セムラとの邂逅 (2)食べもの
20170220
「料理通信」誌の2月号に、セムラが堂々2ページにわたって掲載されたのです。いやびっくりしたこと。「2月のスウェーデンはSemla セムラであふれ返ります」ですって。
それは写真のとおり、生シューのような形をしたお菓子でした。復活祭を前にした節食期間に入る前、栄養補給のために高カロリーのお菓子を食べることから始まったのだそうです。
写真つきのレシピが載っております。カルダモン風味のバンズをくり抜いて、カルダモン風味のアーモンドペーストを詰め、上にホイップクリームをあふれんばかりに載せて、蓋をする。へえ、カルダモンのお菓子とは珍しい、どんな味がするのだろう。今では缶に入って売っているような感じではありませんが、菓子店ばかりでなくスーパーの店頭にも並ぶようなものらしいですね。
記事を隅まで読んでも、現地レポートばかりで日本での入手方法が書いてありません。レシピはあっても自分で作ってみるわけにもいかず(自分で作れるわけがないし、妻も忙しくてお菓子作りにはすっかりご無沙汰だし)どこかの菓子屋さんで売ってないかな?と検索してみます。
わざわざこのために上京するのもナンです。出張ついでに寄れるところで、入手できないでしょうか。日本にスウェーデン菓子の専門店なんて、そうないですが…。
FIKAFABRIKENという、お店というかお菓子教室を主にやっているようなところで、期間限定で渋谷ヒカリエで売っていたようですが、残念にも私の上京予定の前々日で販売終了しています。ちなみにFIKAとはスウェーデン語で「お茶する」意である由。
さらに探すと、新宿伊勢丹のこれもFIKAという北欧菓子の店にあるという情報が。おお伊勢丹なら私の行動範囲、いよいよセムラに会えるのか。出張の日を指折り数えてお店に行ってみると、販売員のお姉さん、「セムラはこの前までありましたが、今は作っていません(ちょうどバレンタイン商戦中の土曜日で、店頭には贈答用焼菓子が主に並んでいた)、今シーズンはこの先の販売予定もありません」と、つれないお返事。
そんな殺生な。だってイースターはまだこれからでしょ?今売らないで、いつ売るの。泣く泣く伊勢丹を後にしましたが、これでは諦められませんよ。