お盆には天ぷら食べもの
20180816
信州のお盆と言えば、食卓には必ず天ぷらが並びます。スーパーの惣菜コーナーでも、この時期は通常の倍以上のボリュームで並んでいます。
ところが昨日、県内TV(ずくだせテレビ)の特集を見ていましたら、お盆に天ぷらを食べるのは長野県だけという驚きのレポートがありました。ほんとですか?
我が家も子供のころからずっとそうでしたから、日本全国の人がお盆には天ぷらなのだと思っていました。ご当地自慢の番組に登場する善男善女(えっ?○○って、私の県だけなんですか?)を笑っていた自分が、うわーん、恥ずかしいヨ…
隣接した各県を番組スタッフが調べたところ、群馬だけは信州と同じく天ぷらを食べるとのこと。他に愛知、山梨、埼玉では、お盆用の特別なご飯や汁物、あべかわ餅などの郷土メニューがありますが、富山、岐阜、新潟、静岡では特別な食事をすることはないそうです。まあ親類などが集まればご馳走にはするでしょうけれど。
何で天ぷらを食べるのか、公民館長という方が説明していました。昔は食用油が貴重品で、揚げ物がぜいたく品だったため、お盆の特別なご馳走として食べたこと、お盆の時期は夏野菜が豊富でおいしいこと、を理由に挙げていました。
ふーん、なるほど。でも他の地域では食べないのに信州(と群馬)だけの食文化になっていることの説明がつかないですね。もうちょっと突っ込んで、詳しく調べてみたい。図書館で郷土食の研究書でも探してみましょうか。
何はともあれ、家庭で揚げ物をつくる機会の少ない最近にあって、たらふく天ぷらをいただける貴重な機会です。かぼちゃ、茄子、蓮根、ピーマン、そして忘れてはいけないご当地食、天ぷら饅頭(2010.8.13記事。全県で食べられているわけではなく、県南部が中心のようです)。あっ、とうもろこしのかき揚げがない!