滑ったのは誰のせい日々雑記
20220423
スーパーの床に落ちていた天ぷらを踏んで転んだのは誰のせい。客が店を訴えていたこの裁判、だいぶ前に記事を目にした覚えがありますが、おかしな判決で決着したのかと勘違いしていました。
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(共同通信)スーパーのレジ前に落ちていた総菜の天ぷらを踏んで転び、けがをしたとして、客の男性(37)がスーパー大手サミット(東京)に約120万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は、男性の上告を受理しない決定をした。請求を棄却した二審東京高裁判決が確定した。
男性は2018年4月、サミットストア練馬春日町店でカボチャの天ぷらに足を滑らせて転倒し、膝の靱帯を痛めた。
一審判決は店の責任を認めた一方、二審判決は「安全確認のため特段の措置を講じる法的義務があったとは認められない」とした。
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妥当な判決だと思います。スーパーは客の安全に配慮する義務がありますが、それは無制限に求められるものではないでしょう。店の床に何か落ちていたらそれを拾うのは店員として当たり前でしょうが、天ぷら売り場の前ならまだしも、レジ前でこんなものを落とすことまで想定せよというのは無理です。一審判決を出した裁判官の見識を疑いたくなりますよ。
ですが、確かに滑りやすい床を何とかしてほしいと思う場面はあります。都会の立派な建造物のロビーやエントランスにある、鏡のようにツルツルに磨かれた石の床。これは怖い。雨の日にこんなところを通るのは、少なからず緊張を強いられます。この店も綺麗なツルツルの床だったのでしょう。
最近は屋外の床をざらざらした凹凸加工のものにして滑らなくしたところも増えてきて、そんな場所を歩くときは心底ほっとします。雪道も歩いている私の靴だって、滑るときは滑りますからね。
当社の玄関の上り口は、いちおうツルツルではありません。建てた当時はたぶんそんなことまで考えていなかったでしょう。良かったなあとは思いますが、それでも雪の日などは気を使っています。