チーズはいかが (3)食べもの
20101117
当社ではチーズの専門商社「ムラカワ」さんから各種の輸入チーズを仕入れています。小さなロットでいろいろな種類をお取り寄せできます。
その道の専門家の知識には遠く及びませんが、私の好きなものをいくつかご紹介してみましょう。
☆パヴェ・ダフィノワ(フランス、写真上)
フランス産の白カビチーズ。paveとは敷石のことですが、四角くて厚みもあり、大きさは花札の箱を横にしたようなくらいですかね。伝統的な産地ものではなくて工場製品なのですが、評判がいいです。
熟成してくると中がトローリとしてクリームのようになり、カットすると流れ出してきます。味は癖がなく優しく柔かく、どなたにもお勧めできます。
「課長島耕作」の作者、弘兼憲史氏はワインの本を何冊も書くほどのワイン好きで知られていますが、彼が好きなチーズとして「賞味期限切れのトロトロになったパヴェ・ダフィノワ」を挙げているのを読んで、わが意を得たり、と思いました。
☆セル・シュル・シェール(フランス、写真下)
フランスのロワール産のシェーブル(山羊乳のチーズ)。大きさは小ぶりのカマンベールくらい。白いチーズの表面に、黒や灰色の粉がまぶされていて、正直なところ見た目はちょっと食欲をそそらない感じ。これは木炭の粉と塩で、カビの自然な繁殖を助けているのだとか。
熟成の具合によっていろいろな姿を見せます。表皮近くはトロトロ、中はまだ硬いくらいの状態で何度かいただきましたが、シェーブル特有の酸味とクリーミーな感じが相まって素晴しい!見た目のグロさとは大違いです。ちょっと値が張りますが…
☆青かびモノも大好きで、ロックフォールもゴルゴンゾーラも好んでいただきます。ともに産地の名前で前者はフランス、後者はイタリアの村名です。料理にもいろいろな形で使われますよね。数多くの作り手がおり、それぞれ味が少しずつ違うと思いますが、そこまではよく知りません。
☆ハーブやガーリックの入ったフレッシュチーズの「ブルサン」は量販店でもよく見かけます。どなたにもおいしく召し上がれると思います。
☆ハード系「ミモレット」は美しいオレンジ色。森喜朗氏が小泉純一郎邸で会談した折に食べ、「ひからびたチーズしか出されなかった」とこぼしたことで有名になりました。18ヶ月くらい熟成したものは、旨味たっぷりです。
何だかポピュラーなものばっかりですけど…お酒は本当は産地を合わせて、なんて言いますが、あまり固いことを言わずに赤ワインでも白ワインでも、日本酒でもウイスキーでも、ご家庭ではいろいろ楽しんでお試しになるといいでしょう。私もそうしてますヨ。