鯉を煮る食べもの
20120920
鯉の旨煮。長野県下ではどこでも食べられる名物、特産品といってもいいでしょう。さて他県の方も召し上がるのでしょうか。
昔から田んぼで鯉は飼われていました。土を適度にかき回し、害虫を食べてくれて一石二鳥ということでしょうか。秋になって水を抜くときに大きくなった鯉を収穫します。小学生の頃、一度友達の家の田んぼで鯉取りを手伝ったことがありますが、泥の中を裸足で歩き回って楽しかったな。白や赤い鯉もいたような気もします。
鯛がそうであるように、鯉も縁起のいい魚ということになっています。昔は披露宴や整った宴席には必ず付きました。多くの場合、その場で食べるよりも折に詰めてお土産になったと思います。
私も子供の頃からお土産の鯉を何度もいただきましたが、内臓は何だかグロテスクで美味しさはまだ分からず、肉の部分は小骨が多く食べにくいとあって、別に嫌いというわけではないが、大してご馳走とも思いませんでした。
しかし今では好物でして、宴会で出てくれば嬉しいし(お土産になぞしないで食べてしまいます)スーパーなどで出来合いを買って家族で食べることも時々あります。この日は妻が自分で煮ました。結婚してすぐの頃、鯉を煮るのに使うと言って大きな鍋を(当社経由で)購入したくらいですから、昔からやる気満々だったのです。なかなか美味しく作りますよ。
作り方を聞いてみますと、
1)砂糖、酒、醤油、水を煮立たせ
2)あらかじめ熱湯でさっと茹でた切り身の鯉を入れて落し蓋をし煮る
3)片面が煮えたらひっくり返しもう片面を煮る
4)再度ひっくり返し火を止めて8時間置き(味が滲みるのでしょう)
5)仕上げに水あめを入れ照りを出して出来上がり
写真のものは黒砂糖を使ったので色が真っ黒ですが、見た目ほど味が濃くはないです。やっぱり内臓がおいしい。よく泥臭いなんていいますが、別にそんなことはないと思いますけどね(食べ慣れているからか)。ご飯にもお酒にも。