「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

ねらわれた学園読んだり見たり

20200429





少し日が経ってしまいましたが、映画監督の大林宣彦氏が82歳で亡くなりました。末期がんで余命3カ月と言われながら3年以上も闘病し、その間にもメガホンを取りTVにも出演するなど精力的な活動をされていました。


wikipediaによれば44本の映画を撮っているそうです。私の学生時代に公開された比較的初期の数本しか観ていませんが、POPな「ハウス」「ねらわれた学園」から一転して詩情あふれる「転校生」「時をかける少女」への飛躍は凄かった。


訃報を受けて評伝があちこちで書かれていますが、「ねらわれた学園」にふれたものがあまりありません。私もこの映画が「転校生」より素晴らしいなどと言うつもりはないのですが、一見馬鹿馬鹿しいお茶らけのような作風が妙に気に入っています。追悼番組で放映されたので、久し振りに観ましたよ。


デビュー間もない薬師丸ひろ子を起用したアイドル映画、1981年公開です。原作は眉村卓。NHKの少年ドラマシリーズ(いま調べると『未来からの挑戦』というタイトルだった)で77年にドラマ化されていました。


映画のファーストシーンは、目覚めてベッドから起きあがるヒロイン由香(薬師丸)。流れる主題曲はユーミンの「守ってあげたい」。モノクロから人工着色へと移っていくコマ撮りの画面。もうこの掴み、最高です。しびれます。


新宿高層ビル街の近く?にある古くさい高校が舞台です。新入生の歓迎・勧誘で、さまざまな運動部文化部が校庭一杯に広がって繰り広げるダンスが圧巻。由香のボーイフレンド、関(高柳良一)は剣道部主将だが、あまり強くない。試合での大ピンチを由香の超能力で救われ勝利するが、自分の実力で勝ったと思っている。


転校生の高見沢(長谷川真砂美)が学園の風紀秩序の乱れを正そうと、生徒会長になり校内パトロール隊を組織する。生徒たちの行儀は良くなっていくが、学校には息苦しさが充満し皆は生気を失っていく…


火星から来たというコスプレの首謀者(峰岸徹)、同級生で抱腹絶倒のヘンテコリンな演技を見せる手塚真など、全編が遊び心にあふれています。今見れば(当時でも)滑りまくりの白けそうなギャグも多いのですが、それもまあ許します。薬師丸ひろ子のアンパンみたいなまん丸顔が何故あれほど人気を集めたのかわかりませんが、アイドル映画としては確かに成功したのでしょう。


いい年をした大人が観るようなものではないかもしれません。でも大林ファン、薬師丸ファンだったら、寛容な広い心でご覧いただければ。

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