「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

HOME >> ブログ-おいしいことなど徒然と >> さようなら、スーちゃん

さようなら、スーちゃん日々雑記

20110425



元アイドルグループ「キャンディーズ」の一員で、今は女優として活躍していたスーちゃんこと田中好子さんが亡くなりました。特別なファンではなかった私ですが、これまで芸能人の訃報であまり感じたことのない、大きな喪失感があります。


(下の方で映画「黒い雨」のネタバレがあります)


キャンディーズのコアなファン層は私より2、3歳くらい上の方々でしょうか?伝説の解散公演があったのは、私が高校2年の春でしたからね。


私はキャンディーズの歌を熱心に聴いてはいませんが、「8時だヨ!全員集合」のレギュラーメンバーであった彼女たちは、可愛いお姉さん、という感じで毎回楽しんで見ていました。特に体操のコーナーで元気に「はい、ポーズ!」を決めるぽっちゃりニコニコしたスーちゃんは、ほんとに可愛かったな。


解散後、スーちゃんは女優の道を歩き始めました。アイドル上がりの女の子が芝居できるの、と思って見ていましたが、本格女優としてぐんぐん成長していくのを見て、正直感心していました。


代表作で、数々の女優賞を受賞した「黒い雨」。じつはこの映画を観たのは公開よりずっと後のことなのですが、学生の頃読んだ原作以上に衝撃的な映画でした。


彼女はこの映画で裸を見せ、当時の話題になっていますが、それは全然SEXYな場面でのことではありません。


昭和25年。スーちゃん演じる矢須子は、直接被爆をしていないものの、広島原爆の投下直後に降った「黒い雨」を浴びていたため、持ち込まれる縁談も次々と破談になってしまう。矢須子を世話する叔父は、被爆をしていないことを証明しようと矢須子の日記を清書するのだが…


風呂で髪を洗っている矢須子。気がつくと、髪の毛がごっそり抜けている。両手にからみつく黒髪を、魅入られるように見つめる矢須子。


これまで周囲の人たちが次々と被爆の後遺症で亡くなっていく中、ついに自分にも症状が現れた衝撃。放心したような、諦めたような、うっすら微笑んでいるとさえ見える、何という表情でしょう!忘れようにも忘れることのできない場面です。ああ、この人は、女優になった、と思いました。


乳がんに侵されながら十数年もの間、周りに弱さを見せずに病魔と戦ってきたスーちゃんと、この映画は、あまりにもオーバーラップしており、やるせない思いです。まだ55歳、早すぎる死を悼みます。


さようなら、スーちゃん。


ページトップへ

サブインデックス

  • カテゴリ別
  • 月別アーカイブ

新着情報

スペシャルコンテンツ

食品・食材データベース 飲食関係器具・消耗品データベース


伊勢喜モバイルサイト新規開業・問屋替えサポート

営業エリア

営業エリア お問い合わせ先

Copyright© ISEKI Corporation. All Rights Reserved.