「おいしいことなど徒然と」

社長ブログ

原作と脚本の間日々雑記

20240219



「セクシー田中さん」問題。不幸にも原作者の漫画家が亡くなったことで、誰のせいなのかとネットで炎上が続いています。


このドラマ、主役の木南晴夏が(まあ、わりと)好きだという理由で観始めました。コミックが原作だとは当時知りませんでした。木南晴夏のこれまでになかったキャラクターが面白いと思いましたが、だんだんドラマの展開に興味を失い、5週目くらいで脱落しました。なんでつまらなかったのかなあ、類型的な恋愛ネタに辟易したのかもしれません。


原作者は、ドラマ化にあたっては内容を変更しないでほしい、脚本が意に沿わなければ手を入れさせてもらう、場合によっては自分自身で脚本を書くという約束をTV局としていた。にもかかわらず出てきた脚本が毎回毎回原作を大幅に改変していたため、その都度書き改めることになっていた。しまいには結末の2話は任せられず自分で脚本を書く事態となった。多忙の中を縫ってこの作業をすることは大変な負担だった、といっています。SNSがきっかけとなった脚本家との軋轢はここでは書きません。


小説でもコミックでも、原作モノの映像化にあたって「全く改変せずそのまま」ということは不可能でしょう。それなりの時間をかけて読まれる原作と、時間の制約があるドラマや映画には違いがあって当然です。そのことには原作者だって異論はないと思います。


ただ大幅の改変の結果、大駄作になってしまった例は枚挙にいとまがなく、また一般の人には受け入れられても原作ファンの期待を裏切ったものも少なくないと思います。私は話題の映画など「読んでから観る」派なので、映像を観るときには既に頭の中にイメージができており、それを崩されるのはあまり好みません。


主人公や重要な登場人物の性別を変えるなんてこと、とんでもないと思いますが結構平気で行われています(原作者は平気なのか?)。俳優の所属事務所やスポンサーの意向なのでしょうが、そこまでして映像化をしなくてはならないですかね?


中には原作を大幅に改変した結果、見事な出来栄えとなった作品もありますから(シャイニングとか)一概に決めつけることは出来ません。ただそれは映像化に素晴らしい才能が発揮された結果であって、オトナの事情に縛られたやっつけ仕事からは、やはりそんな名作は出てこないでしょう。基本的には作品は原作者のものであるべきと思っています。

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