恐怖の乾杯 飲みもの、お酒
20140323
前記事とは乾杯つながりですが、こちらは何とお気の毒なことでしょう。。
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(日刊スポーツ)NHK番組の制作を請け負う制作会社のスタッフだった男性(当時31)が、中国でのロケ中に取材先とアルコール度数の高い白酒(パイチュウ)の一気飲みを繰り返した後に死亡したのは労災だとして、東京地裁は19日、遺族補償の給付を認める判決を言い渡した。
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中国式の乾杯(カンペイ)については、よく話題になります。私も僅かながら現地での経験があります。特徴は、相手を指名して1対1で行なうこと、そして文字通り杯を乾すことです。
日本の乾杯はテーブルを囲む皆で一斉に「かんぱーい!」ですが、中国式では「○○サン、ワタシト乾杯シマショウ」と相手にアプローチします。宴の開始時だけでなく、開宴中いつでも行われます。お互いに杯を交わし、入っている酒を飲み乾し、カラになった杯の底を相手に向けて乾杯した証拠を見せます。
度数60度を超すような白酒でこれを繰り返しますから、お酒に弱い人はもちろん、そこそこ強い人であっても大変です。一応逃げ道はあり「随意」と言えば、あなたは乾杯してください、私は飲み乾しませんよ、ということでOKになります。でも自分だけ飲まないのは、何だか居心地が悪いですよね。つきあいが悪いと思われないよう、無理して飲んでしまうことになります。亡くなった方も、きっとそうだったのでしょう。
写真は以前中国に行ったとき、乾杯に使われていた白酒です。左奥にこのときのグラスがありますが、ずいぶん小さいですよね。普段使われるものは一回り大きいようで、中国式に慣れない私たち向けに特別小さいものを用意してくれたらしいですが、それでも十数回と杯を重ねるうちに頭はクラクラしてきます。加えて、白酒は強いばかりでなく味も香りも強烈で、普通の日本人がおいしいと感じるようなものとは思えませんし。
このときは仕事の関係者の会でしたが、会議が終わって宴会になると「乾杯要員」として酒のとびきり強いオオカミ男たちが何人も現われ、羊のような私たちの乾杯相手をしてくれました。そりゃあ、かなうわけないわ。
中国で仕事をする日本人には(いや中国人にも)白酒の乾杯で体を壊す人も少なくないと聞きます。まったく洒落になりません。皆様、お酒はゆっくりおいしく飲んでこそ、ですよ…
関連リンク: ロケで白酒一気飲みし死亡、労災死認定