中津からあげ食べもの
20250310
別府からちょいと足を延ばして、中津、宇佐へ。。
中津は大分県の最も西北に位置し、中津城(改修中につき見学できず)のすぐ近くを流れる山国川を渡るともう、福岡県なのです。中津は福沢諭吉翁の出生地として知られていて、幼少時を過ごした家が保存されており、同じ敷地内に記念館もありました。「諭吉かるた」なんてのも売ってました。
さて中津といえば「からあげ」。近年ではご当地グルメとして全国に名をとどろかす存在になりました。有名店が別府や大分はもちろん、首都圏にまで店舗展開をしています。戦後の食糧難にあたって政府がこの地域の養鶏を推進したとか、満州からの引揚者が中国の鶏料理を再現したとか言われるそうですが、中津最初のからあげ専門店ができたのは1970年で、ちょっと年代が合わないのでは?
「聖地中津からあげの会」には16軒、中津耶馬渓観光協会のサイトによれば37軒のお店が紹介されています。ここで大事なのは、ほとんどのお店はテイクアウト専門店で、揚げたてのからあげでビールをグイッとやれる食事スペースがないということです。お店でからあげを購入し車の中や公園などで食べなくてはなりません。観光客にとっては、ちとつらい。
「総本家もり山」というお店に行ってみました。市街地から外れた立地で、イートインのスペースはあり時分どきにはお弁当も売っているようですが、私たちが行ったときはもうご飯が終わりでした。昭和45年の創業、中津の専門店としては一番歴史が古いとのこと。中津では「もり山万田本店」という店が有名ですが、親戚関係ではあるものの別のお店です。
注文を受けてから調理を始めてくれて、揚げたてをいただけます。骨なしモモ肉と砂ズリを購入。店内で熱々を食べてみますと、塩味にニンニクの香りが高く、鶏肉もジューシーでおつゆたっぷり。これはさすがにひと味もふた味も違います。名物と称されるだけの価値は確かにありますね。
「もとより九州は鳥食文化が進んでおり、福岡では鶏の水炊き、宮崎では地鶏の炭火焼きやチキン南蛮、大分ではとり天などがありましたが、中津では特有の鶏料理がなく、もちろん唐揚げ店も存在しませんでした(もり山ホームページより)」という環境から出発し、これを名物に育て上げた地域の力は素晴らしいと思います。地元に住んで夕餉にたらふくからあげを食べられる中津の皆さんがうらやましい。
関連リンク: 中津からあげ 総本家もり山