出てきたぞ子供たち日々雑記
20180712
先週の平成最大級の豪雨災害。西日本に被害が集中しましたが、このあたりも断続的な大雨が何日も続き、駒ヶ根でも一部の地域に避難勧告が出されるなど緊張した一週間でした。全国で死者・行方不明200名を超える惨事となってしまいました。
一方で、タイの洞窟少年たち。閉じ込められた彼らを救出するのに何十日もかかるのかと思われましたが、突貫作業の結果、私が予想していたよりはるかに早く、全員無事に助けることができたという朗報でした。
洞窟内の酸素が危うくなってきたとの情報を受けて、これはやはり子供たちに潜ってもらうしかないとの結論になりました。1本30分しか持たない酸素ボンベを途中のストックポイントにたくさん配備して、子供一人にダイバー二人がつき、連れ出したとのこと。例の高さ38㎝の難所は、いったんボンベを外して穴をくぐり抜け、また装着して進んだそうです。
何時間もかけて暗闇の濁った水の中を泳いだ子供たちの勇気と沈着に拍手です。もちろんダイバーたちの功績にも。日本から送られた排水機も大いに活躍したことでしょう。
サッカーチームの子供たち、折しもクライマックスを迎えるワールドカップの決勝戦に招待しようという話もあったようですが、そうはいっても何日も悪条件下にいて衰弱していますから、さすがにそれは叶わないようです。
改めて、救出時にダイバーが亡くなったのは痛恨事だったと思います。この犠牲がなければ、本当に手放しで喜べたのに。
引率し一緒に救出された25歳のコーチと子供の3名は、無国籍の方だそうです。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、タイには48万人前後の無国籍者がいて、その多くが移動生活を送る山岳民族。タイ、ミャンマー、ラオスをまたぐ無法地帯「黄金の三角地帯」に数世紀にわたって暮らしてきたそうです。(AFPによる)
彼らは戸籍がないためパスポートはもちろん、地区内の移動も制限されてきたのだとか。今回の遭難を機に、無国籍者に国籍を与える動きが始まったという話です。災い転じて社会的弱者に光があてられる話になるのかもしれません。