プラントベース食品しごと
20221029
食用油脂大手、ADEKAさんの特約店会議に出席してきました。毎年この時期に東京で行われます。
会社方針発表や講演が行われますが、今年のテーマはプラントベースフード「デリプランツ」について。植物由来の乳製品代替品を、将来に向けての最重要課題として取り組んでいるお話です。
大豆を原料とする「代替肉」は何年も前からさまざまなメーカーさんが取り組んでいて、最近では風味や食感で本物の肉に文字通り肉迫するようなものも出てきました。先日のグランドフェアでもそのいくつかをご紹介しました。冷凍のハンバーグや餃子で味を確かめていただきました。
ADEKAさんの「デリプランツ」シリーズは、オーツ麦や豆類を原料に使い、牛乳やホイップクリーム、クリームチーズの代替として使えるものです。自然な風味と使いやすさを打ち出しています。
懇親会では会場ホテルの料理長さんによる、この製品を使ったフランス料理のコースが提供されました。食べてみての感想は、動物性の乳製品を使ったものとまったく変わらず、違和感がありません。(まあ調理の過程でそれなりに加工が加えられてはいますが)
来日観光客の中に、ヴェジタリアンやヴィーガンの人が一定数いることはよく言われます。当然それらの人はターゲットになるのでしょうが、特別な食習慣の人ばかりが対象ではないところがミソ。一般の人でも厳格な主義主張を伴わず「今日は菜食にしてみよう」とか、軽い気持ちで動物質を使わない食事を楽しむ人が出てくる可能性は高いと思います。週一日「休肝日」を設けるような感覚ですかね。
SDGsがブームとなり健康志向もますます高まる今日、おいしさと両立する形でこのような食を提供するのは、食の分野における新しい需要の創出です。今すぐにバンバン売れるような商品群ではなくても、面白い可能性があると思って話を聞き、試食をさせていただきました。
写真の料理は「デリブランチーズと色とりどりの野菜のタンバル仕立て バルサミコソース」だそうです。