鳩の受難日々雑記
20130429
先月、玄関先の金木犀に巣を作った鳩の話を書きました。。
あれから鳩は10日間ほど巣の中でじっとしていました。まだまだ寒く、かなりの強風が吹いた日もあったのですが、いつみても丸い目を見開いてうずくまっており、私たちも家を出入りするたびに卵を温める母親の強さに感心しておりました。
ところがある日、鳩はいなくなりました。卵が孵ったにしては、巣の中に雛らしい存在が感じられず、「いったいどこへ行っちゃったのだろう?」と訝しく思っておりました。
半月ほどして、また鳩がやってきました。前のと同じ個体かどうかはわかりませんが、同じように巣の中でじっとしています。何日も何日も。
今度こそ雛が孵るか、と期待していたある日。
お昼にお隣の小母さんがやってきて教えてくれました。いま目の前でカラスが卵を狙って巣を襲い、飛び立っていったと。あわてて玄関に出てみると、地面には無残にも割れた卵が一個落ちています。中身はもう数日で孵化しそうな…
ああ、何てこと。親鳩もおらず、巣の中は空っぽです。鳩は二個ずつ卵を産むと聞きましたが、もう一個は食べられちゃったのか。
ところが巣の周りをよくよく見ると、木の枝に辛うじて引っかかっている卵を発見。私のにおいがつかないよう、ビニール袋を手にかぶせて卵を救出し、巣に戻してやりました。鳩の卵を初めて見ましたが、真っ白でうずら卵くらいの大きさ、殻はとても薄く感じられ、持つのにとても緊張しました。
卵にはすこしヒビが入っており、また巣に戻したところで親が戻ってくるかわかりません。再びカラスの餌食ということもあるでしょう。駄目元だと思いました。夕方になって親鳩が戻っているのを見てちょっと安心しましたが、翌日の昼に見るとまた巣は空っぽで、卵もありません。やっぱりやられちゃったかね。
これはもう自然の摂理で仕方ないことですが、可哀想なことをしました。家族も情が移っており、寂しがっています。