寝台車立往生日々雑記
20150205
これは人によっては、災難というよりむしろハッピーだったのでは。。
------朝日新聞-------
1日昼にJR札幌駅を出発し、青森県で積雪のため約12時間立ち往生した大阪行きの寝台列車「トワイライトエクスプレス」が、3日早朝、15時間半遅れで大阪駅に到着した。大阪駅で72人、京都駅で38人が降りたが、体調不良を訴えた乗客はいないという。
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先を急いでいたのに予定を狂わされ困った乗客ももちろんいたでしょうが、豪華な車内で予期せぬプラス一泊をむしろ楽しんだ人もいた?のではないかと思います。これで暖房が切れたり食事がなかったり、では悲惨だったでしょうけど。おにぎりや駅弁の支給があったみたいですね。食事は必要最小限でも、酒や飲物は余裕を見て積んでいたかな。
雪で停まった豪華寝台列車といえばもう、誰もが真っ先に連想するのはクリスティーの古典的名作「オリエント急行の殺人」でしょう。お正月には三谷幸喜によって舞台を日本に翻案され、テレビドラマで放送されました。豪雪のため関ヶ原で停まった寝台特急「東洋」で起きた殺人事件、果たしてその犯人は?
この小説のあっと驚く結末をまだ知らず、これから体験できる人がうらやましいですね。私の息子なんか子供の頃、終わりまで読んでも意味がわからず、「ねえ、犯人って結局誰なの?」ですって。
私が国内で体験した唯一の寝台車は、ずいぶん前に乗った急行「銀河」で、広島の友人を訪れるため横浜―大阪間を乗車しました。その頃は特急でなく急行の寝台列車があったのですな。乗ったのはまったく簡素な2等寝台で、途中ずいぶんと揺れ、三回ほど地震の夢を見て(本当です)目が覚め、あまり眠れなかったことを覚えています。
諸事情によりこの3月で運行を終えるトワイライト。なかなか北海道までゆっくり旅行できる時間はなく、トワイライトも北斗星もカシオペアも(これは廃止が決まってはいないが、濃厚といわれる)縁がなく終わってしまいそうです。それでも九州を走る「ななつ星」は大変な話題となりすごい人気だそうですし、列車の旅を楽しむ人々に支えられた寝台列車の需要はまだまだあると思いますが…