第九へ(あと3週間)音楽ばなし
20211207
一か月前の記事で少しだけふれましたが、12月26日に伊那で「歓喜の歌」と題するコンサートがあり、私が指揮をします。メイン曲は年末お馴染みのベートーヴェン「第九」、ただし合唱付きの第4楽章のみの演奏です。先週末にオーケストラと独唱者、合唱団の合同練習がありました。
いやー難しい。合唱付きの曲を振るのは初めてではないですが、今回のように声楽の情報量の多い曲はなかなか交通整理が大変です。コロナ禍ということで合唱の方はみなマスクをしていて(本番では別)声が通らず不明瞭なことおびただしく、歌がどういう状態になっているのかよくわかりません。
加えて大幅改修された伊那文化会館で、初めてのオーケストラピットを上げたスタイルのため、音の聴こえ方がこれまでと全然違い、オケの皆さんもどこにタイミングやテンポを合わせていいのかかなり戸惑ったと思います。
今回、いろんな都合で合唱もオケもいつもよりかなり短い練習期間で曲を作っていくことになっています。プロならぬ身の我々には、良い演奏のためには曲を把握し体や意識に覚えこませるプロセスが必要で、そのためにはある程度の時間がどうしてもかかります。
これができてようやく、きっちりしたアンサンブルを組み立てたり周囲を聴きながら互いに触発しあったり、わずかな変化やに対応することが可能になるのですが、あと3週間で、さてどこまでできるかな。
私自身についていえば、第九の経験は(ティンパニや下棒などで)何度かあり曲の流れは既に頭に入っていますが、歌のパートまでは正直、今回練習を始めるまで勉強したことがありませんでした(加えてドイツ語の歌詞も)。第九の歌詞は繰り返しが多く、言葉の量としては膨大とは言えませんけど、慣れないものはしょうがないですねえ。
やるべきことがたくさんありすぎて、さあどうやって形にしていきましょうか。腕が鳴りますよ。
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クラシック音楽の祭典 特別演奏会「歓喜の歌」
12月26日(日) 14:00開演 長野県伊那文化会館大ホール
入場料1,000円(全席自由)
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ベートーヴェン:交響曲第九番ニ短調より 第4楽章
浅井洌作詞、北村季晴作曲:信濃の国
独唱 村上 和歌子S、村上 莉奈A、飯島 竜也T、藤森 秀則B
伊那フィルを中心とした特別編成オーケストラ
歓喜の歌合唱団(中学生から70代まで、110名だそうです)
指揮 春 日 俊 也
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