ラプソディー・イン・ブルー音楽ばなし
20141116
半月も更新をさぼっちゃって…今月は出張やら何やらで忙しく、ついついブログが後回しになってしまいました。。
表題の曲、「のだめカンタービレ」ですっかり世間に有名になりました。中間部のゆったりしたメロディーはTVCMにもよく使われますから、聴いてみれば「ああ、あの曲か」と思われるでしょう。協奏曲と名前はついていませんが、単一楽章のれっきとしたピアノ協奏曲です。
この超有名曲、演奏するものではなく聴くものだと思っていましたが、なんと先週の伊那フィル定期公演で取り上げました。ソロは地元伊那市のピアニスト、林智子さん。
クラシックとジャズを融合させた曲だと評されています。お堅いプレーヤーがいくら楽譜通りきちんと演奏しても様になりません。今回、ピアノのソロはお任せにしても、オケがはて、冒頭のクラリネットの艶めかしいグリッサンドから始まり、カップミュートを使ったトランペットやトロンボーンの色っぽいソロなど、あまりやったことのないジャズっぽさをどこまで出せますかな?
ピアニストとの合わせの練習が前日リハを含めて3回ありました。初回のリハーサルから林さんの意気込みがびしばし伝わってきて、これはいいぞ、と思いました。驚くことにはその後、林さんのピアノが一回ごとにどんどん即興性を高め、凄みを増してくるのです。それを感じたのは、私だけではないはず。
こうなると、オケも燃えますよ。だいたいこの曲はピアノソロの場面が多く、オケの出番はそう多くないのですがね。本番ではさらに洗練さを増したピアノに負けじとオケも頑張り、なかなか良い演奏ができたように思います。お客様からの評価もまずまずだったようで、何よりでした。
今回のメインはブラームス「交響曲第4番」という渋めの曲でしたから、いいコントラストになったと思います。楽しい曲体験でした。林さん、とても良かった!