「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

大目玉を喰らう食べもの

20200302

どなたかに叱責された話ではなくて、文字通りの意味です。マグロで一番おいしいところは、どこの部位でしょうか?。


中学生の頃だったか藤本義一の「〇(まる)物語」という小説を読みました。若き主人公、俊郎(今にしてみれば、あの神田川俊郎氏がモデル)の板前人生修行を書いた話ですが、その中でマグロ船に乗りこみ、厳しいコック長のもと下働きをする章があります。


…船員たちと囲む宴会。コック長はマグロの頭を丸ごと燻し、俊郎に「一番うまいところを食わせてやる。さあ食べろ」と言います。試されていると悟った俊郎は「目玉や…目玉や」と心の中で叫びつつ、躊躇しながらもマグロの大きな目玉を鷲づかみにします。どっと歓声があがり、俊郎は自分が正解したことを知ります。かぶりつくと、喉にとろりとした感触があり、うまいというより貴い味だと感動するのです。


目玉を喰うなんてことは当時の私には想像の範囲外で、恐怖さえ感じていましたが、大人になって時にブリやマグロの目玉をいただいてみると、なるほど美味いもんだなあ、と思います。


先月、仕事で焼津に行くことがありました。焼津はマグロ漁で名高い港、帰りに市場に寄ると、巨大な目玉2個を冷凍パックして300円で売っています。さてこんなもの家で料理できるのかなと考えましたが、まあ300円なら失敗してもいいさ、と籠に入れました。


この週末「煮付け」にしてみました。一個が私のゲンコツよりも大きい大目玉。作り方は妻がネットを参照、そう面倒なレシピではなかった由。


さあ食べてみましょう!目の周囲の肉はコラーゲンたっぷりトロトロですごいボリューム、硬い眼窩の中のつなぎみたいな部分は、エスカルゴみたいな食感です。魚より獣肉を食べているイメージで本当においしい。あまりにも大きく濃厚で、一人ではちょっと持てあますくらいです。


これが2個300円はあまりにもお得すぎます。お取り寄せとかできるのでしょうか。未食の方、見た目の強烈さにひるむことなく、ぜひお試しを。

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