悪ガキ出頭す日々雑記
20180329
金正恩氏が秘密裏に中国を訪問し、習近平氏と会談を持ったとのニュース。しばらくの間「北朝鮮の要人」としか報道されず、日本のメディアの腰の引け具合が何だか可笑しいなと思っていました。
金正恩は国の指導者になって以来一度も海外に出たことがなく、今回が初めてだそうですね。よほどの事情があったのだと考えるのが自然です。
各国から経済制裁を受け自国民を飢えさせながら、一方では核をちらつかせ周辺国を振り回し、後ろ盾となっていた中国の忠告も聞こうとしない金正恩。メンツを潰される格好となっていた習近平も腹が煮えくり返っていたことでしょう。
俺に恥をかかせるな、このままではトランプに容赦ない鉄槌を食らうぞと、悪ガキを呼びつけて叱り飛ばした…というところではないでしょうか。
トランプの取り巻きは良識派と目される人が次々と首を切られており、国務長官にはポンぺオ、大統領補佐官(国家安全保障問題担当)には元国連大使のボルトンが選任されるという、凄まじいタカ派人事となっております。5月に行われるという米朝首脳会談で下手なことになれば、すぐにでも北に対して攻撃が始まるのではないかとさえ思われる。
悪ガキと言えども内心の恐怖は相当のものでしょう。最近不仲になっていたお兄さんではありますが、ここは頭を下げて守ってもらわなきゃ、えらいことになる。大国の「本気」を前にして、悪ガキの行状も改まるでしょうか。そうならなければ困ります。
ところで、金正恩は特別列車で平壌から北京まで乗り付けましたが、中国の鉄道マニアが見慣れぬ列車を見とがめ、2011年に金正日が乗ってきたのと酷似している、と投稿したことで隠密行動がバレてしまったのだそうです。こういうのは面白い。
豪華な特別列車で国境を越え…なんて、こんな状況でなければ素敵なものですよね。私も二十代の頃ヨーロッパで、鉄路での国境越えは何度もやっています。当時西側ではパスポート確認も極めて簡単、東ではかなり時間もかかって(場合によっては数時間の停車)仰々しいものでした。「豪華な列車」というところはまだクリアしておりませんので、そのうち一度やってみたいものです。