「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

HOME >> ブログ-おいしいことなど徒然と >> 追悼 ドゥドゥ・ニジャエ・ローズ (2)

追悼 ドゥドゥ・ニジャエ・ローズ (2)音楽ばなし

20150930



96年の夏、ドゥドゥと息子たち16人(うち一人はマネージャー)は初めて駒ヶ根を訪れました。私はこの事業を発案企画した者として、この部門の実働部隊の頭となって一週間を共に過ごしました。


午前中は近隣の4市町村各地でそれぞれ単発のワークショップ(体験コース)を実施し、午後は本拠地の駒ヶ根キャンプセンターで、有志の子供たち32人に集中的なレッスンを行いました。これは最終日の野外コンサートでドゥドゥたちと共演することを目標としたもので、特訓コースと称しました。


特訓コースはドゥドゥの息子タファが指導しましたが、体験コースはドゥドゥ自身が5、6人のメンバーを引き連れて行いました。ドゥドゥは参加者一人ひとりにとても丁寧な指導を行い、シンプルなリズムを全員がきちんと叩けるようになるまで目を光らせました。


初日の冒頭、子供たちに挨拶の中で「私は皆さんに太鼓を教えてあげます。皆さんはレッスンが終わったら、私のために歌をうたって下さい」と言われました。ええっ?聞いてないですけど。参加者は寄せ集めの子供たちで、何の準備もしていません。


1時間半のワークショップの間、何をどう歌えばいいか必死で考え、小学生ならこれだったら歌えるだろうと「手のひらを太陽に」を、私の指揮でアカペラで歌いました。まったく冷や汗ものでした。


翌日の会場は駒ヶ根のお隣の宮田小学校で、参加者は同校の合唱団の子供たち。この頃の宮田小の合唱は県下でもかなりの実力校として知られ、コンクールで優秀な成績を収めておりました。ドゥドゥから「皆さんも歌って」と言われ、先生は平然とうなずき、日本民謡調の美しい無伴奏合唱曲を披露してくれました。


椅子に座って子供たちの歌を聴いていたドゥドゥ、目からぽろぽろと涙をこぼし、しばらくの間じっと動きませんでした。まだ会って何日もたっていない中、ふっと見せた彼の姿に、勝手ながら私は距離が少し縮まったような気がしました。

ページトップへ

サブインデックス

  • カテゴリ別
  • 月別アーカイブ

新着情報

スペシャルコンテンツ

食品・食材データベース 飲食関係器具・消耗品データベース


伊勢喜モバイルサイト新規開業・問屋替えサポート

営業エリア

営業エリア お問い合わせ先

Copyright© ISEKI Corporation. All Rights Reserved.