富士総合火力演習 (1)日々雑記
20150825
自衛隊の実弾演習を見るチャンスはそうありません。ずっと前から行きたいと思っていたイベントです。お誘いをいただいてこの週末、富士山麓に出かけ、真っ赤に日焼けしてきました。
入場は無料なれど基本的にはハガキによる抽選で、ここ数年、人気がエスカレートしています。今年の競争率は29倍にもなったのだとか。会場の東富士演習場、もちろん初めて訪れましたが、目の前に富士山の雄姿と広い裾野、そして奥深く設置された標的。広い会場を埋め尽くす観客(この日は21000人が詰めかけたそうです)。自衛隊のPRには絶好の舞台です。
演習開始の3時間前に会場に着きましたが、すでに「公開演習のための予行演習」が始まっており、戦車や装甲車などがバリバリと射撃訓練をしていました。予行演習が一段落すると、十数台のブルドーザー、ローラー、散水車が出てきて整地をし、本番に備えます。その間、30人ほどの音楽隊が登場して、観客サービスも。
10時に始まった演習は、前半は装備(車両、砲、ヘリなど)の紹介、休憩を挟んで後半は、離島に敵が上陸した場面を想定し、陸と空が連携して敵を制圧するストーリーに基づいて演習が行われました。(さすがにこの場所では、海というわけにはいきません)
何といっても戦車ですよ、戦車! 展示品の動かない戦車は見たことはありますが、実際に走る戦車の迫力はすごい。最高時速70キロくらいで疾走します。急停止すると、あの重そうな車体(調べたら、自重44㌧)の後半部分がふわ~っと浮き上がりますからね。乗っている人はどうなっているのだろう。
砲撃の轟音、凄まじいものです。さまざまな火器の発射音はどれもすごいですが、最新鋭10(ヒトマル)式戦車4台の一斉射撃の迫力が一番すごかった。この日の夜、駒ヶ根ではお祭りで尺玉や二尺玉の打ち上げがありましたが、申すまでもなく比較になりませぬ。弾着地点ではもっとすごいのでしょう。でも私も命が惜しいし、そんなところで見せてくれるわけもありません。
発射の瞬間をカメラに収めたいと思うのですが、射撃音が観覧スタンドまで届く間にもう砲弾は発射されておりますから、火を噴く主砲の決定的瞬間は、動画でなければ撮りようがないですね。
そしてもっと驚いたのは、照準の正確さ。「自ら走りながら」発射する砲弾が、はるか向こうの標的の一点に吸い込まれるようにことごとく命中する様は、まるで映画でも見ているようです。迫撃砲(上に向けて打ち上げ、丘や建物の向こうにいる、直接見えない位置の標的を狙う)の正確さにも驚きました。弾着まで20秒~30秒くらいかかりますが、これも見事に的に的中します。