どっちが先?日々雑記
20101125
英語で自己紹介をするとき、自分の名前を名から言いますか?姓から言いますか?
欧米の例に倣って、名を先にするのが多くの日本人。私たちの習った英語では、ずっとそうでしたね。ほとんど定着している習慣ですが、それはおかしい、大事な自分の名前を上下ひっくり返しているのはやめたほうがいい、という問題提起が昨日の新聞に載っていました。
私の乏しい知識では、姓が先になるのは日本のほか、中国、韓国、北朝鮮の東アジア各国、そしてハンガリー。他にもあるかもしれません。ハンガリーがどうかは知りませんが、中韓の人名は英語メディアでも姓-名の順になっているように思えます。何故、日本は逆にしているのでしょう。
和歌山大学の江利川教授によると、日露戦争以前の英語教科書では姓-名の順になっていたそうです。20世紀初頭、日本が国際舞台に登場しようとした頃から名-姓の順序が逆になっているのだとか。西洋に近づくことが自分を高めることになる、と当時のエリートたちが考えたのではないか、と。
国粋主義の強かった太平洋戦争中でさえそれは変わらなかったそうですから、教育習慣というものはある意味恐ろしいとも言えます。
自分のアイデンティティーに一番かかわる名前をもっと大事にしませんか、自分の名前を大事にできない人は、他人の名前も大事にできないと教授は言っています。
私は、全面的に賛成。かねがね思っていたことです。JCで海外協力隊にかかわり、外国の人ともコミュニケーションする機会が多くなってきた頃から考えるようになりました。
私の英語入りの名刺(何年かに一度しか使う機会がありませんが)も、以前から姓-名の順にしてあります。以前何かで読んで「姓をすべて大文字にする」ことでKASUGAが姓であることを示しているつもりですけれど、さて伝わっているのか、どうでしょうか。
驚いたのは、2002年からの中学の英語教科書は、姓-名の順になっているのだそうです。子供たちに聞いたら「そうだよ~」とあっさり言われてしまいました。これは全然知らなかった。国語審議会が姓-名の順とすることが望ましい、と答申しているのだそうですね。へえ、やるじゃないですか!ちょっと嬉しい驚きです。