ゴジラ、オスカー受賞日々雑記
20240314
先日発表されたアカデミー賞。「ゴジラ-1.0」が視覚効果賞を受賞、おめでとうございます。「君たちはどう生きるか」はどういうアニメなのか未だによくわからんので、本欄ではパス。
公開時に東京の映画館で観ております。ゴジラの恐怖を人情噺にしてみせるとは、こういうやり方もあったのだなと発見でした。政府の対応や各界のアウトローたちの活躍をひたすらドライに描いた「シン・ゴジラ」とはまことに対照的で、それぞれの面白さがありました。
「-1.0」に登場する重巡洋艦「高雄」はかつてプラモで親しんだ軍艦ですし、戦闘機「震電」はその極めてユニークなルックス(プロペラが機体の後部についている)が強く印象に残っており、飛ぶところを見せてくれたのは大変嬉しかった。震電は完成が終戦直前だったため、実際は試験飛行をしただけに終わっています。
ロケに使われ評判になった岡谷の旧市庁舎は、レイクウォークやカノラホールのすぐ近くにあるのでしょっちゅう前を通ります。同じく昨年のヒット映画「怪物」も諏訪でのロケで話題になりました。こういうのは地元は嬉しいですよね。
駒ヶ根市街で撮影された映画はそうないだろうと思いますが、私が大学生になって間もない頃に公開された映画「日本フィル物語-炎の第5楽章」は駒ヶ根が舞台でした(だからこそ観に行った)。ロケが駒ヶ根で行われたシーンは実は少なかったものの、主人公たちを乗せた車が我が家の前を通る場面が一瞬あって、映画館で人知れず狂喜しました。
視覚効果賞というのはあまり注目したことがありませんが、ハリウッドの巨大資本でつくられた映画がもっぱら受賞しており、スターウォーズ、E.T.、ジュラシックパーク、タイタニック、アバターなど、いかにもカネをかけたものばかり。「-1.0」はそれらに比べてはるかに低予算で、創意工夫でこれだけのものを作った、と驚きをもって迎えられました。欣快至極なり。
終戦間もない銀座の街を破壊する描写や大波の描き方が凄いと評判になりました。いまTVなどで映像を見ると確かにリアルで、出来栄えは素晴らしいと思えます。映画を観たときは、そこまで気が付かなかった。ということはやはり自然で良くできていたということでしょうか。一般人の私たちは、そういうとこだけ取り出して観るわけじゃないですからね。
ハリウッドも最近はポリコレ旋風が吹き荒れ、何だかおかしなことになりつつあると聞きますが、そんな中でも部門賞とはいえ日本映画が2本も受賞したというのは、嬉しいものです。