わけのしんのす食べもの
20170506
連休に東京でシーフードを食べる機会がありました。北参道のイタリアン「ボガマリ・クチーナ・マリナーラ」というお店。
この店にはメニューがなく、新鮮な魚介類がショーケースに所狭しと並べられており、サービスの人と相談しながら食材と調理方法を決めていくスタイルです。ソテー、フリット、グリル、煮込み、パスタなど、選ぶ楽しみもおいしさのうち。お肉は全く置いてないという徹底ぶりです。
料理を決める中で、小魚のフリットを頼んだら「ご一緒に、いそぎんちゃくのフリットはいかがですか?」とお勧めがありました。へえ、いそぎんちゃくを食べるの?あの触手を想像すれば、あまり食欲をそそる食材とは思えませんな。何でもシェフが修業先のサルディニア島で見つけた食材で、日本であちこち探したら九州の業者から購入できるのだとか。普通のいそぎんちゃくと違って触手はついてないとのこと。
そういうことなら、せっかくの珍味(でしょう)を前にして尻込みするのはもったいない、ひとつチャレンジ精神を発揮して食べてみるか!
小魚と共に出てきたフリットが写真です。お味は貝のような感じで(家族は「アサリと牡蠣の間」だと言ってました)食感もいわゆる軟体動物的なものではなく、肉の内臓を思い起こさせるような。濃い磯の香りが立ち上り、珍しくも美味しくいただきました。
店を出てから気が付きました。さっき食べたアレは「わけのしんのす」じゃないのかな。
20年以上前のdancyuに有明海の珍味の記事があり、メカジャとかワラスボとか面白い名前のグロな食材の中に、わけのしんのすもあったのです。調べてみると、まさに大当たり。原型の写真は、どうぞ検索してみて下さい。わけのしんのす、とはどういう意味かも書いてあるでしょう。…「若衆の尻の穴」何とも凄いネーミングですね。現地では味噌汁に入れたりするそうです。
珍しいものを食べました。もう一度食べたいかって?そうですね、機会がありましたら、再チャレンジしてもいいと思います。意外と高価なものらしい。