台湾パイナップル食べもの
20210307
巷で話題の台湾パイナップル。きっかけは例によって中国です。
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(産経新聞)台湾の農業委員会(農水省)は3日、今年の日本のパイナップル購買量が前年比約130%増の5000トンになるとの見通しを発表した。中国が台湾産パイナップル禁輸を先月発表して以降、台湾は輸出の多角化や台湾内消費の拡大を図ってきた。全体でも大幅増の見通しで、蔡英文総統は日本など各国や台湾人に謝意を表明した。
中国政府は2月26日、検疫で害虫を検出したことを理由に3月1日からの輸入停止を発表。習近平指導部は、嫌がらせによって蔡政権への反発が台湾で高まることを狙ったとみられるが、各国の台湾支持拡大や台湾人を団結させる「逆効果」となった可能性がある。
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台湾パインの多くは国内消費で(パイナップルケーキの原料か?)輸出の9割が中国向けだったとのこと。今がちょうど収穫期にあたるパイン農家は非常に困るところでしたが、日本を含め各国からオファーが殺到し、蔡英文総統からも感謝のメッセージが出されています。
中国はその巨大なマーケットを利用して、自らの意に沿わない国への嫌がらせをたびたび行ってきました。数年前に作家で民主活動家の劉暁波氏にノーベル平和賞が授与されたことでノルウェーからのサーモンを禁輸し、昨年暮れからは香港問題や南シナ海での領有権で中国への反発姿勢を高めるオーストラリアのワインに懲罰的高関税をかけて事実上輸入をストップしています。両国にとって大きな打撃となりました。
日本と親しい国の窮状をこのような形で応援できるのは、嬉しいことです。中にはうがった見方をする人もいて、判官びいきを利用したマーケティングが大当たりしたのだ、という意見も目にします。まあ、そういう側面もなくはないのでしょうなあ。
それはそれ、貿易ですから互いにウィンウィンの関係を作れれば良し。店頭にももうすぐ並ぶのではないですか。丸のままのパイナップルを買って食べる習慣が日本でどれだけあるのかわかりませんが、台湾パインに接する機会は普段ありませんから、ぜひ味を見てみたいですよ。