「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

霜ばしら食べもの

20191127

先月仙台に行ったとき、珍しいお菓子にめぐりあいました。ちょっとタイミングをはずしてしまいましたが、ご紹介を。


地方都市を訪れる時のお土産の指南書として、畑主税氏の「ニッポン全国和菓子の食べある記」(誠文堂新光社)を愛用しています。著者は高島屋の和菓子バイヤー。結構厚い本で、全国の和菓子500品が写真入りで掲載されています。ちなみにこの人の「和菓子魂!」というブログは圧巻です。


仙台で誰でも知っているお菓子と言えば「萩の月」や「白松がモナカ(ヨーカン)」でしょうが、本書には私の知らない3つの仙台銘菓が掲載されていて、その筆頭にあるのが「霜ばしら」です。製造元の「九重本舗玉澤」が駅ビルに出店しています。


青い缶を開けると、細かく白い粒々がびっしり詰まっていて、これは緩衝材もしくは水分吸収剤として使われている落雁粉です(そのまま食べても味は無いです)。その中を箸で探ってみると…


出てきた出てきた、中空でちょっぴり膨らんだ形をした、切手大の薄い飴。雲母のように薄くて、軽くて、もろい。指先でつまむのにも、よほど気を付けて扱わないと欠けてしまいます。よく見ると何十本もの糸状の飴を重ねて作られていて、実に繊細な仕事で仕上げられていることがわかります。飴を何度も何度も引き伸ばして細い糸にして、重ねて形を作っているのでしょう。


口に入れてみます。綿菓子を思わせる澄んだ甘さ、そして口の中でハラリと溶けて、跡形もなく消えてしまう。これほどはかなく上品な飴菓子があるだろうか?これはムシャムシャペロペロと食べるものではない、よほど注意深く、心静かに味わってこそ価値がわかるというものでしょうね。


何枚くらい入っているのかな。缶を傾けて落雁粉を別の器に移してみると、意外や意外、缶の下部に隙間なく整然と飴が詰められておりました。40枚くらい入っているようです。


冬季のみの販売、大量生産できるものではなく、通販もしていますが今頼んでも年内には届かないようです。シーズン初めに店で直接買い求めることができてラッキーでした。少しずつ食べていますので、まだまだ楽しめそうです。仙台ご訪問の折には、ぜひ。

ページトップへ

サブインデックス

  • カテゴリ別
  • 月別アーカイブ

新着情報

スペシャルコンテンツ

食品・食材データベース 飲食関係器具・消耗品データベース


伊勢喜モバイルサイト新規開業・問屋替えサポート

営業エリア

営業エリア お問い合わせ先

Copyright© ISEKI Corporation. All Rights Reserved.