夏山侮ることなかれ日々雑記
20130731
昨日は駒ヶ根市が各局のトップニュースになりました。中央アルプスでの韓国人ツアー遭難死事件の話。我が家から歩いて行ける駒ヶ根警察署の前では、国内各TV局はもちろん、韓国のTVも来て現地中継をしていたようです。
4人死亡と、地元では最近ちょっと記憶にない大量遭難事件です。調べたわけではありませんが、もしかすると「聖職の碑」事件以来ではなかろうか(大正2年、中学校の集団登山で11人が遭難死した)。
遭難した方にはお気の毒なことです。あくまで結果論であろうとは思いますが、やはり無理があったとしか言いようがありません。山小屋のオーナーは出発の朝に「天気が良くないから登山はやめた方がいい」と止めたそうです。麓でも激しい雨風だった29日の天気で、山のプロならともかく、高齢の外国人が登山をする環境ではなかったということです。装備も軽装に近く、日本仕様の携帯電話も持っていなかったようです。
私は遭難現場からそう遠くない、駒ヶ岳ロープウェイの終点に位置するお得意様「ホテル千畳敷」さん(標高2600m)に何十回と荷物を運んでいました。ここは夏でもホントに涼しく、好天の日でも長袖でなくてはちょっと肌寒いほど。14℃くらいですかね。ロープウェイで麓から一気に上がると、下界の熱さが嘘のような爽快さです。
天気が良ければともかく一昨日はかなりの吹き降りと濃霧ですから、体感気温は一桁、日本の山に慣れていない韓国の人たちには想像できないものがあったのだと思います。
起こってしまった事故は残念なことですが、このことでいまハイシーズンの中央アルプス山岳観光に悪いイメージがつかないよう願います。本当はもっと明るい話でニュースになって欲しいものです、まったく。