに横綱昇進を果たしました。32歳2カ月の遅咲きでした。応援していた私、狂喜しましたとも。九州場所14日目、横綱北の富士を左のど輪、右おっつけから押し倒した強烈な破壊力が思い出されます。(youtubeで見られます)
年齢のこともあり横綱在位は短かったですが、親方になってからは自ら全国各地を巡って積極的なスカウティングを行ったり、弟子たちへの厳しくも愛情のこもった情熱的な指導で、数多くの上位力士を輩出して名伯楽ぶりを発揮しました。
先代琴櫻の娘婿が、元大関琴の若の佐渡ヶ嶽親方。その息子が今の琴櫻です。顔はもちろん、体つき(お腹)も先代に似てますね。着実に力をつけて先場所から大関になりましたが、もう一つ安定感に欠ける印象があります。もっともっと強くなって祖父を超える横綱になってもらいたい。まず今場所、あと3日間が楽しみです。
関連リンク: 名力士たちの『開眼』(ベースボールマガジン)